グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書 (501) (文春新書 501)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166605019

感想・レビュー・書評

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  • ブックオフで、興味を持ちたまたま手に取った本。

     はじめから3分の2は、読んでいてグーグルに対して好印象を持つ内容。グーグルによる様々な分野における無料化が進んでいる現状について書かれている。読んでいるうちに、あらゆる分野がグーグルによって統治されればいいのになどど思ってしまう。

     しかし、後半は一転して、グーグルが統治した世界、きっとこうなっていくであろう近未来をリアルに描いていて、未来にちょっと不安を覚えてしまいそうな内容になっている。

     全体を通しての感想は、今まで知らなかったグーグルという会社の収益構造や、ネットの時代変遷をわかりやすく知ることができて良かった。なかなかの良本。これからもっと知識・知恵・先見の明をつけていかないと、時代の流れに置いていかれるばかりか、気付かないところで不利益を被ってしまったり、他者に支配されかねない、という危機感を与えてくれた。

  • 2006年の本だから内容が古いのかなーと思っていたけど、そんなことはなく逆に、ルーツを知れておもしろかった。

  • 2011/02/16

  • 奥付:2006/4/20 1刷
    奥付:2006/5/11 4刷

    ヤフーディレクトリなつかしー。

  • 4年前の本だからか、内容もちと古かった。
    わかりやすいしそこそこ面白いんだが。
    ネット業界の4年てデケェんだな。

  • googleを初めとするインターネットが提供するサービスが、既存の仕組みを壊し新たな仕組みを構築していく模様を分かりやすく解説した2006年刊行の@sasakitoshinao氏の新書

    2011年の今、本書の内容はいささか古く感じるかもしれない。なぜなら今やググることなどもはや当たり前の行動となっており、FBやTWITTERといったソーシャルな領域にウェブの話題は集中している。もちろんこれらのソーシャルサービスの利用料は無料であり、むしろ利用者が自ら個人情報を登録する仕組みだ。

    とは言えキーワード広告を出す側の仕組みについて良く知ることができたし、今でもgoogleの提供する無料サービス群<http://ow.ly/3KZiC>は圧倒的な広告収入によって支えられているのだし、とても勉強になりました。

    【目次】
    CHAPTER 1 すべてを破壊していく : 世界を震撼させた「破壊戦略」
    CHAPTER 2 すべてを凌駕していく : 小さな駐車場の「サーチエコノミー」
    CHAPTER 3 すべてを再生していく : 一本の針を探す「キーワード広告」
    CHAPTER 4 すべてを発信していく : メッキ工場が見つけた「ロングテール」
    CHAPTER 5 すべてを選別していく : 最大の価値基準となる「アテンション」
    CHAPTER 6 すべてを支配していく : ネット社会に出現した「巨大な権力」

  • インターネット関連の本の中では一番面白かった。
    googleはあれだけの無料サービスをなぜ行うことができるのか、
    彼らの目的は何なのか、
    ネットビジネスの変容
    などについてわかりやすく書いてある。

    また随所で実際の零細企業の話も出てきており、マーケットについて興味を持った。

    <内容>
    1、googleの破壊戦略
    すべてを無料にするこで既存のビジネス体制を変化させる
    (それらを有料にして収益を得ていたところが困窮化・マーケット対象の人々がgoogleへ移動・顧客争奪戦・価格崩壊戦)

    〇グーグルネット
    *ニュース(大手:マイナス・利益減少 地方:プラス アクセス増加・マーケティング対象の拡大)
    *グーグルマップ
    *広告ビジネス
    *ブラウザ
    *ブック検索(大学図書館蔵書検索まで・著作権問題に発展)
    *オフィスソフト

    2、googleの収益源
    ⇒アドワーズ(広告収入)=コンテンツターゲット広告
    ※サイトの内容に合わせた広告を自動的に提供・変更できる
    ※オーバーチェアのスポンサードサーチも同じ仕組み

    〇キーワード広告(オーバーチェアのビル・グロスが創設)
    アルゴリズム検索の上、中央部の出てくるネット広告

    流行った原因
    検索エンジンの発達⇒アドレスやカテゴリーからサイトへ飛んでいた人々の流れが変化・検索エンジンから各サイトへ直接とぶようになる⇒情報量の急激な増加⇒無駄なサイトへとばなくなる⇒検索結果に合わせた広告の表示によって、ターゲットを選定し、それに合った広告を表示することで販促とマーケットが合致

    *流れ
    1、登録
    2、オークションによってクリック単価の決定
    3、クリック数×クリック単価=広告料 ⇒スポンサーサイトの企業へ支払

    バナー広告などのネット広告に比べ、資料請求した人の割合が2倍以上!

    ⇒オーバースペックの解消
    特殊な限定されたマーケット対象にダイレクトに広告できる

    *マーケットストラテジー
    マーケット対象の選定⇒それに合った販促の選定⇒実行

    3、グーグル検索エンジンの成功
    ①ストラクチャリング(大=小×多)
    ②ページランクテクノロジー(MSNなどから広告を貼られていると信用性が高いと評価し、それらの基準によって各ページの信用性に点数をつけランキングを作っている)

    4、ロングテール効果
    既存の体制:20対80の法則・パレートの法則
    (20の部分が全体の8割の収益をあげている)
    たくさん商品を出すより、20の部分にあたるような商品を少なくても出して利益を上げようというもの

    現在の体制:検索エンジンの発達などにより、ロングテール部分の需要やマーケット対象者へのダイレクトな販促が可能になる
    ⇒ロングテール現象
    (80の部分の商品をたくさん出して、その小さいながらも利益を多くとることで売上増加させることができる)

    5、アメリカでの競争
    主に3社⇒google yahoo microsoft

    アマゾン:A9という検索エンジン開発⇒全文検索機能

    6、個人=企業
    ブログも企業のサイトも同様に表示検索されるのが現状
    ⇒個人の力と企業の力が同等として扱われ競争できる場⇒ネット上

    7、ビジネス体制の変革
    これまで:BtoB
    ※楽天のショッピングモールサイトは、BtoCに見せかけたBtoBビジネス

    今:BtoC,CGM、CtoC、コミュニティビジネスなど

    8、アテンションエコノミーの出現:情報インフラの中でいかに注目させるかという事がカギ
    ①足し算機能の魅力
    ②囲い込み戦略が通用しない

    9、googleの恐怖

    個人情報保護(どこに住んでるのかなどがわかってしまう)
    社会的基盤を担う(全世界に広がり、世界の根っことなってしまう可能性)
    言論の自由問題(悪質なサイトなどを勝手に削除できる)⇒悪質なものは企業経営への影響(悪い口コミがすぐに広まってしまう)

  • 今さら(2010/10/31)読了。

    キーワード検索+広告で、大手メディアを潰して、自らがメディアとならんとするグーグル。
    グーグルが世界の入口になっていく。
    しかし、グーグル八分と検閲の問題は、恐怖政治へのイメージとつながっていく。
    もう進化は止められない、やがてはグーグルか、それ以外の企業かはわからないけれど、きっとどこかが制覇する。。。
    という感じのストーリーになっている。

    が、しかし。
    今2010年現在は、グーグルが自らクロールすることのできない、いわゆるリアルタイム情報が反乱し始めている。
    世界は変わろうとしている。
    この先どうなるのか、、、やはりグーグルが覇者なのかどうなのか。
    本書を読んで、こうしたことは考えるきっかけになった。

  • デジタル用語辞典ちんぷんかんぷんみたいな人に勧められる。
    非ネットユーザーに興味の持ちやすい例でgoogleやネットでのビジネスの流れをざっくり説明できていると思います。

  • 2011新聞・テレビ消滅の影響で。
    グーグルは毎日使っていますが、ビジネスモデルなどは少し不思議だったので
    色々と知ることができました。

    内容は新聞・テレビ消滅とそんなに変わらず広告論に終始しているといった
    印象です。ただ、こちらの方が具体的な分、分かりやすいのではないかと
    思います。

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著者プロフィール

ジャーナリスト

「2022年 『楽しい!2拠点生活』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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