イスラームの世界地図 (文春新書 224)

制作 : 21世紀研究会 
  • 文藝春秋
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166602247

感想・レビュー・書評

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  • 2001年の911以来、イスラム社会に対する世界の眼が変化してきたことによって、
    自分自身の中で「イスラム社会について知りたい」という欲求が芽生え始め、少しずつ勉強です。

    高校の授業で世界史を少しだけかじりましたが、思うように理解することが出来なかった要因のひとつがイスラム社会にあります。
    発展し続けるイスラム教・イスラム社会を学ぶことなくして世界情勢を理解することは不可能であり、かつ、不条理に敬遠されているイスラム社会への偏見をなくすことは不可能でもあります。

    「すべてはパレスティナ問題からはじまった」の章であるとおり、近代社会における中東の不安定要素は欧米諸国の利害がもたらした結果であり、欧米諸国(特に英国)が3枚舌外交をやってのけなければ、中東情勢もここまで悪化しなかったかもしれません。

    この1冊をきっかけに、少しずつイスラム世界について学んでいこうと思います。

  • イスラームの世界地図
    21世紀研究会編
    2002年1月20日第1刷発行
    2017年9月1日読み始め
    2017年9月18日読了

    複雑なイスラム世界。宗教、民族、歴史についてよく分かってない事が多い。ので読んでみました。世界史で学んだ知識とニュースの知識をなんとか引っ張り出しつつ読んでみたもののいきなり全ては身につきませんでした。
    パレスチナ問題に始まる現代史の動きの重要性→第一次世界大戦とバルフォア宣言が発端になってる。という話や湾岸戦争、アフガン紛争などが今に繋がるテロの遠因になってるなどの知識は改めて重要と感じつつ勉強になりました。

    他にもイスラム教の成り立ち。教え。特徴。イスラム教徒のコモンセンス。行動様式、シーア派とスンナ派。イスラエルという国についてなど日常生活から具体的な教えの実行に関する事、歴史についても広く深くまとまっていて良書です。
    かつ、挿絵や、地図が多く使用してあるのもポイント高いです。
    自分は取っつきにくかったですけど、イスラム語表現も多く出てきて、ある程度勉強してる人にも読み応えある内容になってると思います。
    巻末に小辞典、多くの出典が記載されてるのでこれを機に関連本を読んでみようと思いました。

  • 今イスラム圏に住んでいるので、少しでもイスラム教の知識をつけようと手に取ってみた。
    中盤は少し難しくてだいぶ飛ばしてしまったけど、最初と最後は文化的なトピックだったので興味深く読めた。

    女性がヒジャブを被る理由は、顔と手先以外はすべて陰部と捉えるからなのだなぁ。また国によって宗教そのものの解釈の仕方が違うこと、よって私たちの目に見える慣習も異なるのだと知る。

    本当に、まだ勉強のかじりのかじりのため、少しずつ少しずつ勉強していきたいと思う。

    「サウジアラビアやカタールでは、ポケモンのキャラクター、カードに対して、輸入禁止のファトワーが出されている。これはカードで勝負をし、増やしていくという行為にギャンブル性が認められたためであり、もうひとつの理由は、イスラームでは進化論を認めていないので、キャラクターが進化していくようなことは許されない、ということだった。」

    「イスラーム以前、メッカでは貧富の差が拡大し、一部の高利貸は肥え太るばかりだった。そのためムハンマドは神は利子を禁ずる、と教えを説いたわけだが、それは一大経済革命といえるものだった。すべての財産はアッラーのものである。その財産を元手に、利子をつけて、儲けるなどということは許されない。神の前ではすべての人が平等なのだから、神から与えられた富も平等に分配されるべきだ、ということである。ここから、『喜捨』の考えもはじまったと癒えよう。」

    「預かったお金を銀行が企業に無利子で貸し出し、利益が出ればその配分を受けとる。投資先は銀行が選ぶこともあれば、投資家が選ぶこともある。私たちから見ると、働かずに元金を増やすことに変わりないではないか、とつい思ってしまうが、企業収益が悪化したり、倒産すれば、元金すら戻ってこないというリスクがあるので、この方法に問題はない、というのが彼らの考え方である。」

  •  イスラームの入門書かな。丁寧に書いてあるのでわかりやすい。

  • 平成14年の出版とは言え、図も豊富で、イスラーム諸問題を理解するための基礎理解に丁度いい。

  • 池上さんの話のようにわかりやすかった。

  • イスラームの概要や歴史、近代から現代に至るイスラームがらみの紛争について。

  • イスラム教の成り立ち・行動様式、パレスチナ問題、湾岸戦争・中東戦争、イスラム王朝の歴史、さらにはイスラームの日常など、大変よくまとめられていて満足。
    パレスチナ問題は国際社会の常識として、さらに理解を深めておきたいと思う。

  • イスラーム世界の成立から現代における紛争問題についてまで、歴史・宗教・民族・政治などについて上手くまとめられている1冊。中東の歴史を学ぶという意味でも、勉強になった。

  • イスラム教の成り立ち

    イスラムの歴史

    中東問題

    テロとイスラム

    イスラム教とイスラム社会についての基礎知識がコンパクトにまとめられていて良かった

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