不許可写真 (文春新書)

  • 文藝春秋 (2008年8月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (168ページ) / ISBN・EAN: 9784166606528

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

様々な事情で「不許可」とされた写真を通して、不自由な時代の残像を読み解くエッセイが展開されます。日中戦争や太平洋戦争時に検閲を受けた写真群を紹介し、そこに込められた歴史的背景や検閲の理由について触れて...

感想・レビュー・書評

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  • 様々な事情で「不許可」の烙印を押された写真たち。
    不許可写真を紹介しながら、不自由な時代の残像を読み取る。


    毎日新聞社大阪本社の資料室に保存されている、日中戦争、及び太平洋戦争時の大量の写真群。公権力が表現物を精査し、不適当と判断したものを取り締まる、いわゆる検閲が行われていた時代の「不許可」となった写真を紹介しながらのエッセイのようなものです。

    例えば、兵器の情報や、少将以上の階級の人物の写真、残虐な写真。ああ、確かに良くないのかもなあと思うものもあれば、こんな写真もダメなんだと思うものまで。
    文章については、写真や背景について掘り下げるというよりは、写真についての感想や想像、それに関連した自分の思い出などを語っている部分が多いので、歴史関連文書として読むよりは、やっぱりエッセイかな。
    『不許可写真』というタイトルの割に、写真は少な目の印象だったので、もう少し当時の写真や現実に即した解説なども読んでみたかったかなと思います。

    最後の方に少しだけ、検閲係の回想録に言及した部分があり、そこは興味深く面白かったです。

    興味を持った方へ一言。写真は少ない印象とはいえ、普通に死体の写真や拘束された人、処刑直前の人物や慰安婦など、人によってはショックを受けるであろう様々な写真がいきなり出てきますのでご注意ください。

  • 様々な理由でメディアに掲載を許可されなかった写真がたくさん載っているのかと思ったら、日中戦争から第二次大戦までのことに関しての内容であり、実際の写真はわずか。
    大部分は著者の感想、意見、憶測。

    読了15分

  • 書名に惹かれて購入した。
    基本戦争時代の検閲された写真、検閲の理由や経緯などが書かれている。
    少し文体は読みにくいが意図している事は理解できる。最後によく言われる事だが、日本の諜報システムの遅れが示唆されている。

  •       ―20080920

    第2次上海事変から日中全面戦争へと突き進んだ時代、陸軍.海軍.内務省.情報局の検閲をかいくぐり残された、毎日新聞社秘蔵の不許可写真を収録、解説する。

  • 実に観察眼の鋭い写真評論。推理っぷりがすごい

  • 新書文庫

  • 新聞記事が検閲され、都合の悪いことが載らないのは、なにも昔だけの話ではない。

  • ジャンル分けで評論としたが、筋道だった本ではない。
    縦横無尽にイメージ論や情報論、写真の持つ叙事性と抒情性について語られるスタイル。
    著者は草森紳一。先日紹介した「本の読み方」が面白かったので、この人の本をさらに読んでみた。

    言及の対象は先の日中戦争や太平洋戦争時に毎日新聞大阪本社の記者が撮影した戦地での写真など。
    同社に残っていた軍部(というのは抽象的な言い方ですが)から新聞掲載を認められなかった写真のスクラップをもとに、そこから何が読み取られるのかを読み解いた(ややこしいね)本。

    軍隊が何を相手に知られたくなくて、これらの写真を掲載不可としたのか。草森はいろいろ推察し、中には明確な理由がはっきりしているものもあるが、その真意や、効果は不透明だ。


    なにより不気味なのは、検閲の運用者にも一応の基準はあるが、いくらでも拡大解釈が可能という点。
    その検閲の妥当性を問う目は、市民にも国会議員にも与えられない。

    そもそも記者がアクセスできる段階で、それはすでに「秘」ではないだろう。問題はその写真や情報が「広く共有」されることで生じる不利益をどう防ぐかという点にあるのではないだろうか。

    特に現代では、想定された敵より、たぶん国内の人々の目に触れさせたくない、というのが検閲(情報規制)の主流になるだろう。

    報道(単なる情報ではなく、メディアや記者という情報のプロの目を通した記事)によって変動する世論を、政府や自治体がどう誘導するか。そこに検閲の主眼は置かれるのではないだろうか。

    そんなことを考えながら読了した。

  • [ 内容 ]
    見てはいけないもの。
    見せてはならないもの。
    不許可の烙印を押された禍々しい写真を次々と紹介しながら、卓越した自由な精神で、不自由な時代の残像を読みとった破天荒な試み。

    [ 目次 ]
    1 カメラの発明によって、叙事詩は生まれなくなった
    2 「不許可写真」は、一コマもののマンガである

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    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 1月30日 ~ 1月31 日

    感想文未記入

  • 日本が戦争中にした残虐非道で外に出せなかった写真。
    写真が発明されたことによって戦争は抒情詩でなくなった。

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著者プロフィール

1938(昭和13)年、北海道生まれ。2008(平成20)年歿。物書き。慶應義塾大学中国文学科卒。著書に『ナンセンスの練習』、『江戸のデザイン』(毎日出版文化賞)、『歳三の写真』、『ナチス・プロパガンダ 絶対の宣伝』(全四巻、現在は文遊社)、『荷風の永代橋』、『随筆 本が崩れる』(現在は中公文庫)など多数。歿後に刊行された著書に『「穴」を探る――老荘思想から世界を覗く』(河出書房新社)、『中国文化大革命の大宣伝』(上下、芸術新聞社)、『フランク・ロイド・ライトの呪術空間――有機建築の魔法の謎』(フィルムアート社)、『本の読み方――墓場の書斎に閉じこもる』(河出書房新社)、『文字の大陸 汚穢の都――明治人清国見聞録』(大修館書店)、『勝海舟の真実――剣、誠、書』(河出書房新社)、『記憶のちぎれ雲――我が半自伝』(本の雑誌社)、『李賀――垂翅の客』(芸術新聞社)、『その先は永代橋』(幻戯書房)など多数がある。最新刊は『本に狂う――草森紳一ベスト・エッセイ』(ちくま文庫)。

「2026年 『大正天皇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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