ぼくらの頭脳の鍛え方 (文春新書) (文春新書 719)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166607198

作品紹介・あらすじ

今、何を読むべきか?どう考えるべきか?「知の巨人」立花隆と「知の怪物」佐藤優が空前絶後のブックリストを作り上げた。自分の書棚から百冊ずつ、本屋さんの文庫・新書の棚から百冊ずつ。古典の読み方、仕事術から、インテリジェンスの技法、戦争論まで、21世紀の知性の磨き方を徹底指南する。

感想・レビュー・書評

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  • レビュー数が意外にも多くて戸惑っている。
    立花隆と佐藤優。このふたりの「必読の教養書400冊」に、そんなに興味のある方がいるとは思いもしなかった。何せハードルが高い。「打ちのめされるようなすごい」選書だ・笑
    研究者、もしくは教鞭をとる側の立場だったら必要性が高いだろう。
    もちろん、教養は無いよりはあった方がはるかに良いのは周知のことだが。

    ブックリストはふたつに分かれ、1は知的欲望に満ちた社会人へ「書斎の本棚から200冊」。
    2はすぐ役に立つ‣すぐ買える「文庫&新書200冊」。
    選書の理由が対談の中で語られているものも多い。
    何を読むべきか、どう考えるべきかを、科学・心理学・古典・数学・哲学・歴史・政治・文学・宗教・・それは幅広い分野から選び抜いている。

    で、最初にああは言ったものの、よくよく見ていくと「!」という書名も多い。
    「夜叉が池・天守物語(泉鏡花)」「アーサー王物語」「はてしない物語(エンデ)」「風の谷のナウシカ」「負け犬の遠吠え」「国家の品格」「武士の家計簿」「断る力(勝間和代)」・・
    比較的よく読まれる本も多いことに、ほんの少し安堵した。ほんの少しだけ、ね。
    チェーホフや団鬼六まで入っていて、やや文系に偏った印象。
    「教養」という視点から読んだことはないので、ある意味新鮮だ。
    佐藤さんは、危険なほど戦争関連が多い。正しく知っておけということか。
    ただ、何冊か読みたい本はあった。

    「俺の話を聞きなさい」タイプがふたりでは、対談にはならないのではと杞憂していたが、面白いのはむしろこの部分で、互いの教養をひたすら掘り下げていく話の、魅力の尽きないこと。
    たくさんの発見もここにある。
    そして、ふたりの考えは必ずしも一致しないのだ。
    「僕はそうは思いません」等のフレーズが出てくると嬉しくてワクワクしてくる。
    「知の巨人」だの「知の怪物」だのと呼ばれているふたりが全て同じ見解では、読み手はたちまち「ご馳走様」だもの。
    これは、著名なひとたちの話でも妄信は禁物という教訓にもなる。
    ちょっと笑ってしまったのは「教養」の定義がふたりで違っていたこと。
    さて、皆さんなら「教養」って何だと思います?

    以下、特に印象に残った箇所。
    『狂った政治思想はみなユートピア思想から生まれている。
    政治の基本は、ユートピアなんてものはないし、つくろうとすれば逆ユートピアを生むだけだったという歴史の現実を直視するレアリズムの認識から出発すべきです』
    ‣・第一章「読書が人間の脳を発達させた」より

    『大学の教養課程でも「暗黒社会論」「悪の現象学」的なコースを設けるべき。
    悪徳政治家、悪徳企業のウソを見破る技法、メディアに騙されない技法を教えることが現代の教養には欠かせません』・・第三章「ニセものに騙されないために」より

    第五章の「立花隆による実践に役立つ14カ条」が、箇条書きで分かり易い。
    「金を惜しまず本を買え。本は高くなったと言われるが、基本的に本は安い」
    「選択の失敗を恐れるな。失敗なしには、選択能力が身につかない」
    そして一番笑った箇所。
    「自分の水準に合わないものは無理して読むな。水準が低すぎるものも、水準が高すぎるものも、読むだけ時間のムダである」
    だそうです。
    気になった箇所から拾い読みしながら、長く楽しめる本。

    • nejidonさん
      ハイジさん、こんばんは(^^♪
      コメントありがとうございます!
      かなり濃ゆいおぢさまたちなので、お話もかなり濃厚でございます。
      ハイジ...
      ハイジさん、こんばんは(^^♪
      コメントありがとうございます!
      かなり濃ゆいおぢさまたちなので、お話もかなり濃厚でございます。
      ハイジさんが読まれたら、いくつフラグが立つことやら、です。
      断片的知識としてしか身につかないワタクシなんぞと違い、
      「総合知」として結び付けて話の中に縦横無尽に本を登場させるのです。スゴ技です。
      そうだ、あらかじめお話しておきますが、この本の最後がまるで落語のオチのようです。
      立花さんの「セックスの神秘を探る10冊」なんですよ。
      なんでしょうね、この変態のような構成は・笑
      そこのところ、覚悟してお読みくださいませ。
      2020/04/07
    • えりりんさん
      自分の水準に合わないものは無理して読むな。
      はーい♪
      自分の水準に合わないものは無理して読むな。
      はーい♪
      2020/04/18
    • nejidonさん
      えりりんさん、良いお返事をありがとうございます・笑
      さんざん小難しい話をしておいて、最後にこれでした。
      でもちょっとホッとしています・(...
      えりりんさん、良いお返事をありがとうございます・笑
      さんざん小難しい話をしておいて、最後にこれでした。
      でもちょっとホッとしています・(笑)
      2020/04/18

  • 「知の巨人」立花隆氏と「知の怪物」佐藤優氏の必読教養書400冊
    対談形式である
    ブク友さんのレビューをみて気になったのだが…
    読む前から圧倒されてしまう
    果たして自分が読んでも良いものか、と恐れ多くなるが、怖いもの見たさ的な好奇心から読んでみた

    蔵書数ももちろん驚愕なのだが、お二人とも毎月の本代は十数万〜二十万円とのこと(ひぇ〜)

    実際読んでみて、(想定内の)知らない本だらけ、対話の内容も、お手上げの内容も多い
    しかし、グイグイ引き込まれて読めてしまう
    揺るがない確固たる自分を持っている方の底力というのはこういうものか、と、ひたすら圧倒されるのだが、お二人のそれぞれの考え方がそれぞれで面白い(もちろん、それはちょっと…と受け入れがたいものもあったが)
    そいういう見方があるのか…とかね

    例えば
    「カラマーゾフの兄弟」実は神を信じていないドストエフスキーの本心が透けて見える
    とし、ドストエフスキーの小説が流行するような社会は「病んでいる」と考える佐藤氏
    また「蟹工船」は労働問題をカリカチュア化されてしまっている とご立腹な佐藤氏

    政治や外務省、外交秘話的な話も面白い
    大物政治家や、著名人の知られざる一面
    凡人には刺激的だ
    本を紹介しながら時代背景も対談してくださる

    例えば
    コーヒー・ハウスが政治的陰謀の場に…
    それを把握していたスターリンはソ連全土から無くさせた!
    ちなみにロンドンにもあったが、この当時はインド植民地化の前のため、コーヒー文化があったそうだ
    コーヒーハウスは喫茶店の原型
    現代のスターバックスでは、人に話しかけたりはしない(笑、確かに)

    ニセものに騙されないために
    スパイ小説でダークサイドを探れ
    週刊誌の俗悪記事をたくさん読んでいる人の方が知恵がつく
    現代の教養教育に人間のダークサイドに関する情報が欠けている
    人を脅したり騙したりするテクニックが発達している世の中

    なかなかダークサイドを知る勇気が出ない
    つい目を背けてしまう
    家人の本棚にある「ルポ西成」「売春島」とか、どうも手が伸びないが…

    佐藤氏とロシアつながりの米原万里氏の本が、2冊ほどピックアップされていた
    「オリガ・モリソヴナの反語法」については、ロシア人がいかに友情を大切にするか、スターリン主義が何であったか、反語法を学ぶための最良のテキストとしている(ふふ今は本棚で崇めているので読むのが楽しみである)
    また優れが書評集とし「打ちのめされるようなすごい本」も紹介されていた
    シュライエルマッハーのように「直観と感情」で読んでいるとなかなか褒めておられる(米原さんは佐藤氏の書評で手厳しいことを述べられていたが…(笑))


    ■立花氏の「教養」の定義
    ・人間活動全般を含むこの世界の全体像についての幅広い知識
    ・その人の精神的自己形成に役立つすべてのもの
    ・現代社会を支えている諸理念の総体
    ・知っていないと恥ずかしい知識の総体
    ・各界で教養人とみなされている人々と恥ずかしくない会話を持続的にかわせるだけの知的能力


    なるほど
    一生かかっても教養人にはなれない…
    でも教養は年齢に関係なくいくつになっても、いつでも必要だからこそ、これからも学び続けよう!

    ■立花氏の「実戦」に役立つ十四カ条の抜粋
    ・金を惜しまず本を買え→はいそうします
    ・一つのテーマについて必ず類書を何冊か求めよ→只今実践中です
    ・自分の水準に合ったものを読め(高くても低くても時間の無駄)→それが理想だが、合った本を見つけるのが至難
    ・本を読みながらノートを取るな、どうしてもノートを取りたいときは、読み終わってからノートを取るためにもう一度読み直せ
    ノートを取りながら一冊読むより、五冊の類書を読む方が効率的→これは難しいのです せめて各章ごとではダメですかね…
    ・注釈は半分以上の情報が含まれることが有→最近はほぼ目を通します
    ・本を読むときは猜疑心を忘れるな 嘘、デタラメはいくらでもある→気を付けます!
    ・何かに疑いをもったら、オリジナルデータ、生のファクトにぶち当たるまで疑いをおしすすめよ→できる範囲で…
    ・大学で得た知識などいかほどのものでもない
    社会人になってから獲得し、蓄積していく知識の量と質がその後の人生に決定的に重要→量も質も向上させたいものだ


    ◎今後ぜひ読みたい本リスト
    ■「二重らせん」ジェームズ・D・ワトソン
    ■「古代文明と気候大変動」B・フェイガン
    ■「嫉妬の世界史」山内昌之
    ■「不思議の国サウジアラビア パラドクス・パラダイス」竹下節子
    ■「『相対性理論』を楽しむ本 よくわかゆアインシュタインの不思議な世界」佐藤勝彦
    ■「明治十年 丁丑公論・瘠我慢の説」福澤諭吉

    うーん
    正直生きている世界が違いすぎるため、あまり読みたい本は増えなかった(汗)

    しかしながら、こちらの知識が乏しくても、対談式のため読みやすく、また知らない世界を知ることができ好奇心が満たされる
    ためになることも、意外と失礼ながら下らないこともあったりと読み物として楽しめた

    • goya626さん
      いやはや、このお二人は凄いですね。佐藤優氏の本は何冊か読みましたが、歯が立たないのもありました。自分の知性の限界を感じますなあ。この本はちょ...
      いやはや、このお二人は凄いですね。佐藤優氏の本は何冊か読みましたが、歯が立たないのもありました。自分の知性の限界を感じますなあ。この本はちょぴっと食指が動くかな。
      2020/08/17
    • ハイジさん
      goya626さん
      コメントありがとうございます(^ ^)
      確かにスルーせざるを得ない箇所も多々ありましたが、なんせ対談形式なので読み易いの...
      goya626さん
      コメントありがとうございます(^ ^)
      確かにスルーせざるを得ない箇所も多々ありましたが、なんせ対談形式なので読み易いのです。
      分野が多岐に渡るので、恐らく興味をそそられる部分があると思いますよ。
      機会がありましたらぜひ!
      2020/08/17
  • 「知の巨人」立花隆氏と、「知の怪物」佐藤優氏の対談本。

    サブタイトルとして「必読の教養書400冊」と書かれている。つまり、「知の巨人」と「知の怪物」が、読むべき本としてセレクトした濃厚な400冊が紹介されているのですね。

    正直、これだけ「知」を極めつくしたこの二人が対談をするとなると、両者一歩も引くことなく、壮絶な知的バトルが展開されて、収拾がつかないほどの喧嘩になっちゃうんじゃないかと心配でした。

    ところがどっこいそんな心配は無用で、このお二方は、とても仲良く対談を楽しんでおられたのでした。

    お互いの知を認め合いつつ、むしろこの機会こそ高質の知を相手から得られるチャンスとばかりに、自身の知らない部分はどんどん聞き出し、未知の世界へ食いついていき、そして自身の知との核融合させ、結果として自身の知も相手の知も増幅させるという相乗効果を生み出すことに互いに成功しているように感じました。

    もちろん、ここで繰り広げられている対話のレベルは非常に高く、私にとってはむしろ空中で展開されているようにさえ感じました。正直のところ、ここでご紹介いただいた400冊のほとんどは、今さら自分には必要ないと感じています。また、これからの自身の人生において、これらを読むことが役立つかというとそうも感じられませんでした。

    読みたいと思った本は、多少本棚に登録はしたものの、それほど増えませんでした。ここでお二方がリストアップされた本は、どちらかというと巨人や怪物にとっての最高の知のエッセンスなのだろうと思います。そこに至るまでに、もっと雑多な中間的な読書を多く経られたのだろう思います。従って、そういう中間的な読書もままならない者にとっては、いきなりこんなのを読んでもまだピンとこないだろうなと思います。

    だけど、この本では、それらのエッセンスについて語り合われています。初耳のテーマや聞きなれないキーワードなんかも続出ですが、やはり頭のいい人たちが語ると、難しいこともなんとなくわかるように話してくれるし面白い。ニュアンスが伝わるというか、なんとなく分かったような気にさせてくれる(笑)。ですので、本書を読んだことは無駄ではなく、むしろ有効だったと感じます。

  • 読書とは疑似体験であり、着想の助力であり、詰まる所は、ただの言葉である。読み終えた後、何に感銘を受け、どれだけの言葉を拾ったか。ふと判断に迷う時、その言葉を引用できるか。あるいは、感覚として刷り込まれ、受肉されたか。本著はテーマが多岐に渡り、放たれた言葉は多い。しかし、それらを身につけるには至難である。

    何気ない会話を記憶しているか。友人の発言で容易に生き方を変えられるか。映画を見たからといって、その体験がリアルに生活へ反映されるか。感受性の強弱はあるにせよ、身につくのは知識であり、知識は暗記であり、着想のヒントとし、知恵と変えるには、反復や咀嚼が必要だろう。

    立花隆と佐藤勝、一級の知識人の知的刺激溢れる一冊。同じ情報に触れた二人でも、理解の異なる箇所があり、それが面白い。答えなどなく、ただ、物差しがあるのだ。

  • 立花隆先生と元外交官で作家の佐藤優さんが選ぶ400冊です。まともにここに上げられている本を読破するのはおそらく普通の人だったら一生かかってもできるかどうかわからないラインナップだと思います。

    「知の巨人」立花隆と「知の怪物」佐藤優が贈る「濃ゆい」ブックリストと本にまつわる対談です。ここにあがっているリストをもしすべてつぶそうと思うのならば、文字通り「すべてをなげうって」読み込んでいくか、もしくは、彼らのように「職業」としてやっていくしかないんじゃないか?と思えるような、内容と量です。

    文芸評論もやっている立花隆先生はともかくとして、モスクワ大学や東京大学で教鞭をとっていたにせよ、外務官僚としてあれだけ忙しく国事に奔走していた佐藤優さんが仕事の合間を縫ってよくもこれだけの本たとえば日本の古典『御伽草子』や『雨月物語』も入っているのは本当に驚きました。佐藤優さんは確か、同志社大学の神学部の大学院出身で組織神学という本人の著書いわく、ほかの宗教とキリスト教とを比較して、キリスト教がいかに優れているかということを相手に納得させるかということをやってきた方なのでやはり、ロシアの一筋縄ではいかない連中とやり合っていくには日本の古典も必要だったのではないか、と個人的には思っています。

    一方の立花隆先生は膨大な読書遍歴の中から選んだものは古典はもちろんのこと、宇宙に関するものや、中には漫画版の『風の谷のナウシカ』が選ばれていたことには『あぁ、なるほどなぁ』と何か感慨深い気持ちにさせられました。そして、最後のほうに立花隆先生が選んだ『セックスの神秘を探る十冊』という箇所には正直言ってここで触れることをはばかられるような内容の本が挙げられていて、立花先生の別な部分が垣間見えるとともに、僕もここを最優先にして、どれだけかかるかはわかりませんが、できたら死ぬまでにここに挙げられている本を制覇できればと思っています。

  • 新緑の中に身を置くと心も体もピッカピカ。今の季節は何処に行っても気持ちいい。静かだとなお良い。

    最近は静かなのが心地よい。自宅では意識してテレビを消す様にしている。音を伴う映像を見ると疲れを感じるのはやはり歳のせいか。

    なので、本を読む時間が自然と増えてきた。小説が多いけど、ノンフィクションもたまに読む。

    小説以外の本を読む時は、適当に選ぶと当たり外れが大きいので、立花隆や佐藤優の書評を参考にすることが多い。

    すると、この2人が対談している新書を偶々見つけたので早速読んでみた。知性の塊りみたいな2人だがユーモアがあるし、人間味の温かさも感じて昔からファンだ。

    立花隆の書斎「猫ビル」が近隣にあって、ジョギングでよく脇を通った。生前、本人を見かけたこともあるが、家族らしき人の肩に手をかけてゆっくり歩いていた。

    佐藤優は著作を読むと超ストイックな印象だが、メタボっぽいし、声のトーンも高くて可愛い感じ。ただ、最近はかなり痩せてきた。遂にダイエットに成功したのかもしれない。

    今回読んだ新書「ぼくらの頭脳の鍛え方」は、2人合計で400冊の本を勧めているが、歯応えの強そうな本が多く、全部読みこなすのはかなりしんどそう。

    紹介された本は歴史、哲学物が多い印象だが、柔らかい本もある。しかしなんと言っても2人の対談内容がバツグンに面白く、それだけでも読む価値ありと思った。

    マルクスやフロイトなど、2人の評価がけっこう違う本も多いし、著作に関するエピソード、コメントが楽しい。立花隆の学生時代の話や、佐藤優の外交官時代の話、刑務所にいた時の話など大変興味深い。

    常に傍に置いて、次に読む本の手引き書みたいに使うことにしよう。

  • 立花さんに哀悼の意を表して。
    2人の推薦する本を全て読むのは難しいが、気になった数冊は制覇したい。

  • 何の為に読書をするのか?
    その答えの一つが載っています。

    本書は立花隆氏と佐藤優氏が教養書を400冊選
    び出し、それについて意見を交わしたものです。

    佐藤氏は、2002年に鈴木宗男事件に絡む背任容疑で逮捕され、512日間を獄中で過ごしたのですが、ギリギリのところで耐えることができたのは、読書のお陰だったそうです。

    「読書による疑似体験の力はものすごく強い。あの檻の中で耐えられたのは、ソ連崩壊のときにいろんな人間関係を見た経験と読書による疑似体験、その二つがあったおかげです。既視感があったんです。」(p.130)

    乱暴な表現ですが、読書することで、予習ができるんですね。
    予習しておけば、いざとなった時に対策を取りやすい。

    最近流行りの企業小説も、なぜ流行るかというと、疑似体験の側面が強いからでしょうか。
    読書で多くの体験を学び、行動に繋げたいですね。

  • 圧倒的な知識と教養を兼ねそなえた二人の会話に知的好奇心が刺激されること間違いなし。難しい話も多いので、興味ある箇所だけ拾い読みでもいいかな。読書好きなら、二人が薦める書籍リストだけでも価値ありだ。

  • 壮大な知的好奇心の熱さに打たれる本。

    政治・経済・哲学・科学とその話題の矛先はとどまることをしらない。

    本書で語られる読書術は、完全に実学よりの読書術。
    膨大な情報を収集、蓄積、解釈、出力するためとんでもない量の読書(人間技じゃない)するお二方の真似は到底できないが、その技術、情熱の一端を授かることができる。

    真の教養人へGO!

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