金より大事なものがある: 金融モラル崩壊 (文春新書 545)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166605453

作品紹介・あらすじ

先駆者か、ただの犯罪者か?続発する金融事件の判断に迷う時代がきた。アメリカ主導の金融規制緩和が進み、ファンド資本主義へと移行する日本。金融モラル崩壊が金の亡者を英雄にする。

感想・レビュー・書評

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  •  低年齢者にIT技術を教えることには賛成できない。現在のIT技術が時代遅れになる可能性が高いからだ。ならばしっかりした金融知識を低年齢者に教えることが重要なのだろうか。それだけでは不足だ。大事なことは、社会の「信頼」の大切さと金融の「信用」とのつながりを噛み砕いて教えることなのだと本書は提案する。

     自社の株価を吊り上げることを最優先させた弊害として、忠誠心やモラルの低下を招く。なぜなら会社の幹部はモノづくりに腐心することなく、企業買収などを繰り返すことで利益を得ようとするからだ。その甘い蜜に群がる業界の人々に倫理観はない。

  • 著者を高く評価するきっかけになった一冊。いい意味でジャーナリズムの視点で書かれている。経済学の先生ではこれは書けない。つまり、いい意味でも悪い意味でも持論や立ち位置なし+若干批判的には考えるが事実を見る、という感じで書かれている。

  • 関岡氏の推薦本

  • ライブドアや村上ファンドの事件など、現代社会の金融モラルが崩壊していることが解説されている。金融主体の社会がいかにおかしいか、強く論じてある。

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著者プロフィール

1953年山形県に生まれる。早稲田大学政治経済学部卒業。ビジネス誌や論壇誌の編集者として活動、「ザ・ビッグマン」編集長、「発言者」編集長、「表現者」編集委員を歴任後、1997年よりフリーのジャーナリストとして活躍中。
『エコノミストは信用できるか』『エコノミストを格付けする』『予言者 梅棹忠夫』(以上、文春新書)、『日本経済新聞は信用できるか』(PHP研究所)、『経済学者の栄光と敗北』『不毛な憲法論議』(以上、朝日新書)など著書多数。

「2017年 『山本七平の思想 日本教と天皇制の70年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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