強欲資本主義 ウォール街の自爆 (文春新書)

  • 文藝春秋 (2008年10月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784166606634

みんなの感想まとめ

経済の危機とその背後にある構造を深く掘り下げた一冊で、リーマンショックやサブプライムショックの原因をウォール街に求める視点が特徴です。著者は、住友銀行やゴールドマン・サックスでの経験を通じて、金融の実...

感想・レビュー・書評

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  • "リーマンショック後に書かれた1冊です。
    リーマンショックについては様々な本を読んでいる為、 一気に読めてしまいました。読みやすい一冊です。 自分としては既に理解している内容のことなので、 この本の中からは特に目新しい情報の発見はできませんでした。"

  • お金
    社会
    ビジネス

  • ゴールドマンサックス研究の著者の前著。日本は著者の処方箋を飲まなかったようだ。

  • 読んで害はないが益もない。当たり前のことを書いているだけ。

  • 2008年刊行。投資アドバイザー業たる著者(邦銀国際金融部門・ゴールドマンサックス勤務歴あり)が、リーマンショック前後の米国投資銀行の実情を明らかにするもの。手前味噌的なところはご愛嬌だが、内容は深い。また、簡明ながら含蓄ある表現も多い。特に、第7章は、著者の思いがストレートに述べられており、共感するところは大。以下、個人的に共感した表現を引用。「日本人がものづくりを忘れて、金融事業に没頭するのは、…日本人であることをやめるに等しい愚案」「私は…ウォール街的な考え方を…日本に持ち込むことには批判的だ。」
    「日本人は、…心で感じ、自らの頭で考え、…相応しい金融システムを構築すべき」「本物の清張は真の技術革新からしか産まれない」「それ(技術革新が産まれていないこと)を借金による浪費でカバーしようとするのは根本的に間違い」「超過利潤はいつか必ず何らかの形で吐き出させられることになる…。本件(リーマンショック)しかり、日本の消費者金融の過払い金返還しかり」。
    なお、アメリカの牧師が自分が教誨した信者に対して、住宅ローンの斡旋を行い、手数料をもらっていたこと(「モーゲージ・ブローカー」)には驚かされる一方、ジョージ・ソロスが委託するファンドマネージャーにリコース(損失の全額返済特約)の条件を付す点は、なんと周到なことよと思わせられた。また、長銀のリップル売却にあたり瑕疵担保条項を付してしまったことについては、徹底的な事情解明と責任追及が必要だが、誰もそんなことはしないんでしょうねぇ

  • リーマン、AIG、メリルといった大手金融機関の超弩級破綻が続くウォール街。これまで繁栄を誇ったアメリカ経済はいかにして間違ったのか。NYの日本人投資銀行家が鋭く抉るアメリカンスタンダード「失敗の本質」。

  • 強欲資本主義とは、うまく言い表した言葉を作ったなあと思う半面、酷い言葉だと思った。読んでみると、こりゃひどいなあと思った。

    共産主義革命や全体主義が登場した歴史を思い起こさせる。

    お金を扱う人間に、倫理や道徳がないと醜いなあと思った。

    残念な気持ちになりました。

  • 081205

  • アメリカの資本主義をぼろくそにけなすが本当に
    もっともな話です。

    清水教諭が言っていたが強欲資本主義が本当に狂っている。

  • 強欲資本主義になるともう学歴とか関係ない。人間として崩壊するらしい。

  • 9784166606634 206p 2008・11・20 4刷

  • ウォール街で活躍する著者ならではの生々しい実例とともに、「強欲」の仕組みを自分のような金融の素人向けにも分かりやすく解説してくれる。リーマンショック後、いったんは隠遁していた欲深者たちは、またぞろ獲物を狙って虎視眈々と狩猟の機会をうかがっている様に思える。旧ソ連の例から明らかなように、欲がなければ人類は発展しない。が、行き過ぎると社会を不安定化する害悪となる。この線引きは著者が言うほど易しいものではない。マッチポンプによるバブルの拡大再生産という強欲資本主義はどこまで行ってもなくならないのではないか?

  • 昨年の前半までの世界経済の好調が信じられないくらいに、サブプライムローン問題が発生してから、世の中が変わってしまいました。

    アメリカで起きたことであり、日本に真相が伝わってくるのはかなり後のことでしょうから、現在は何がおきているのかが分かりませんが、そのような状態でも、多くの銀行・保険会社が危機を迎えている中で、ゴールドマンサックスだけが好調(被害が少ない)のも不思議な気がします。

    特に、サブプライムローンがばれてしまった”からくり”を説明してあった(p137)のは驚きました。
    この本では、今までの成長の元となってきた資本主義がそろそろ終焉を迎えるのではないかという論調で書かれています。

    大激変の中を生きていかなければならない私たちは、このことを肝に銘じて、悔いのない毎日を過ごしていきたいと思いました。

    以下は気になったポイントです。

    ・ニューヨークにあったケミカル銀行は、ハノーバー銀行買収後、チェース・マンハッタン銀行を買収した後に、自らの名前をチェースに変更、その後にJPモルガン・投資銀行等を買収を買収した(p34)

    ・投資銀行として生き残った銀行は、株式公開で資本金を大きくして、BIS規制の対象外なので、商業銀行と違って、借り入れ制限がない(p36)

    ・アメリカを代表する電機メーカであるGEは、2008年5月に、とうとう発祥した基幹ビジネスである家電部門の売却を発表した(p55)

    ・護送船団方式を批判したアメリカは、現在、住宅ローン証券市場を国有化している、大手投資銀行・商業銀行にも政府資金が入っている(p59)

    ・シティグループは、ソロモン・ブラザーズとスミス・バーニーが合併してできた会社を買収している(p81)

    ・オンラインチケット会社がチケットを売る場合、実際に受け取るのは販売手数料だけであるが、今は禁止されているが、チケット代を全額売り上げ計上すると売上高が誇張できた(p91)

    ・2002年に、サーベンス・オクスリー法ができてから、売り上げが最低でも3億ドルないと公開するメリットがなくなった(p95)

    ・ウォール街の大物が政府高官になる理由として、1)お金の次は権力が欲しい、2)国のために働きたい、3)売却した株式の値上がり益は無税、がある(p107)

    ・ファンドマネージャの興味は、株主価値:企業価値(将来生み出すキャッシュフロー)から負債を差し引いたもの、を最大にすることにある(p127)

    ・サブプライム問題の本質は、貧乏人から金を巻き上げるシステムであった、例として、65歳の女性に380万円、返済期間15年間のローンを組ませて、15年経過しても元金返済が出以内ケースがあった(p131)

    ・アメリカの銀行は、破産法回避のペーパーカンパニーを設立して、そこで借金をした、パーパーカンパニーはチャリティ出資なので連結対象ではないが、資金調達のために担保として、アメリカの銀行が売った住宅ローン証券であるため、引き取らざるを得なくなった(p137)

    ・リップルウッドは新生銀行を上場させて2200億円の利益を得たが、実際に長銀を買い取ったのは、リップルウッドがオランダに設立した投資組合だったので、日本政府は外資に対する二重課税の問題から課税できなかった(p139)

    ・ビックスリーの車は燃費が悪く、中古車価格が急落したため、リースを終えて返還される車が自動車会社に大損を負わせた、さらに新規リースは止められいるのが、さらに販売台数の低下を加速している(p148)

    ・裏保証、再保険市場の規模は、推定63兆ドル(6300兆円)もあり、アメリカ国債市場の10倍、株式市場の2倍を越える規模、今まで規制がなかったものであり、巨大な地雷が埋まっている(p157)

    ・上位1%に富の30%が集中するとき、だいたい大きな崩壊が起きる(p170)

  • 地元の駅ビルで購入する。投資銀行の変化が、初めて理解できました。以前、投資銀行は、尊敬されていましたが、力がありませんでした。何故ならば、少数精鋭、そして、無限責任社員制でした。当然のことですが、銀行等の競争相手と比較して、お金がないのです。そのため、仕事の中心は、直接投資するのではなく、手数料ビジネスが中心でした。それに対して、現在の投資銀行は、株式上場されています。そのため、競争相手に負けない豊富な資金を持っています。手数料ビジネスから直接投資するビジネスが中心です。これが、投資銀行の破滅の原因だと指摘しています。投資銀行の業務は、本来、リスキーなものです。そのため、無限責任を負った社員により運営されていたのです。無限責任を持たず、収益に連動したボーナスを支給される経営者は、そのリスクを忘れました。また、この手のビジネスは、他人にリスクを負担してもらい、手数料を稼ぐのが王道なのでしょう。

  • (2012.06.20読了)(2011.10.08購入)
    【6月のテーマ・[経済を読む]その③】
    アメリカのサブプライムローン問題についての、ドキュメンタリー的な本を読みたくて手に取ったのですが、期待とは別の内容の本でした。
    本の帯には、以下のように書いてあります。
    「リーマン・ショック」で明らかになったバブル崩壊
    この10年、日本のお手本とされてきた
    アメリカビジネスが脆くも崩壊したのはなぜか?
    ニューヨーク在住の日本人投資銀行家が鋭く抉る
    ウォール街の「強欲」と「傲慢」

    アメリカの会社経営は、株主と腰かけ経営者の目先の儲けをいかに多くするかに重点があり、儲けを出すには、コストを削る、見栄えをよくして会社を売って儲ける、というようなやり方で、顧客志向にはなっていない。
    会社経営の原点であるべき、いいものをつくって、または、いいサービスを提供して顧客のニーズにこたえて、売り上げを伸ばすという発想はない。
    潤っているのは、株主と経営陣のみで、従業員との格差がすさまじい状態ということです。
    題して強欲資本主義、とはすさまじい限りです。
    アップルのiPadやiPhoneのような製品もないわけではありませんが、極めて珍しい例ということでしょう。
    アメリカは、凋落してゆくしかないのでしょうか?
    強欲資本主義を捨てることはできるのでしょうか?

    【目次】
    序章 アメリカ経済はなぜ衰退したのか
    第一章 ゴールドマン・サックスの変質
    第二章 モノ作りができなくなったアメリカ
    第三章 今日の儲けは僕のもの、明日の損は君のもの
    第四章 強欲資本主義のメカニズム
    第五章 資産運用ゲーム
    第六章 サブプライム危機から世界同時不況へ
    第七章 バブル崩壊にいかに立ち向かうか
    あとがき

    ●強欲資本主義(23頁)
    「強欲化した資本主義」は一部の人たちが巨大な富を形成し、一方で大多数の人々が搾取される仕組みと化した。そうした「強欲の仕組み」が崩壊しつつある。
    現在一般の人々が見直しているのは、日本では「勤労を重んじ、信用を旨とする」ような伝統的価値観に沿ったものであり、またアメリカでは物欲から解放され、「真、善、美を追求する」建国時のアメリカ人が持っていたキリスト教精神の真髄のようなものになるのではなかろうか。
    ●貿易収支(57頁)
    2007年のアメリカの貿易収支の赤字は7,116億ドルにのぼっている。対日、対中国、対ヨーロッパ、対カナダ、対メキシコ、対産油国など、すべてアメリカは赤字を抱えている。1980年代からこのような状況が続いた結果、アメリカは金融に注力せざるを得なくなったともいえる。世界中に垂れ流したドルを還流させなくては、国はもたなくなってしまったのだ。
    ●企業の設立目標(87頁)
    企業には、「永遠に発展させてゆくこと」を目標として設立されるものと、「売却して儲けるため」に設立されるものと、大きく二タイプに分けられる。多くの企業は前者に属するだろう。しかし、後者のような会社がたくさんあることも事実だ。
    ●ウォール街のやり口(120頁)
    投資といっても、所詮は安く買い、できるだけ早く高値で売るために使っている金だ。彼らには将来を築くための投資を十分にする気持ちなどないよ。買い叩いて、コストを削って見かけのキャッシュフローを増やして売り払うことしか頭にない。しかもほとんど他人の金でそれをやる。
    ●株主価値の最大化(127頁)
    彼ら(ウォール街)に興味があるのは、「株主の利益」と「自分の収入」だけなのだ。会社は自分たちだけのものであり、自分たちの儲けを最大化するために「トップ・ライン」と「ボトム・ライン」の間にあるすべての支払い義務をいかに圧縮するかに熱心に取り組む。彼らにとっては、これが「株主価値」を高める行為なのだ。
    ●信用の輪(154頁)
    「信用の輪」とは何も難しいことではない。人と人との間において「返せないお金は借りない」、「借りた金は耳をそろえて返す」、「相手が返せないようなお金は貸さない」、「むやみに連帯保証人にはならない」といったごく当たり前のことである。
    ●サブプライム危機の真犯人(160頁)
    真犯人は誰だったのだろうか。
    わたしは、世界に過剰流動性をばら撒いた二つの国の政府を挙げる。一つはレーガノミックス以降、「財政赤字」、「貿易赤字」の「双子の赤字」を垂れ流し続けているアメリカ政府であり、もう一つは日本政府である。
    ●技術革新こそ(168頁)
    18世紀末以降、人類は蒸気機関、鉄道、電気、自動車、飛行機、コンピューター、携帯電話など、たゆまぬ「技術革新」によって、「産業革命」を起こし、生活を一変させてきた。
    ●三流経済(184頁)
    サブプライム問題を生じさせたアメリカの経済運営は、間違いなく「三流」と評してよいものである。それは、ウォール街が推進した「強欲資本主義」に端を発したことであり、日本はもちろん、世界のありとあらゆる国々も決して真似すべきことではない。

    ☆関連図書(既読)
    「経済は地球をまわる」浜矩子著、ちくまプリマーブックス、2001.07.10
    「「通貨」を知れば世界が読める」浜矩子著、PHPビジネス新書、2011.06.08
    (2012年6月27日・記)

  •  サブプライム問題の原因を金融業界のモラル低下に求め、金のためには手段を選ばない巨大金融機関を批判した本。著者が自分の正義感に酔っている気がしないでもないけど、正論だと思えるところが多い。経済活動の自由は重要だけど、それが行きすぎると悲劇が起きてしまう。自由とルールのバランスは難しい。

  • 読みやすかった?【メモ】バンカーの時代は終わり(P20)2011.3.19(S)読了

  •  論証部分はよくわからないところもあったが、結論は納得できました。
     
     でも全部読まなくても、経済誌の書評でも読んで、論点だけ理解すればいいかもしれない。

     あまり広がりのある本ではないです。  


  • 2011.4.16

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著者プロフィール

ロバーツ・ミタニ・LLC会長

「2008年 『さらば、強欲資本主義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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