名前の日本史 (文春新書 267)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166602674

作品紹介・あらすじ

「君の名は?」親の願いと、生まれた時代がそこには封印されている。

感想・レビュー・書評

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  • この著者らしい、

  • 201310読了

  • 所在:展示架
    資料ID:10400062
    請求記号:288.12||Ki12

  • 「氏」はじめ「姓」に関する検証は多いですが、名前というものについては意外と少ないのではないでしょうか。そんな1冊。非常に読みやすく、短時間で完読できてしまうと思います。でも文芸春秋のこの手の新書にしてはやや浅かったかな…という感。一般向け雑学書、としては面白いと思います。

  • 実名敬避について気になったので読んでみた。それについてはほんの少ししか書いていなかったけれど、他に興味深い内容が多くて面白かった。
    明治の創姓騒ぎにおける忠臣蔵長屋で笑った。
    七夜前は神の子のくだりは、怖くなった。
    古代の日本では、女性は名前を明かすことはなく、
    男性に名を問われ、それに答えることが求愛に答えることだったとか。
    「呼ばい」と言って「夜這い」の語源らしいです。
    何だかすてき。

    珍しい姓名がたくさん載っていておもしろい。
    こんな姓があるのかと思った。改姓してしまった例も多いようだけど。
    その名字かっこいいじゃん!と思っても、本人は疎ましく思う場合もあるから仕方ないけど。
    下の名前でも珍しいものがたくさん載っていた。
    ひたすら長いものとか、異性に間違えられるものなど。
    あとは、悪魔くん事件とかね。
    子どもを授かったときに名付けをするのも、きちんと考えなければいけないとつくづく思った。

    平安時代や江戸時代などの名前を羅列しているだけのページもあって、途中飽きそうになる。
    幅広く内容を網羅しているものの、それぞれの内容が少し薄い感は否めないけれど、名前に興味があるひとは一度目を通してみてもいいと思う。

  • 日本における名前のありようについて概観できる。
    自分のルーツの基本は名前から。

    本書を読んで、明治になるまで農家って苗字をもっていなかったという認識が間違えていたことを知った。恥ずかしい・・・古代はしっかり持っていたわけだ(正倉院に記録あるみたい)。

    考えてみれば「苗(なえ)」字という漢字があらわすように、土地とつながっている人たちが持っていることのほうが自然ですね。日本における権力機構構築のなかで消えていって、明治政府誕生後創生ラッシュ、となったわけだ。はんはん。

  • 名前の流行り廃りってあるけど、日本てとくに顕著な気がする。苗字からして数多すぎだし。昔からそうなんだ、ということがわかる本。

  • 「君の名は?」親の願いと、生まれた時代がそこには封印されている。
    いつから女性は「子」持ちになり「子」なしになったのか
    古代の「蝦夷」から平成一番人気の「大輝」まで、まことにわが国びとの名前は複雑で多種多様だ。その変遷を文化史の角度から考える

  • 日本人の「名前」について、古代史に現れる人名から、最近の「悪魔ちゃん」事件まで引用し解説している。

  • 苗字に関する本は多数出版されている中、名前の方に着目している貴重な一冊。昨今のDQNネームが流行している風潮にも触れている。「日本史」というだけあって結構昔の名前についての記述が長く、世界史受験者にはちょっと辛いところ。
    正直文章はあまり面白くないが、「名前」プラス「保守派」というセグメンテーションでかなり得している感じ。保守的視点からこういうことを論じてくれる本は本当に珍しいので、この分野に興味がある人は本書を買うしかない。リアルに子供が出来た時にも、割と役に立つと思う。


    400円。

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著者プロフィール

評論家・作家。書誌学、メディア論を専門とし、評論活動を行うほか、創作も手がける。
主な著書に『紀田順一郎著作集』全八巻(三一書房)、『日記の虚実』(筑摩書房)、『古本屋探偵の事件簿』(創元推理文庫)、『蔵書一代』(松籟社)など。荒俣宏と雑誌「幻想と怪奇」(三崎書房/歳月社)を創刊、のち叢書「世界幻想文学大系」(国書刊行会)を共同編纂した。

「2021年 『平井呈一 生涯とその作品』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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