勝つための論文の書き方 (文春新書 295)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 52
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166602957

作品紹介・あらすじ

二十五年間にわたり、文章と考え方の指導をしてきた教授による徹底指南。論文も仕事も、勝利をつかむための極意は問いを立てることにありとして、「カフェと喫茶店の違い」「牛丼と宅急便の関係」「司馬遼太郎と山田風太郎」など奇想天外な例証を次々に挙げつつ思考のレッスンを展開する。点のとれる論文、会議に通る企画書、銀行をウンと言わせるプレゼンテーション案を書きたい諸氏は必読。

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすく面白い本だった。
    ■問題を立てる
    ■資料を集める コーパス(資料体)の総体を知る
    ■論文を組み立てる

    著者の言う通り、ビジネスシーンでも使える考え方や手法が満載だ。残念ながら今のウチの会社では目の前の表面上の問題を対症療法で潰していくことが問題解決だと思っている人が多く、問題がそもそも立たない。自分はこんなのに流されることなく、正しいと思うことを貫こうと思う。

  • 2022I266 816.5/Ka
    配架場所:A4

  • あまりぴんとこない。

  • (2021-09-01 2h)

    「?」を「!」にするのが論文。

    ・日本のカフェの変遷(p.50)
    :卑猥なものから区別するために「純」粋喫茶
    ・『セーラー服とエッフェル塔』(p.56)
    ・『思考のレッスン』(p.70)
    ・『小倉畠男 経営学』(p.70)
    ・うんこはなぜ汚いのか。他人のものと自分のものの差別化はいつ為されたのか(p.88)
    :ちょうどウンコについての新書を読んでいたところだったので、非常にタイムリーな話題でびっくりした。
    ・桃太郎はじつは性的メタファー
    ・『論文の作法』(p.118)
    :あえてつまらない論文を読むことで、新たな視点が広がる、という考え方
    ・「欲望の三角形」ルネ・ジラール(p.146)
    ・アリストテレスのころから用いられた弁証論法(p.176)
    :生(テーゼ)→反(アンチテーゼ)→合(ジンテーゼ)

  • 実例を使った部分に関しては、ちょっと冗長で読むこと自体が面倒くさかった。ただ、よい問いを立てることが重要であること、また良い問いを立てるためには、読書が重要であることに関しては共感がもてる。著者も述べているように、みずからの著書を例示している部分は、やはり他社の重要論文(著述)を利用するほうが効果的で、説得力も数段上がると思った。

  • 大学の頃先生に、卒論を書く前に読むと良いよとオススメされたので読みました
    読みやすくて内容も面白かったです
    その甲斐あってか優秀卒業論文に選ばれたので、読んでよかったです

  • 参考になるな。
    ○問題の立て方
    問いは比較からしか生まれない
    問題を立てるには、比較のフィールドを広げることが必要
    類似性と差異性の把握
    複数の専門分野を持つ 4つ
    ○資料の集め方
    ○論文の組み立て方

  • タイトルほどの軽い印象は無い。内容は表面的では無く、より本質的で評価できる。問いの建て方、資料の集め方、コーパスの設定など、著者はフランス文学専門だが、文学系論文意外にも応用が利くと思う。時々読み返してもいいのではないか、と感じ

  • 【芝蘭友のトップストーリーニュース】vol.26で紹介。http://www.shirayu.com/letter/2009/000071.html

  • 2007年刊行。◆仏文学専門の著者が、主として大学生の卒論作成に際しての注意事項と方法論を解説する。叙述内容は取り立てて特異な点はなく、オーソドックス。はっきり言って、いかなる問いを立てるかで相当程度決まってしまうことがよくわかる。ただし、検討する題材が歴史研究や文学研究に沿った(著者の専門)ため、経済学や法学にて、本書のようなスタイル・問題設定で良いかは不明瞭。法経なら、実務的要素(例えば、法学では判例・紛争の実態・現代の諸外国の制度・将来の展望やあるべき理想)の加味がいくらでも可能だからだ。

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著者プロフィール

1949(昭和24)年、横浜に生まれる。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。2008年より明治大学国際日本学部教授。20年、退任。専門は、19世紀フランスの社会生活と文学。1991年『馬車が買いたい!』でサントリー学芸賞、96年『子供より古書が大事と思いたい』で講談社エッセイ賞、99年『愛書狂』でゲスナー賞、2000年『職業別パリ風俗』で読売文学賞、04年『成功する読書日記』で毎日書評賞を受賞。膨大な古書コレクションを有し、東京都港区に書斎スタジオ「NOEMA images STUDIO」を開設。書評アーカイブWEBサイト「All REVIEWS」を主宰。22年、神保町に共同書店「PASSAGE」を開店した。

「2022年 『神田神保町書肆街考』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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