ぼくらの頭脳の鍛え方 (文春新書)

  • 文藝春秋 (2009年10月17日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166607198

作品紹介・あらすじ

今、何を読むべきか?どう考えるべきか?「知の巨人」立花隆と「知の怪物」佐藤優が空前絶後のブックリストを作り上げた。自分の書棚から百冊ずつ、本屋さんの文庫・新書の棚から百冊ずつ。古典の読み方、仕事術から、インテリジェンスの技法、戦争論まで、21世紀の知性の磨き方を徹底指南する。

ぼくらの頭脳の鍛え方 (文春新書)の感想・レビュー・書評

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  • 立花隆先生と元外交官で作家の佐藤優さんが選ぶ400冊です。まともにここに上げられている本を読破するのはおそらく普通の人だったら一生かかってもできるかどうかわからないラインナップだと思います。

    「知の巨人」立花隆と「知の怪物」佐藤優が贈る「濃ゆい」ブックリストと本にまつわる対談です。ここにあがっているリストをもしすべてつぶそうと思うのならば、文字通り「すべてをなげうって」読み込んでいくか、もしくは、彼らのように「職業」としてやっていくしかないんじゃないか?と思えるような、内容と量です。

    文芸評論もやっている立花隆先生はともかくとして、モスクワ大学や東京大学で教鞭をとっていたにせよ、外務官僚としてあれだけ忙しく国事に奔走していた佐藤優さんが仕事の合間を縫ってよくもこれだけの本たとえば日本の古典『御伽草子』や『雨月物語』も入っているのは本当に驚きました。佐藤優さんは確か、同志社大学の神学部の大学院出身で組織神学という本人の著書いわく、ほかの宗教とキリスト教とを比較して、キリスト教がいかに優れているかということを相手に納得させるかということをやってきた方なのでやはり、ロシアの一筋縄ではいかない連中とやり合っていくには日本の古典も必要だったのではないか、と個人的には思っています。

    一方の立花隆先生は膨大な読書遍歴の中から選んだものは古典はもちろんのこと、宇宙に関するものや、中には漫画版の『風の谷のナウシカ』が選ばれていたことには『あぁ、なるほどなぁ』と何か感慨深い気持ちにさせられました。そして、最後のほうに立花隆先生が選んだ『セックスの神秘を探る十冊』という箇所には正直言ってここで触れることをはばかられるような内容の本が挙げられていて、立花先生の別な部分が垣間見えるとともに、僕もここを最優先にして、どれだけかかるかはわかりませんが、できたら死ぬまでにここに挙げられている本を制覇できればと思っています。

  • 「知の巨人」立花隆氏と、「知の怪物」佐藤優氏の対談本。

    サブタイトルとして「必読の教養書400冊」と書かれている。つまり、「知の巨人」と「知の怪物」が、読むべき本としてセレクトした濃厚な400冊が紹介されているのですね。

    正直、これだけ「知」を極めつくしたこの二人が対談をするとなると、両者一歩も引くことなく、壮絶な知的バトルが展開されて、収拾がつかないほどの喧嘩になっちゃうんじゃないかと心配でした。

    ところがどっこいそんな心配は無用で、このお二方は、とても仲良く対談を楽しんでおられたのでした。

    お互いの知を認め合いつつ、むしろこの機会こそ高質の知を相手から得られるチャンスとばかりに、自身の知らない部分はどんどん聞き出し、未知の世界へ食いついていき、そして自身の知との核融合させ、結果として自身の知も相手の知も増幅させるという相乗効果を生み出すことに互いに成功しているように感じました。

    もちろん、ここで繰り広げられている対話のレベルは非常に高く、私にとってはむしろ空中で展開されているようにさえ感じました。正直のところ、ここでご紹介いただいた400冊のほとんどは、今さら自分には必要ないと感じています。また、これからの自身の人生において、これらを読むことが役立つかというとそうも感じられませんでした。

    読みたいと思った本は、多少本棚に登録はしたものの、それほど増えませんでした。ここでお二方がリストアップされた本は、どちらかというと巨人や怪物にとっての最高の知のエッセンスなのだろうと思います。そこに至るまでに、もっと雑多な中間的な読書を多く経られたのだろう思います。従って、そういう中間的な読書もままならない者にとっては、いきなりこんなのを読んでもまだピンとこないだろうなと思います。

    だけど、この本では、それらのエッセンスについて語り合われています。初耳のテーマや聞きなれないキーワードなんかも続出ですが、やはり頭のいい人たちが語ると、難しいこともなんとなくわかるように話してくれるし面白い。ニュアンスが伝わるというか、なんとなく分かったような気にさせてくれる(笑)。ですので、本書を読んだことは無駄ではなく、むしろ有効だったと感じます。

  • 読書とは疑似体験であり、着想の助力であり、詰まる所は、ただの言葉である。読み終えた後、何に感銘を受け、どれだけの言葉を拾ったか。ふと判断に迷う時、その言葉を引用できるか。あるいは、感覚として刷り込まれ、受肉されたか。本著はテーマが多岐に渡り、放られた言葉は多い。しかし、それらを身につけるには至難である。

    何気ない会話を記憶しているか。友人の発言で容易に生き方を変えられるか。映画を見たからといって、その体験がリアルに生活へ反映されるか。感受性の強弱はあるにせよ、身につくのは知識であり、知識は暗記であり、着想のヒントとし、知恵と変えるには、反復や咀嚼が必要だろう。

    立花隆と佐藤勝、一級の知識人の知的刺激溢れる一冊。同じ情報に触れた二人でも、理解の異なる箇所があり、それが面白い。答えなどなく、ただ、物差しがあるのだ。

  • 何の為に読書をするのか?
    その答えの一つが載っています。

    本書は立花隆氏と佐藤優氏が教養書を400冊選
    び出し、それについて意見を交わしたものです。

    佐藤氏は、2002年に鈴木宗男事件に絡む背任容疑で逮捕され、512日間を獄中で過ごしたのですが、ギリギリのところで耐えることができたのは、読書のお陰だったそうです。

    「読書による疑似体験の力はものすごく強い。あの檻の中で耐えられたのは、ソ連崩壊のときにいろんな人間関係を見た経験と読書による疑似体験、その二つがあったおかげです。既視感があったんです。」(p.130)

    乱暴な表現ですが、読書することで、予習ができるんですね。
    予習しておけば、いざとなった時に対策を取りやすい。

    最近流行りの企業小説も、なぜ流行るかというと、疑似体験の側面が強いからでしょうか。
    読書で多くの体験を学び、行動に繋げたいですね。

  • 圧倒的な知識と教養を兼ねそなえた二人の会話に知的好奇心が刺激されること間違いなし。難しい話も多いので、興味ある箇所だけ拾い読みでもいいかな。読書好きなら、二人が薦める書籍リストだけでも価値ありだ。

  • 勝間和代さんは猫を飼ってるからネオリベじゃない。という話が妙に納得というか印象的。

    頭のいい人の会話てかっこいいし、話の範囲が広くて本人たちも楽しいのだろうなと感じる。こちらも物語感覚で読めちゃうのが好き。また今後、三度目読み四度目読みできそう。

  • 壮大な知的好奇心の熱さに打たれる本。

    政治・経済・哲学・科学とその話題の矛先はとどまることをしらない。

    本書で語られる読書術は、完全に実学よりの読書術。
    膨大な情報を収集、蓄積、解釈、出力するためとんでもない量の読書(人間技じゃない)するお二方の真似は到底できないが、その技術、情熱の一端を授かることができる。

    真の教養人へGO!

  • お二人のブックリストが自分の読書の方向性を決めるのに非常に参考になる。

  • とにかくたくさんの本を読む人たちだ。そして、よく理解できていると思う。
    予測できる人になりたければ、基礎数学論を学べ。特にゲーデルの不完全性定理。隈部正博氏の著作がよい。
    迷ったら捨てよ。
    上昇志向に気をつけよ。小さな人間になることも大切。
    いやな相手にも挨拶など、最低限の大人の対応をせよ。
    不の感情で連帯するのは偽りの連帯。皆、自分のことしか考えていない。
    人々への報復制裁は考えないこと。
    人間は無意識に物語を作る。
    五味川純平の本読め。人間の条件など。
    宮台真司・日本の難点、野間宏・真空地帯よめ
    大正・昭和期の小説を読め。

  • 本を読めるというのは、賢いということを意味するのだと思わされた本。

    対談形式なので、気軽に読んでも面白い。

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