「書く」ということ (文春新書 246)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166602469

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  • [ 内容 ]
    言葉は人間存在の証し、言葉こそが人間である。
    そこに錘鉛を下ろして、このあたりでじっくりと、ワープロやパソコン、ひいては情報(諜報?)化社会の限界を見極める必要がある。
    人間の社会や生活を支えるために政治や経済活動はある。
    選挙や株価や円相場のために人間の生活がいつまでも蹂躙されつづけるわけにはいかない。
    五十年、百年先を見据え、日本語に不可欠の書くこと、言葉の復権、による時代への文化的抵抗が、今ほど必要なときはない。

    [ 目次 ]
    第1部 文学は書字の運動である(日本語を裏切る操作性;意識と無自覚の意識;ローマ字、仮名入力の怪 ほか)
    第2部 ペンとナイフ、書くことと刺すこと(「行為障害」論;はびこる等価交換=ヤクザの論理;「絶対」と「無償」 ほか)
    第3部 ギリシア・印刷・キリスト教(肉筆→印刷文字→ 電子文字へという神話;西欧的思考;ギリシア=ラテン語的歪み ほか)

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    [ 参考となる書評 ]

  • 筆蝕は思考する。

  • 070617読了

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著者プロフィール

書家。京都精華大学客員教授。1945年福井県生まれ。京都大学法学部卒業。1990年『書の終焉 近代書史論』(同朋舎出版)でサントリー学芸賞、2004年『日本書史』(名古屋大学出版会)で毎日出版文化賞、同年日本文化デザイン賞、2009年『近代書史』で大佛次郎賞を受賞。2017年東京上野の森美術館にて『書だ!石川九楊展』を開催。『石川九楊著作集』全十二巻(ミネルヴァ書房)、『石川九楊自伝図録 わが書を語る』のほか、主な著書に『中國書史』(京都大学学術出版会)、『二重言語国家・日本』(中公文庫)、『日本語とはどういう言語か』(講談社学術文庫)、『説き語り 日本書史』(新潮選書)、『説き語り 中国書史』(新潮選書)、『書く 言葉・文字・書』(中公新書)、『筆蝕の構造』(ちくま学芸文庫)、『九楊先生の文字学入門』(左右社)、『河東碧梧桐 表現の永続革命』(文藝春秋)、編著書に『書の宇宙』全二十四冊(二玄社)、『蒼海 副島種臣書』(二玄社)、『書家』(新書館)、作品集に『自選自註 石川九楊作品集』(新潮社)、『石川九楊源氏物語書巻五十五帖』(求龍堂)などがある。

「2022年 『石川九楊作品集 俳句の臨界 河東碧梧桐一〇九句選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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