日本のいちばん長い夏 (文春新書)

  • 文藝春秋 (2007年10月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (184ページ) / ISBN・EAN: 9784166605941

みんなの感想まとめ

終戦当時の多様な立場の人々が語る証言が集約された座談会の記録は、歴史の真実を浮き彫りにします。軍の幹部や兵士、看護婦など、さまざまな経験を持つ31人が、それぞれの視点から戦争の狂気や悲惨さを語り合う様...

感想・レビュー・書評

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  • 終戦当時を経験した31人による座談会。軍の幹部、官僚、外交官、「ひめゆり部隊」ならぬ「白梅部隊」の従軍看護婦、もちろん最前線の兵士。こんな人たちをよくもまあ集めることができたものだ、という驚き。そして彼らの語る内容への驚き。学徒出陣ときけば、雨の壮行式がまず思い浮かぶ私にとって、実際に学徒出陣した人の「南の島に学童疎開した感じしかありませんでしたね。」なんて言葉には本当にびっくり。修羅場を経験した人たちも皆なぜか飄々としていて、とてつもない経験をするとこうなるのだろうか。後半の「四十四年後の解説」も良い。

  • 星は、自分的に読んでいて楽しかったかを示します。

    文体がどうしても難しくて、読むのにすごくすごくじかんがかかってしまった(ちょっと読み飛ばした部分もあるかと)

    けど、これを読み切れる自分になれたことも、こ歳で読んでおけたことも、良かったと思う

    歴史が苦手な人間なので、クーデターがあったことさえも知りませんでした。

    殺されるよりも、自刃のシーンに触れる度に戦争の狂気を感じました。戦争はダメです。

  • 『日本のいちばん長い〜』とすれば、その後には『日』が続くのが定石というものだろう。1945年、太平洋戦争(という呼称にもいろいろと問題ありきだけれど)の終焉、つまりポツダム宣言の受諾に際して生じた様々の戦闘延長を主張したクーデター未遂を扱ったこの書は、この『日本のいちばん長い夏』がそもそものきっかけだったという。

    『長い日』のほうはまさにその『日』に何が起きたかを描いたもので、1967年と2015年にめちゃくちゃゴージャスなキャスティングで映画化されている。

    しかし本書『長い夏』のほうは文字通り1945年8月までの一定の期間、様々な場所で人びとがどういう状況にいたかを振り返るもので、1963年6月20日、まだ存命だった上記のことがらに関わった人たちを中心とした座談会が基本。これも2010年になかなか面白いキャスティングで映画化されている。

    そして本書を知ったのも(読んだのも)この映画を配信で見たのがきっかけだった。

    登場人物の中に、直接存じ上げている人がいて、おまけに彼を演じたのが「えええええ!」な人物だったので、映画はとても面白く見ることができた、それで当然読む気になったのだけれど、それは改めてこの戦争を振り返る良いきっかけにもなった。

    というのも昨今、再び「訳あり一味」によって、この戦争の歪んだ解釈がまた復活しそうになってきているから。

    本書では、この戦争が不要に長引いてしまったことについて、特に日本外交の甘さを指摘している。もちろん、存命だった当時の外交官の言は、軍部よりよっぽど的確に情勢を捉えていたように見えるのだけれど、軍部自体が己の状況(特にアジア戦線)を共有しなかったことによって、切迫度の判断を誤っていたように読めた。

    もちろん終わってからなら何とでも言えるのだけれど、そのために失われた様々な存在の大きさを、知っておくことは絶対に必要なことだと、何度でも、自分に言い聞かせている。

  •  この時期には、できるだけ「戦争」を扱った本を読んでみようと思っています。
     本書は、戦後18年を経て様々な戦争関係者が一堂に会して開催された座談会の様子を記した著作です。
     8月15日を挟んだ終戦前後、様々な立場、様々な場所で同じ時を迎えた30人の人々の証言は、心に留め置くべき真実の吐露でした。
     それは、読む人の心に、改めて戦争の悲惨さや理不尽さを刻み直すものもあれば、戦争に至らしめた人の無責任さへの怒りや虚しさを思わせるものもありました。

  • 半藤一利が開催した、太平洋戦争末期(1945/7〜8)の各種関係者を集めて、座談会したときの記録。歴史書からは読み取れない、当時の現場の方々の感覚・空気を把握できてとてもよかった。

  • 映画「日本のいちばん長い日」から入って、この対談集の存在を知り辿り着いた。
    こんなに豪華な座談会は二度とないのでは?と思う豪華さ。
    あの日前後に立場も人種も性別も異なる人々の話から見えてくる当時のリアル。
    そして、私たちは現役であの戦争を体験した人達から直接話が聞けるきっと最後の年代であることに改めて気付き、このままで良いのかという思いが駆け巡る。
    日本の中ではこの戦争はとうの昔に決着が付き、そこから脱却して新たしい世界を生きているけど、世界に目を向ければまだまだ戦争は絶えない。
    それどころか、あろうことか核をチラつかせて堂々と暴力でねじ伏せ様とする国がある。
    過去を知り、学び、生かす。どうしてこうもうまくいかないのか。この手の作品を読み終えるとしばらく重い気持ちになる。

    多くの逸話の中でも英国軍人のコンビーフの話に意表を突かれて笑ってしまった。
    いや、笑ってしまうのは失礼なのだけど。

  • 1963(昭和38)年、日本の終戦の夏を語り合った座談会「日本のいちばん長い日」に戦争の関係者30人が参加しました。司会を務めたのは当時33歳の半藤さん、この座談会の副産物として映画にもなった『日本のいちばん長い日』は生み出されました。メンバーは、軍部や政治の中枢にいた人、外地で戦争に携わっていた人、獄中にいた人、沖縄戦に動員された人と様々。それぞれの立場での体験は、当時としても互いが知りえない情報として貴重な証言でした。

  • 日本人にとっては大事な過去の戦争のこと、大学までいっても、ホント基本的なことを知らなかったんだなあと痛感させられる本でした。

  • 中々よい。特にどの立場で戦争に参加するかで相当イメージに乖離があるな

  • 1963年に誌上で行われた、元軍人・元文官・元閣僚ら30人を揃えての大座談会を書籍化したもの。簡潔にあらわせば、ただ一言「凄い本」。2014年現在でも、戦争体験を持つ世代は多く存命してはいるが、しかし軍人として戦闘に参加した人あるいは政治面からあの戦争にコミットした「戦争の当事者」の声は、今となってはほとんど見聞きすることが不可能となっている。そんな「当事者の声」が、しっかり後世の人間が目にできる形で残っていることは実に価値あることだ(そのうえ新書だから値段も安い!)。

  • 参加者の紹介を中心に読む。よくこの絵画開催できたと思う。

  • 2015.08.02

    昭和20年8月15日正午までの24時間
    天皇、総理、陸相、侍従、放送局員、青年将校、新聞記者、様々な立場の様々な想い

    日本人必読

  • 14.07.21この時代の知識に乏しい私には、貴重な本でした。

  • こういった証言録はほんとうに貴重だと思います。現代に生きる我々が当時のことを知れる、考えさせられるものです。様々な立場から見られる終戦に向けた動きが証言されているので、それが実におもしろいと思います。

    印象的であったのは、岡部冬彦氏についてのコラム。ルイス・ブッシュ氏の8月15日の証言。鈴木貫太郎氏、阿南惟幾氏の終戦に向けた覚悟。

    いつの時代でも戦争は悪だと思います。今現在も続いている世界各地の紛争、民族対立、宗教対立も一刻も早く終局することを願っています。

  • (欲しい!/新書)

  • 日本人は終戦をどう受けとめたか。政治や軍部の中枢から前線の将兵や銃後の人々まで、三十の視点が語る貴重な証言。

    本書はポツダム宣言から終戦まで日本のいちばん長い夏を、昭和38年の夏に当事者たちが語った座談会の記録である。

    文藝春秋に掲載されたのは昭和38年の8月号であったというが、新書という形で発刊された事は大変喜ばしい。歴史的な証言が誰もが容易にアクセス可能な媒体で、後世に引き継がれ歴史の審判を受ける事は大切な事である。

    なぜ、ソ連に和平の仲介を頼んだか。関係者それぞれの体温を窺い知る事が出来て有意義であった。

  • 2011年8月24日

    文春新書594

  • ある人のレビューを読んで気になってて、
    本屋でうろ覚えで探してみたけど
    実は違う本だった…。
    これ読むかなぁ…??

  • 私の評価は
    常に高過ぎのような気がして来ました
    ★ひとつ減らす気持ちで
    これからは評価していきます
    どうもね、
    いちどでも
    なるほどーとかそうだったのかー
    と気付きを与えてくれると感謝の気持ちが高まってしまう
    共鳴し過ぎですね
    島田雅彦センセイ出演の映画を見ましたけど
    原作の方がなぜか臨場感あります
    映画は発言ひとつひとつを忠実に再現しているので
    原作を読むとまた芝居を思い出して楽しめます
    7/27ホツダム宣言発表の日から
    8/15終戦の日まで
    日付をおって座談会参加者に語ってもらう
    内閣、陸海軍の意向、
    ソ連の仲介を期待する国際感覚、
    東大法学7教授による和平工作構想など
    情報満載です
    原爆投下を避けられなかった時間経過にいらいらするも
    内閣を保ち、軍事政府にとってかわることなく
    本土決戦になる前に終戦を迎えられたこと
    その経緯を興味深く読みました

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著者プロフィール

半藤 一利(はんどう・かずとし):1930年生まれ。作家。東京大学文学部卒業後、文藝春秋社入社。「文藝春秋」「週刊文春」の編集長を経て専務取締役。同社を退社後、昭和史を中心とした歴史関係、夏目漱石関連の著書を多数出版。主な著書に『昭和史』(平凡社 毎日出版文化賞特別賞受賞)、『漱石先生ぞな、もし』(文春文庫新田次郎文学賞受賞)、『聖断』(PHP文庫)、『決定版 日本のいちばん長い日』(文春文庫)、『幕末史』(新潮文庫)、『それからの海舟』(ちくま文庫)等がある。2015年、菊池寛賞受賞。2021年没。

「2024年 『安吾さんの太平洋戦争』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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