- Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166605187
感想・レビュー・書評
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NDC 188「お葬式、お墓、ペットの埋葬問題から、死刑やボランティアへの考え方まで、お寺に持ち込まれる様々な悩みに玄侑和尚が答えます。ややこしい現代を生き抜くための道標となる人生問答集。」
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お寺がお寺として機能しなくなっている現在、僧籍の者はすべきことをせよとのメッセージ。僧侶の悩みを相談という形で著者が日頃考えていることを述べた本。
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養老孟司共著『脳と魂』の話中、著者が雑誌で「そもさん 玄侑和尚の説教部屋」というコーナーをやっていたと知り、「坊さんが坊さんに説教するんだwww」と興味が湧き、この本も手に取りました。
あぁ、すごい丁寧に答えてるなぁ、とひたすら感心するばかりです。坊さんの鑑ですね。草生やしてごめんなさい。草取りに掃除も確かに修行ですね。精進しないと。
古くからある問題だけでなく、現代には現代なりの坊さんというか、日本仏教が抱える悩みというものの一旦に触れることができた気がします。問を読みながら、私も坊さんの立場なら悩むと思いました。素朴な問に見えて出口が無い問もあり、人の悩みを癒やすよりも自分が悩み続けることのほうが坊さんの仕事にすら思えてきます。
ただ、坊さんの悩みは、やはり、他の坊さんも悩んでいることなんですね。相談主とは宗派はひょっとしたら違えども、玄侑さんも同じ僧侶。受け手として、共にその悩みを分かち合い、共に悩んで苦しむ、「共感共苦」の姿勢を一貫して貫いているな、というのは非常に読んでいて感じました。 -
自分自身を律することができる
お坊さんもいろいろ悩んでるんだな〜 -
とあるお坊さんが色々なお坊さんの悩みに答える、坊主お手紙相談室と言った内容。
主に世俗との間に悩むお坊さんからの悩みに、仏教ではこう考える、と答えつつも押し付けず、納得させるような文体で書かれている。
それでいて譲らないところは譲らず、こうやって人を説くのかと感心した。
こうやって色々な出来事に解釈を与えるという点で宗教には明確に利点があると思った。 -
お寺さんの業界誌に連載された問答集を新書にまとめたもの。業界誌なので質問者もだいたいが和尚さんだか、この世界でもFAQになり得る事柄は、俗世とあまり変わらない。しかし、その解答には新鮮味を覚える。現代社会の複雑な悩み事に対し、あえて合理性や論理性を無視して鷹揚に受け容れる釈迦の思想は素敵でもある。
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このお坊さんって大らかなんだなぁと思わせつつ、結構シビアなことも言うなァ