世界一周の誕生-グローバリズムの起源

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166603282

作品紹介・あらすじ

地球は丸い-この「常識」を、冒険家ではない普通の人々が実感できるようになったのは、鉄道と蒸気船の技術が発達し、大西洋・太平洋の定期航路とアメリカ大陸横断鉄道が整備された一九世紀後半になってからのこと。ヒト・モノ・情報が「丸い地球」を巡り始めた時代を、『米欧回覧実記』の編者久米邦武、リンカーン政権の国務長官シューアードから、濃尾大地震に遭遇したイギリス人女性まで、同時代の証言を交えて描く。

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  • 第1章 広大な地球/第2章 大西洋の両岸/第3章 東方への道/第4章 極西への道/第5章 地球一周時代の開幕/第6章 大英帝国の地球回廊/終章 日本人の見た大変革

  • ■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
    【書籍】
    https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001195098

  • 蒸気機関車と蒸気船によって世界が一つに結ばれた時代を取り上げる。この時代は、人類史を通しての世界の富豪が多数生まれたことからも、交通の発達が経済的にも大きな発展をもたらしたことが推測される。

    こうしてみると、中国でアヘン戦争が起きたことや、日本が開国を迫られたことも、蒸気船がもたらした歴史の必然のようなものに思えてくる。マルクスがエンゲルス宛の手紙で「世界市場をつくりだす任務が、中国と日本の開国で終結する」と書いていることが印象的だ。まさに、この後の第一次グローバル化経済に向けた基盤がつくられたと言える。

    香港までの定期航路開設から日本の開国まで15年かかっていることが、世界的な視点からは、むしろ遅かった印象さえ持つ。岩倉使節団が派遣されたのが、太平洋航路が開設された4年後、アメリカ大陸の横断鉄道が開通した2年後だったというのも、この時代の変化の速さを感じさせる。

    ・鉄道は石炭を最寄りの川港まで運ぶために、トロッコを馬に引かせる形で利用されていた。1825年にイギリスで石炭を利用した最初の蒸気機関車が走り始め、1830年に現代的な意味での最初の鉄道がリバプール・マンチェスター間で開通した。
    ・1830年代にアメリカでクリッパー船が登場したが、1840年代には蒸気船が大西洋を定期的に運行し始めた。
    ・1840年、半島・オリエンタル蒸気船会社(P&O)がイギリスからアレキサンドリアの便を開始。1845年にはシンガポールまで結びつけた。アヘン戦争後の1842年の南京条約によって5つの港が開港され、1848年に香港までの航路が開通した。
    ・1864年にP&Oが上海〜長崎〜横浜間の航路を開設。
    ・1867年にパシフィック・メイルがサンフランシスコと横浜・香港を結ぶ航路を開設。
    ・1869年、アメリカ大陸を横断する太平洋鉄道が開通。同年、スエズ運河が開通した。
    ・1858年に大西洋横断海底電信ケーブルによってイギリスとアメリカが結ばれた。1871年にウラジオストック〜長崎〜上海間、1883年にはインドと中国が結ばれた。中国と日本がアメリカと結ばれたのは、1906年。

  • 事実としてのデータがバンバン出てくるので,読みにくいんだけど,世界がまだ未開の知に溢れていた時から,徐々に繋る歴史がわかり興奮する.

  • [ 内容 ]
    地球は丸い―この「常識」を、冒険家ではない普通の人々が実感できるようになったのは、鉄道と蒸気船の技術が発達し、大西洋・太平洋の定期航路とアメリカ大陸横断鉄道が整備された一九世紀後半になってからのこと。
    ヒト・モノ・情報が「丸い地球」を巡り始めた時代を、『米欧回覧実記』の編者久米邦武、リンカーン政権の国務長官シューアードから、濃尾大地震に遭遇したイギリス人女性まで、同時代の証言を交えて描く。

    [ 目次 ]
    第1章 広大な地球
    第2章 大西洋の両岸
    第3章 東方への道
    第4章 極西への道
    第5章 地球一周時代の開幕
    第6章 大英帝国の地球回廊
    終章 日本人の見た大変革

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