反学校文化の輩たち 教育をぶっとばせ (文春新書 699)

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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166606993

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  • 壊す壁がないと、戦えない。
    って思考から飛び出したい。

    楽器じゃないもので、音を奏でる情熱。

  • 学校の常識が通用しない定時制の生徒。
    それを押しつける教師。
    輩たちは社会を全日制の高校生よりは知っている。

    定時制においては教師同士より生徒とのつながりの方が重要となる。当初はそれに違和感を覚えるが、暴走族や赤点、制服の問題等々から生徒たちとの心と心をつなごうとする教師の実体験。

    少しだけ世界が広がった気がした。

  • [ 内容 ]
    モンスター(関西では「輩」と呼ぶ)たちに、学校の常識は通用しなかった。
    「ゲリラ的コミュニケーション」で格闘するうち、「学校の常識」の方こそが特殊なのだと、彼らは教えてくれた。
    教育崩壊を最前線で死守する一教師のリアルでクールな戦況報告書。

    [ 目次 ]
    第1章 夜間定時制にようこそ
    第2章 ゲリラ的日常
    第3章 輩たちの文法
    第4章 制服の魔力
    第5章 蟻地獄
    第6章 分かち合えない関係
    第7章 赤を黒に変えろ―成績評価をめぐって
    第8章 ノイズがメロディになるとき

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  •  教師になるのに不安を感じる一冊…。

  • 「おい、百円やるからジュース買って来い」と生徒からいきなり言われたら、どう対応していいかわからない。でも対応しなくてはいけない。そして、この対応を間違えるととんでもないことになる。ドラマのような一発逆転の答えなどあるはずもない。教育現場の生々しい闘いが、次々と繰り広げられる。教師は組織で対応できない状況であり、自分ひとりで考え、闘い続けなくてはいけない。読んでいるだけでパニックになりそうな展開にやきもきするが、これが現状なのだ。しかし、何とかしなくてはいけない、と観客席で考えている人がほとんどなのだ、自分も含めて。

  • 一読してあまりに”生徒寄り”とも感じたが、
    定時制ならではのクラス経営「教師間の擬集性よりも、生徒と教師の関係づくり」故か。
    あとがきにある「彼らの語りに耳を傾け、異質と見えた彼らの文化・文法を
    学ぼうとする姿勢〜」と「私たちがいかに一面的に社会を捉えようとしていたかに
    気づかせてくれる〜」は深い言葉だと思います。
    もちろん自分にも一本芯が通ってないと単なるその場しのぎにしかなりませんが^^;

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著者プロフィール

岩本茂樹

神戸学院大学現代社会学部教授。1952年生まれ。奈良県出身。関西学院大学卒業、同大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。30年間にわたり小学校、中学校、高校の教師を勤めた。関西学院大学社会学部准教授を経て2014年から現職。定時制高校で教鞭を執った経験をもとに、『教育をぶっとばせ――反学校文化の輩たち』(文春新書)を著し、反響を呼ぶ。他の著書に『先生のホンネ』(光文社新書)、『憧れのブロンディ――戦後日本のアメリカニゼーション』(新曜社)、『自分を知るための社会学入門』『思考力を磨くための社会学』(ともに中央公論新社)など。

「2022年 『「コミュ障」のための社会学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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