「強い会社」を作る: ホンダ連邦共和国の秘密 (文春新書 511)

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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166605118

感想・レビュー・書評

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  •  本書は、「ホンダ神話」の番外編のような本だと思った。ホンダというメーカーはその独特の社風から多くのファンを持っている。実際にさまざまなエピソードも魅力的だが、そのエピソードも多くは意図的に作られたものであることは「ホンダ神話」でも明らかであるが、それを知っていてもホンダは魅力的なユニークさを持って感じられる。
     本書は、そのファンの期待を裏切らない本だといえると思った。予定調和の世界だ。ホンダのイメージを裏切らず、安心して読める。本書のそのほとんどのエピソードは、どこかで聞いたこと、読んだことがあるものだが、それでも読んでいて楽しい。 
    1958年発売のホンダの基礎を作ったスーパーカブ。
    1973年アメリカ市場におけるCVCCエンジン搭載のシビック。
    1990年代初頭の販売低迷期において救世主となった1994年発売のオデッセイ。
    2000年自立型ロボットASIMO発表。
    2002年に最強トヨタのカローラの販売台数を抜いたフィット。
    2005年の福井社長による「ワイガヤ」復活。
    2007年太陽電池事業参入。
     全てのエピソードが夢とドラマに満ちている。もちろん真実はこのようなきれいごとだけではないのは明らかだが、それを指摘するのも野暮かもしれない。
     本書は、ビジネス書では無い。ホンダファンによるホンダファンのための本なのだと思う。だから困難な出来事やシビアなビジネスについては一切出てこない。事実なんかよりもホンダのユニークなイメージを確認して安心したい人にとって、必読の書かもしれない。

  • 三つの喜びとして、「買う喜び」「売る喜び」「創る喜び」
    人間尊重として、「自立」「平等」「信頼」
    の紹介がある。

    私はホンダと直接仕事をしたことがなかったので、三つの喜びと人間尊重を知っただけでも成果です。

    著者は、ホンダの社員ではないので、上記の概念の展開には必ずしも成功していないかもしれない。
    成功した人の事例は紹介しているが、現実味に欠ける気がするのは、1人称ではないからだろう。

    ビジネス系の新書なんてそんなものだという声も聞こえてきますが、残念です。

  • [ 内容 ]
    トヨタが恐れる技術力。
    ソニーがなくしたブランド力。
    なぜ、ホンダに両者を併せ持った「強さ」があるのか?
    擬似連邦共和国として世界中の組織を分割統制する「組織と経営」の神髄!

    [ 目次 ]
    第1章 「強い会社」はこうして作る-「もっと荒削りな強さがほしい」
    第2章 「成功体験」からどう脱却するか-自動車屋になった自転車屋の場合
    第3章 本社は子会社の「大株主」である-「世界一のオートバイ・メーカーになる」
    第4章 「我々ホンダはiPodになりたい」-プロトタイプモデルを市場投入す
    第5章 世界を分割統治する擬似連邦共和国-タイにみる企業と国家の連携
    第6章 「技術オリエンテッドな会社」の神髄-ある良心的技術者の苦悩と覚悟
    特別付録 トップトークス・ベストセレクション-フィロソフィ「人間尊重」と「三つの喜び」

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 読了。

    【ホンダの風習】
    ・ワイガヤ
    ・一枚ベスト
    ・三現主義→ヨーロッパでのシビック
    【ホンダの歴史】
    ・三系列(プリモ・ベルノ・クリオ)とホンダカーズ


    【ホンダの逸話】
    ・シビックがアメリカに受け入れられた理由
    ・アメリカでのシビック→CVCCエンジン(二段階エンジン)
    ・インディ500にホンダではなくアメホンがでた理由
    ・本田と藤沢によるアコードの開発中止
    ・研究所と本社の分離による功
     −研究所の決断:ディーゼルエンジンの自社開発
     −本社の決断:オデッセイの生産ライン

  • やっぱHONDAはいいよ!!
    企業としてチャレンジし続けてるから。応援したくなる。

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