危うし! 小学校英語 (文春新書 509)

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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166605095

作品紹介・あらすじ

小学校での英語必修が目前に。同時通訳者として本物の英語力を知るからこそ、あえて問う。

感想・レビュー・書評

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  • 小学校3年生の子がいます。英語塾に通う友達も多い中、親として子どもにいつから英語を学ばせればよいのか迷い手に取りました。
    母語が確立してから英語の勉強をする方が効率がよいという意見に同感です。
    英語が苦手な日本人、英会話重視の世論、学校英語のあり方、、、なるほどと思わされる内容でした。
    多くの親が一度読んでみてほしい。英語を学ぶ意義を冷静に見つめ直した方が良い。

  • 英語に関する多くの偏見を気持ち良く吹き飛ばしてくれます。肌感覚なんかじゃなく、データで語るとこがいい。ファクトフルネス。

  • 日本の学生のテスト結果がアジアの中で二番目にひどいと書いてあったから、勉強頑張ろうと思った。

  • 小学校での英語教育の是非を論じたもの。著者は、少なくても今のあり方には反対の立場。導入には産業界からの要請と、親の英語コンプレックスが文部科学省の思惑と一致(あるいは後押し)したと分析する。ATL(英語アシスタント)の実態も紹介しているが、あれでは税金の無駄使いだ。TOEICが日本だけのものというのも初めて知った。私も、小学校での英語教育は無駄どころか、マイナスの方が多いと思っているし、筆者の主張―中学校の英語教育の抜本的改革―に全面的に賛成だ。

  • 勉強になりました。

  •  2006年3月、中央教育審議会が「小学校英語」の必修化を提言。
     「英語は早いうちから身に付けないと、上達しない」
     英語の授業の導入に合わせ、混乱する現場、期待と不安の混じる保護者。しかし、ちょっと待って!同時通訳者を経て、大学で英語教育に携わる著者からの「小学校英語」必修化への提言。

     小学校の英語の授業(正確には「外国語活動」)は、すでに昨年度よりスタートしましたが、「ニュースで英会話」でおなじみの鳥飼先生の「ご意見」が知りたくて読んでみました。
     ・親の期待と授業の実際
     ・ALTの資質の問題
     ・外国語活動が始まってからの子どもの変化
     なるほどと感じることが多かったです。

  • 小学校での英語教育義務化に反対します。

    自分も反対派なので、勉強するためによみました。

    よくまとまっているし、説得力もそれなりにあるんじゃないかと。

  • 迷走する日本英語教育には、企業志向が大きな影響を及ぼしていた。
    いたずらに現場を混乱せしめ、都合のいいデータを鵜呑みにし、企業や世論が教育現場に恣意的な圧力をかけた結果が今の現状だという事態に、憤りながらも決して他人事ではないという実感が沸く。
    表に出にくいデータや、体験談経験談を羅列し、現代の英語教育の誤認を指摘する著者の鳥飼氏の説得力ある言説に読者は目を洗われる思いを感じるはず。

  • 小学校英語反対派の鳥飼玖美子さんの著書.

    新書なので読みやすく,小学校英語導入の危険性がまとめられている.

    根拠としてでてくる考え方は英語教育や言語学の中ではメジャーなので,自分としては特に目新しいことというのは無かったが,「うんうん.そうだよな.」と思いながら読んだ.

    「英語は小さい頃からやらせた方が身に付く」という勘違いをしている親や大人に読んでほしい本.

  • 「中高の英語の授業が文法中心で面白くなかった」という話を聞く度に、どうして私は楽しくてしょうがなかったんだろうといつも思う・・・以前知り合いに話したら 「あんたは変わってるから」と言われたっけ。

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著者プロフィール

立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科教授(研究科委員長2002-2005、2008-2010)を経て立教大学特任教授、立教・異文化コミュニケーション学会(RICS)会長(2009-2011)。著書『通訳者と戦後日米外交』(みすず書房2007)(単著)Voices of the Invisible Presence: Diplomatic Interpreters in Post-World War II Japan(John Benjamins, 2009)(単著)『通訳者たちの見た戦後史――月面着陸から大学入試まで』(新潮社2021)(単著)。

「2021年 『異文化コミュニケーション学への招待【新装版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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