ピアニストが読む音楽マンガ ボクたちクラシックつながり (文春新書 622)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166606221

感想・レビュー・書評

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  • 「のだめ」が好きな人には楽しい一冊。専門家がわかりやすく音楽的背景を説明してくれる。クラシックの歴史についても触れられていて、ふーん、そうなのか、ということが次々出てくる。

    一方で、大方の音楽を志す人がたどる厳しい道をあらためて知り、ため息が出る。音楽に限ったことではないが、ごく一握りの一流の人以外にとって、「才能」って残酷だなあと思ってしまう。それでも努力し続ける人にしか見えない景色があるのだろう。

  • のだめとピアノの森を読んでからもう一回読みたくなった。 もし、仮に、ピアニストになりたいって思う子になったらもう一度読み返そう。 ピアノの苦悩を描きつつ、面白さも伝えてくれている。

  •  おもにマンガ「のだめカンタービレ」に寄り添いつつ、本物の音楽家としての注釈がおもしろい。多くの音楽を目指した人たちが、食べることすら難しい職業の実際を具体的に伝えてくれます。そして、有名になった人、はまたそのことでの苦労がまた大変なのですとのこと。そうまでして音楽につながっているのは、その魅惑の深さと身につけたものしか味わえない幸せがあるようなのです。簡単にああだ、こうだと批判する自分が薄っぺらく感じられます。

  • 著者のこの本を読んでから、著者の作品を全て読んでみようと思った。素人にも分かりやすく書かれている。なにより、音楽家を目指す子供を抱え、なおかつ、クラシック業界など全く分からない私にとっては、ピアニストになるには、ピアニストになった後は、ピアニストとして維持していくには、など、いろいろと参考になる本である。著者は音楽家ではあるが、作家としても非常に有能だと思った一冊である。

  • 「のだめ」などの音楽マンガをとっかかりにして、クラシック音楽界という特殊な世界を解き明かす。読みやすくて、面白かった。

  • のだめ、や「ピアノの森」は読みましたが、実は「神童」はいつもDVD借りようと思っていてまだ実行していないんですよね。マンガもあったことをこの本で知るととともに、改めて神童を探してみようと決心しました。
    ピアノに関する関心が高まったところで読みきったので面白かったです。でも、ちょっと音楽の門外漢にはマニアックかな。

  • 作者の青柳いづみ子さん東京芸術大学大学院博士課程を修了され、現在は大阪音楽大学で教授をされています。過去、出版された本は吉田秀和賞、日本エッセイスト・クラブ賞を受賞されています。そのうち、ピアニストとしてよりも文筆家としての方が有名になってしまうのでは?と思っているほどです。他の方が描かれたピアノが出てくる小説や漫画などもよく読まれていて、この本は、のだめカンタービレやピアノの森、神童と言った、ヒットしているピアノ漫画を著者が読みくだく…という解説本のようなものです。
    ページの大半がのだめについて書かれているので、のだめを読んだことのない方は楽しめないと思いますが、青柳さんは博識なので、知っているようでと知らないピアニストのエピソードなどを知ることができます。

  • 「のだめ」と「神童」と「ピアノの森」をベースにピアニストについて語っているが、「のだめ」を読んでないと少しツライかも。最後の章が身につまされる。

  • のだめ 理解に便利。クラシックの知識

  • 20090801
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  • 主にのだめをなぞりながら……なので、ともすれば話が散らばりがちなのだけど、最後の「ピアニストは本当に不良債権か?」の章だけは、めちゃくちゃ迫力があった。う〜む、児童書翻訳より大変な職業だわ。少なくとも訳書は買い取らなくていいもんなあ……(^_^;; もちろん、それでも音楽にたずさわるのは、愛あればこそ、というのが結論で、それはいずこも同じだな、と。ふう。

  • 《読んだ時期:2008年3月》
    ちょっと面白そうだったので手にとった。新書なのにフランクで面白かった。
    「うん、うんわかる〜」と同意したり、「そうかな〜」なんて思ったりしなかがらサクッと読めた。のだめなどからクラシックに興味を持った方は、読みやすいのでお勧め。

  • コミックやTVドラマ『のだめ』の愛読者・視聴者に向けて、専門家が施した注釈のようなサイドストーリーのような、幻想ぶっ壊し的逸話集のような本です。クラシックファンなら問題なく楽しく読めるでしょうけど、素人のあたしには人名や専門用語がちょっと難しかったです。

著者プロフィール

ピアニスト・文筆家。安川加壽子、ピエール・バルビゼの両氏に師事。フランス国立マルセイユ音楽院卒。東京藝術大学大学院博士課程修了。学術博士。武満徹、矢代秋雄、八村義夫作品を集めたリサイタル『残酷なやさしさ』により平成元年度文化庁芸術祭賞。演奏と文筆を兼ねる存在として注目を集め、安川加壽子の評伝『翼のはえた指』で吉田秀和賞、『青柳瑞穂の生涯』で日本エッセイストクラブ賞、『六本指のゴルトベルク』で講談社エッセイ賞、CD『ロマンティック・ドビュッシー』でミュージックペンクラブ音楽賞。2020年、浜離宮朝日ホールにて演奏生活40周年記念公演を開催。テレビ朝日『題名のない音楽会』、NHK Eテレ『らららクラシック』、『ラ・フォル・ジュルネ音楽祭』『東京・春・音楽祭』等にも出演。日本演奏連盟理事、日本ショパン協会理事、養父市芸術監督。大阪音楽大学名誉教授、神戸女学院大学講師。

「2023年 『安川加壽子の発表会アルバム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

青柳いづみこの作品

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