- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166604371
作品紹介・あらすじ
ついに日本でもBSE(狂牛病)に由来する新型ヤコブ病患者の死者が出た。が、どんな状況で感染したのか、米国産牛肉は果たして安全なのか、そもそもBSEの原因は何なのか、など様々な謎を積み残したまま、米国産牛肉輸入再開に向け政府は急ぎ条件整備を進めている。この状況下になぜ?一九八〇年代後半の日米牛肉・オレンジ自由化交渉以来、牛肉は政治に翻弄されてきた。牛肉とアメリカ、農林族議員と畜産業界のからみの構図を、今改めて検証する。
感想・レビュー・書評
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[ 内容 ]
ついに日本でもBSE(狂牛病)に由来する新型ヤコブ病患者の死者が出た。
が、どんな状況で感染したのか、米国産牛肉は果たして安全なのか、そもそもBSEの原因は何なのか、など様々な謎を積み残したまま、米国産牛肉輸入再開に向け政府は急ぎ条件整備を進めている。
この状況下になぜ?
一九八〇年代後半の日米牛肉・オレンジ自由化交渉以来、牛肉は政治に翻弄されてきた。牛肉とアメリカ、農林族議員と畜産業界のからみの構図を、今改めて検証する。
[ 目次 ]
第1章 BSE・前例のない試練
第2章 アメリカの牛肉産業と政治
第3章 牛鍋から政治財へ
第4章 全ては自由化交渉から始まった
第5章 ハンナン事件はなぜ起きたか
第6章 アメリカ・ニュージャージー州の怪事件
第7章 全頭検査見直しの陰に
第8章 BSE・なお残る謎
第9章 不透明なアメリカの牛肉事情
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
BSE(狂牛病)問題を契機に、平成15年7月「食品安全基本法」制定。
専門家による科学的な「リスク評価」を実施。食品の安全を、政治や経済の影響なく、科学的に分析・判断することを目的とする。
日本の食品安全委員会・プリオン専門調査会は、生後20ヵ月以下の牛を検査から除外しても構わないと答申。
アメリカも日本への輸出にあたっては同様の基準が適応される。
アメリカは、30カ月以下の牛は、肉の成熟度(色合いや肉質)・歯形で判別できるとしたが、20ヵ月以下の牛に関しては、歯形での判別ができない。20ヵ月の牛は永久歯が生えていないためである。
そこで、統計学的手法による判別方法の研究がなされ、牛全体を5段階(A-E)に分ける。Aは若く、これをさらに10段階に分け、半分以下の牛を選別すると、20カ月以下の牛であるとするのである。p.211-213
最近は、科学が政治と行政のなかに加わった。p.225