日本人の遺訓 (文春新書 465)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166604654

作品紹介・あらすじ

日本武尊から三島由紀夫まで文人や武将、思想家、軍人、志士、特攻隊員など、様々な日本人が後世に遺した入魂の言葉から、二千年に及ぶこの国の精神史を描破する渾身の労作。

感想・レビュー・書評

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  • 日本武尊から三島由紀夫まで、さまざまな日本人が後世に残した遺訓、特に沙門道元の記述が参考になりました。

  • 力作であります。
    こんな新書なのにといいたいくらい、手を抜かずに書いています。
    長い日本の歴史の中から、日本人の精神性に影響を与えたであろう遺訓(遺言じゃない)をまとめてみようという発想そのものがスゴイ。
    専門家とはいえ、ピックアップするためにもう一度読み返したことでしょう。
    5年もかかったというのですから。
    やはり学者はエライものです。

    そうなんです、学者という人種は偉いのです。
    日本人の精神文化を研究したって、ぼくらの生活には直接的には役に立たない。

    正直なところ、原文を読んでも1/3も読解できない。
    同じ日本人が書いたのに読めない。
    さらに悪いことに、著者が解説する文章も難しくて理解できない。
    古い文体を使って書くから余計分からない。
    教養の無さを痛感させられる。
    分からん奴は分からんでもいいと言われている様で癪だ。

    日本人の精神を形成する根幹を研究するって大事だ。
    誰かがやらなければいけない研究だ。
    それだけ価値がある研究だけど、誰でもやりたいと思うものでもないし、誰もが出来るものではない。

    目立たないけれど、誰かが一生をかけて研究し、成果を残す必要がある。
    学者って、ホントーに偉いものなのです。

  • [ 内容 ]
    日本武尊から三島由紀夫まで文人や武将、思想家、軍人、志士、特攻隊員など、様々な日本人が後世に遺した入魂の言葉から、二千年に及ぶこの国の精神史を描破する渾身の労作。

    [ 目次 ]
    日本武尊
    大津皇子
    助丁丈部造人麻呂(防人)
    大伴家持
    和泉式部
    親鸞
    沙門道元
    鴨長明
    西行
    武田信玄〔ほか〕

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    [ 参考となる書評 ]

  • うーん。重い。
    五年かかって書き上げた労作であるというのも頷けます。ページ数にしてみたら、たいした枚数ではない。しかしそこに詰め込まれた内容の重さは……ズシンときます。
    題名の通り、あらゆる日本人(たいていが皆が知っている有名人です)の死に際の言葉です。死ぬ直前の言葉とは、やはり重いですね…その人の人生が凝縮している。

    どの人の言葉も重くて、今の私では受け止めきれないものも多くありました。また年をとったら、ぜひ読みたい。その頃は、きっと違う思いを受け取るに違いない。
    あらゆる年代で読み返すといい本だと思います。何度読んでも褪せることは無い。

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著者プロフィール

文藝評論家。昭和7(1932)年、東京生まれ。30年、一橋大学社会学部卒。村上一郎と「無名鬼」により評論活動を始める。53年に『ドストエフスキイ』で平林たい子文学賞、58年に『保田與重郎』で藝術選奨文部大臣賞、平成5年には『昭和精神史』で毎日出版文化賞、7年に『伊藤整』で伊藤整文学賞を受賞。他の主要な著作に『天心 鑑三 荷風』『北村透谷』『中野重治』『二葉亭四迷と明治日本』がある。

「2021年 『昭和精神史 戦後篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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