ピアニストが読む音楽マンガ ボクたちクラシックつながり (文春新書)

  • 文藝春秋
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レビュー : 37
  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166606221

感想・レビュー・書評

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  • 「のだめ」が好きな人には楽しい一冊。専門家がわかりやすく音楽的背景を説明してくれる。クラシックの歴史についても触れられていて、ふーん、そうなのか、ということが次々出てくる。

    一方で、大方の音楽を志す人がたどる厳しい道をあらためて知り、ため息が出る。音楽に限ったことではないが、ごく一握りの一流の人以外にとって、「才能」って残酷だなあと思ってしまう。それでも努力し続ける人にしか見えない景色があるのだろう。

  • のだめカンタービレや森のピアノ(主にのだめ)を例に、クラシック奏者、特にピアニストにまつわる様々の話を綴っている。
    クラシック界の懐具合の現実とか、ちょっと驚き。

  • 帯にー『のだめカンタービレ』『ピアノの森』『神童』はクラシックの世界の「開けゴマ」ーとかかれていたので再読しました。
    目当ては、今月末から始まるTVアニメの『ピアノの森』(後編)のことがのっていたような気がしたからですが、数か所にちらっとでてきましたが、ほとんど、『のだめ』で、ちょっと期待はずれでした。
    青柳いづみこさんのご著作は、他も拝読していますが、これは少し前の『のだめ』ブームの時にかかれたものでしょう。
    たぶん1回目は私もそのころに読んで面白いと思ったので、今回再読しましたが、(もちろん1回読んでいるからですが)知っていることばかりで、青柳さんのご著作の中では最も初心者向けだと思います。
    「ピアニストが読む音楽マンガ」とうたっているのだから、『のだめ』以外のマンガにも(特に『ピアノの森』)もっといろいろと触れてほしかったです。
    どこかにでてくるんじゃないかと、最初から最後まで、数時間かけて1度読んだのにまるまる1冊読んでしまいました。
    ダニエル・バレンボイムの自伝はいつか時間のあるときに読んでみたいです。

  •  のだめ~はかれこれ15年くらい前のまんがだったと思う。当時今1つピンと来なかったのは、基礎知識(楽典、曲)だけでなく、音大の独特の雰囲気や、学生の習性に関する知識がなかったから。本書でようやく少しその一端を見れた。
     本書の各章冒頭にあるようなQは自分は特に持っていなかったが、面白い回答で良かった。一方、所詮芸術、特に音楽は金持ち?の道楽なのかねえ、とか思ってしまった。不良債権とはとても言えないが、現実的な話を読むと、つい・・

  • のだめを読みたくなった。

  • 現在最強のピアノ/クラッシック音楽エッセイスト。どれ読んでもおもしろいんだからたいしたものだ。

  • 「のだめカンタービレ」「ピアノの森」などを通して、クラッシックの世界がわかりやすく解説されていた。著者の音楽への愛が感じられた。

  • 『のだめカンタービレ』や『神童』、『ピアノの森』を導きの糸に、クラシック業界のあれこれを紹介する本。

    ピアニストの登竜門は、もはやコンクールが主流ではないとか、世界最高の音楽学校は、パリ音楽院でもないとか、なかなか面白かった。
    青柳さんほどの音楽家でも、オーケストラや指揮のことだと難しいこともある(ドボルザークの交響曲で、いくつかわざと通常の演奏と違う音やパートに変えた演奏は、聞き取れない)ということも、驚き。

    暗譜のプレッシャー、演奏旅行での消耗、孤独、経済的困難。
    こういった、厳しい現実がありながらも、音楽でつながっている幸福を示して本書は締めくくられる。
    この結末に納得できるかどうかは、読者次第かな。

  • とても面白かった。

    「のだめカンタービレ」のドラマを見ただけで漫画もほかの作品も知らないのだがそれでも楽しめた。

    演奏会が終わるとすぐサイン会でCDを売るのはなぜなのかなんとなくわかってはいたがこのような仕組みになっているとは知らなかった。

  • のだめ、神童、ピアノの森を取り上げる
    最終章のピアニストの経済状況がリアルで悲惨
    CDのオーダーは200~300枚程度、1000枚は刷らないと
    収支合わないので本人買い取り
    自主公演は満席でも収支とんとん

    75 ショパン、即興演奏後に譜面に書き起こした
    145 カラヤン、練習短い。チェリビダッケは長。
    でベルリンフィルの指揮者争いに負ける
    172 フランス人、自国の音楽を尊重しない
    177 ベートーベン、少ない素材を最大限に使い緻密に組み立てる
    111 ベートーベンソナタ、新約聖書。平均律クラヴィーアは旧約聖書
    138 ホルン、繊細な楽器。唇の調子が悪いと音が出なくなる

  •  おもにマンガ「のだめカンタービレ」に寄り添いつつ、本物の音楽家としての注釈がおもしろい。多くの音楽を目指した人たちが、食べることすら難しい職業の実際を具体的に伝えてくれます。そして、有名になった人、はまたそのことでの苦労がまた大変なのですとのこと。そうまでして音楽につながっているのは、その魅惑の深さと身につけたものしか味わえない幸せがあるようなのです。簡単にああだ、こうだと批判する自分が薄っぺらく感じられます。

  • 著者のこの本を読んでから、著者の作品を全て読んでみようと思った。素人にも分かりやすく書かれている。なにより、音楽家を目指す子供を抱え、なおかつ、クラシック業界など全く分からない私にとっては、ピアニストになるには、ピアニストになった後は、ピアニストとして維持していくには、など、いろいろと参考になる本である。著者は音楽家ではあるが、作家としても非常に有能だと思った一冊である。

  • 「のだめ」などの音楽マンガをとっかかりにして、クラシック音楽界という特殊な世界を解き明かす。読みやすくて、面白かった。

  • 20130510読了

  •  このエッセイに出てくる、映画やマンガ、全部読んだり見たりしているので、よく話がつながって面白かった!
     でもその元を知らない人にはつまらないのかも…

  • 「のだめカンタービレ」と「ピアノの森」を題材に、それぞれの作品の中で取り上げられたトピックを専門家の立場から解説を試みている。意外にそれらの描写がそれなりに的確であることが分かる。もちろん全てのトピックを取り上げている訳ではないだろうし、たまたま整合の取れるものだけを選んだのかも知れないのだが。

    演奏する曲の選び方、コンクールにまつわるもろもろ、演奏家とその周辺の人々、話題に事欠かない。とても興味深く読むことができる。

    最終章、ピアニストは本当に不良債権か?でしょう。のだめの弟の発した言葉がこの章のきっかけになっている。音楽活動にまつわる費用、収入などなど。あまり魅力のある業界ではない、と言っていいのか。年収300〜1000万円のグループにN響以外のオケのメンバーが含まれる、という記述があるがN響のメンバーはそれ以上貰っているのか?

  • のだめ、や「ピアノの森」は読みましたが、実は「神童」はいつもDVD借りようと思っていてまだ実行していないんですよね。マンガもあったことをこの本で知るととともに、改めて神童を探してみようと決心しました。
    ピアノに関する関心が高まったところで読みきったので面白かったです。でも、ちょっと音楽の門外漢にはマニアックかな。

  • のだめカンタービレ(時々「ピアノの森」「神童」)をピアニスト的に検証するノンフィクション。
    書店員だったら、絶対のだめの側に置いて販売したい一冊。

  • のだめカンタービレのブームを分析する、堅くなくクラシックの世界にメスを入れる一冊。

  • [ 内容 ]
    どうして音楽を聴いただけですぐに弾けるの?
    オーケストラが鳴る指揮者とは?
    『のだめカンタービレ』『ピアノの森』『神童』など音楽マンガを読み解き、クラシックの世界の深奥に誘う。

    [ 目次 ]
    第1章 一回読譜したらとっととやるぞ!
    第2章 楽譜どおり弾け!
    第3章 バレンボイム対ホロヴィッツ!?
    第4章 コンクール派と非コンクール派
    第5章 留学-クラシックをやるなら海外でなきゃ駄目?
    第6章 指揮者の謎
    第7章 コンサートで受けるプログラム
    第8章 音楽は人間が出る?
    第9章 ピアニストは本当に不良債権か?

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • のだめなどを用いて、分かりやすく説明されていた。色々な裏話が分かって楽しい。

  •  「のだめカンタービレ」「ピアノの森」「神童」からひもとくクラッシックの世界。

     ちょっと想像してたのと違うかな。
     上記のクラシックマンガの中の疑問(編集者が問う)に答えるみたいな形なので、私には特に新鮮味もなく。つか、そもそも、マンガの読み方が…。
     青柳さんは、基本的にマンガ読まない人なんだろうなと思ったですよ。

     ともあれ、お陰で「のだめカンタービレ」のストーリーはほぼ掌握(ww/でもそうやってわかってしまう評論もどき、ってちょっと困る)
     ま、のだめ、みたいに感性だけで弾いてしまうタイプや、千秋のように理詰めでいくタイプについて、両者の長短をとっても公平に書いてるあたりは好感がもてる。
     と、音楽家に金はないってところも強調してくださって…ww

     ホント、不良債権ですわよ。
     一人前(?)になるまで、お金をつぎ込まなきゃいけないのに、回収はできない。<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101482233/decembesdoor-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank">最相葉月の「絶対音感」</a>の中で、すごい才能がある子なのにその親が「こんなリスキーな世界にこの子をいれて大丈夫だという保障があるのか」と詰め寄られた(五嶋みどりの義父の話)シーンがあったけど、それを思い出した。
     とんでもなく悪質な不良債権だとわかっているのにやめられない、愛しさ。
     
     結局、この1冊に詰まっているのは青柳いづみこの音楽への愛なのである。
     音楽が、ピアノが好きで好きでたまらないんです、っていうのが行間からにじみ出てるよ。

     ってことで、今度CD買わせていただきますm(__)m
     マンガを買おうと思えなかったという点では、マンガを扱ったエッセイとして問題有りだけど、ピアニスト青柳いづみこのプロモーションとしては大成功です。はい。

  • 読みやすくて、勉強になる本です。
    ちょっと縁があった指揮者の田部井さんのコメントが載っていると聞いて購入。田部井さんのプロフィールやホンネも見えて興味深かったです。
    ピアノ音楽には馴染んでこなかったこともあり、ピアニストのタイプについては知らない話でした。
    これを知ってコンサートのチラシなどを読んでいくと……なるほど!
    「個性を優先する演奏法は……個性喪失傾向にある時代風潮の中で極めて貴重な存在であり……」(ハイドシェックのリサイタルチラシの紹介文より)
    昔ホロビッツの「英雄ポロネーズ」を初めて聴いたときの“違和感”も、納得できたのでした。

    [08.4.10]

  • のだめやピアノの森など
    クラシック音楽漫画のピアニストから見た感想、補足などなど。

    クラシック音楽家なんてものは、
    一般人が考えるよりはるかに非経済的。
    精神的にも肉体的にもかなり消耗するくせに自立して生活できるかできないかトントンな非経済性。

    それでも多くの人がプロを目指すのは(或はアマチュアとして活動するのは)
    音楽があまりに魅惑的(麻薬だと言う人もw)だから。
    私もそう思う。

  • クラシック音楽関連の雑誌やら著名な演奏家の著作をいくつか読んでいる KiKi にとってさほど目新しい話題は書かれていなかったのですが、1つ1つの章で書かれていることに関しては「うんうん、そうだよね~」とか「そうそう、そんな話、どこかで読んだか聞いたことがあるよ」となかなか楽しくサクッと読み進むことができました。

    読んでいく中で意外に思ったのは第1章の中の「初見と暗譜の方程式」のところで、「初見が得意な人には、暗譜が苦手な人が多い」と書かれていたこと。  KiKi は真面目にレッスンしていた頃にはどちらも得意だったんですよね~。  でもね、年齢を重ねるにつれ、どちらも苦手になっていった・・・・そんな気がしていたんですよ。  特に暗譜に関しては間違いなく大人になるにつけダメになっていきました。  で、これは記憶力の低下 もしくは 「あがる」という心理と密接に関連しているんじゃないかと思っていたんですよね。

    (全文はブログにて)
      

  • 作者の青柳いづみ子さん東京芸術大学大学院博士課程を修了され、現在は大阪音楽大学で教授をされています。過去、出版された本は吉田秀和賞、日本エッセイスト・クラブ賞を受賞されています。そのうち、ピアニストとしてよりも文筆家としての方が有名になってしまうのでは?と思っているほどです。他の方が描かれたピアノが出てくる小説や漫画などもよく読まれていて、この本は、のだめカンタービレやピアノの森、神童と言った、ヒットしているピアノ漫画を著者が読みくだく…という解説本のようなものです。
    ページの大半がのだめについて書かれているので、のだめを読んだことのない方は楽しめないと思いますが、青柳さんは博識なので、知っているようでと知らないピアニストのエピソードなどを知ることができます。

  • 「のだめ」と「神童」と「ピアノの森」をベースにピアニストについて語っているが、「のだめ」を読んでないと少しツライかも。最後の章が身につまされる。

  • のだめ 理解に便利。クラシックの知識

  • 20090801
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  •  内容はタイトルのままで、ピアニストで後進の指導もされていて執筆もこなすという青柳さんが、のだめやピアノの森を読んで、そのセリフやシーンなどから感じたことなどを書くというコンセプトの本です。
     でも、単にマンガの感想というよりは、ピアニストとしてクラシック界のあれこれを、マンガを引用したりマンガと比較したりしながら語るという内容になっています。サブタイトルを見るとマンガがメインのような感じですが、マンガの引用は最小限でした。
     なので、マンガ作品を知らなくても面白く読めます。ピアニストが演奏だけでやっていくのがどれだけ大変かとか、留学やコンクールの位置づけとか、非常に興味深い内容でした。
     マンガを知ってるとより楽しいのも確か。のだめのコンクールやコンサートの選曲について書かれている箇所は、実際にやっている人から見たらそうなのかーと感心しきり。のだめの作者の人も色々苦労して選んでいるんだろうなと、改めて思いましたね。
     クラシックを知らない人でも面白いと思います。ところどころ読めないところはあると思いますが。アシュケナージとホロヴィッツの音楽に対するアプローチの違いとか言われたって、興味ない人には「???」でしょうし。本文中にたくさんのピアニストのお名前が出てくるんですが、私も知らない人がたくさんいて、「???」ってなっていました。でもそういうとこはすっとばして、わかるとこだけ読んでも楽しい本だと思います。

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著者プロフィール

ピアニスト、文筆家。ドビュッシーの権威。大阪音楽大学教授。著書に『翼のはえた指 評伝安川加壽子』など。吉田秀和賞、日本エッセイスト・クラブ賞、講談社エッセイ賞など受賞。

「2018年 『高橋悠治という怪物』 で使われていた紹介文から引用しています。」

青柳いづみこの作品

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