生命保険のカラクリ (文春新書)

  • 文藝春秋 (2009年10月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784166607235

みんなの感想まとめ

生命保険の仕組みや選び方を分かりやすく解説した本で、著者は業界の内情を知る立場から、一般の人々に向けて赤裸々にそのカラクリを明かしています。日本の公的保険が充実している中で、民間保険の必要性や選び方に...

感想・レビュー・書評

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  • ライフネット生命副社長の岩瀬氏による生命保険のキホン。わかりやすい。面白い。

    「保険はよくわからないから入らない」と敬遠していたが、これを読んである程度、生命保険がどういう性格を持った商品であるか理解できたし、自分がどのタイミングで、どういう保険に入るべきかというイメージが持てた。
    (子どもができてから独立するまでの25年間で定期の死亡保険に入るのが最低限かな…とか)

    また紹介されてるいくつかのエピソードを読んで、生保業界の異常性が垣間見えた。
    セイホは業界内の人でもしっかり理解している人は少ない。

    営業の人件費がかかっていないネット通販型生保に惹かれてしまったのは、著者の策略か?

    -----

    ◆生保とは

    ・生保の2つの機能
    【保障性】 
     …万が一に備える。死亡保障や医療保障。かけ捨て。保険の本来的な姿。
    【貯蓄性】
     …将来の出費に備える。貯金に近い。満期が来たら帰ってくる。かけ捨てじゃない。


    ・生保が理解しにくい理由は2つ (p72)
     ①多種多様な内容の保障と特約をパッケージにしているから
     ②「保障」と「貯蓄」という二つの機能を内包してるから

    ※売り手にとって収益率が高いのは貯蓄性商品ではなく、保障性商品。(手数料が高い)


    ・「お得な保険」なんてものはなく、お得に見える商品(かけ捨てじゃない、割引、ボーナス付き…)は必ずその分、保険金が少なかったり、適用範囲が狭かったりでバランスが取られている。


    ・「何に備えるか」という視点でわけると、生保は3つの機能しかない。 (p81)
    ①いざという時に、残された家族のための所得保障→遺族保障(死亡保障)
    ②入院・手術のための保障→医療保障
    ③将来に備えるための保障→生存保障(貯蓄・年金)


    ◆どんな保険に入ればいいか

    ・企業の福利厚生制度や公的な社会保障を基礎に、足りない部分を補うのが民間の保険である。医療保障については公的な健康保険が手厚い。(p116)
    まず公的な社会保障、企業による保障の内容を理解してなければ、民間保険をきちんと選ぶことは難しい。
    (p106)


    ・加入する保険は特約はつけないで、シンプルな単品商品のみに加入すること。
    自分が100%理解できるものにとどめることで、保険金の受け取り漏れを防ぐ。(p144)


    ・保険にかしこく入るための七か条 (p192)

  • ライフネット生命の創立メンバーである著者による、赤裸々な生保業界の仕組みをつまびらかにする内容といった印象です。買い手の脆弱ぶりは、何も買い手の怠慢だけではないのですね、そもそも構造が分かりずらい業界とのこと。

    日本においては公的保険加入が必須でかつ充実しており、公的年金、公的医療保険、遺族年金、失業保険等である程度の非常時を保障してくれている。そこを補う形で民間保険を利用するというのが大前提。公的な補償を完全に度外視して、高すぎる保険料を払い過剰な保険金を付保するのは、ナンセンス。まさにそうするように保管屋さんからは、知識がないと誘導されてしまうのではないでしょうか。

    「付加保険料」や「予定利率」など、生保会社がどのように利益を創出しているのか、会社として成り立っているのかの構造は初めてちゃんと学ぶことができて、良かったわ。さすが、今まさに業界で活躍している人が書いた本。自分の入っている民間保険を何度か見直してきたけど、医療保険は本当に定期保険でいいね、今付保されている内容を述べよって言われても医療保険は特約とかが複雑で分かりません。保険料分貯蓄に回すのが正解なんだろうな。

  • 無料で公開されていたので、それをダウンロードして少し読んでみたら、興味を引かれる内容だったのですが、パソコンのモニターで読むのに疲れたので、書籍を購入して読んでみました。

    こちらの書籍は、ライフネットを立ち上げられた岩瀬さんが、以下の項目について一般人向けに説明したものです。
    ・日本の生命保険の歴史や市場の特性
    ・生命保険・医療保険の機能・仕組み
    ・日本の生命保険会社のビジネスモデル
    ・日本における生命保険の選び方

    ポジショントークと思われる箇所もあったが、非常に簡潔に分かりやすく説明してあり、生命保険とはどういうもので、自分の立場ではどのタイプを選び、どの程度の金額を掛けるべきなのかよく分かりました。

    個人的に印象に残った箇所は、下記の通り。
    ・典型的な生命保険は、保険料の35~62%が、生命保険会社の経費・利益に当てられる。
    ・「保険」は発生確率は低くとも起こると経済的損失が大きい自体に対して備えるもので、「貯蓄」は起こる確立が高い将来の出費に備えるもの。
    ・保険は、法律によってセール・割引が禁止されているので、保険料の金額は保険会社の手数料の部分で差が出る。
    ・日本の生命保険各社が、保険料を算出する際に用いている死亡率は実際よりも20%以上高い。

    橘 玲さんの「世界にひとつしかない黄金の人生設計」の生命保険の章にも、似たような内容が記載されていますが(内容は少し古い)、ポジショントーク的なところはなかった気がします。
    あと生命保険に関しては、後田 亨さんの「生命保険のウラ側 (朝日新書)」も面白そうなので、あとで読んでみたい。

  • 生命保険の成り立ち・構造が分かりやすく書かれている。初版から10年以上が経過し、時代のトレンドは保障から予防へと推移しつつあるが、根本にはこれまで築かれた業界のレガシーがいまなお色濃く残っていることを感じた。

  • 日本の全世帯の9割が加入し、「住宅についで、人生2番目に大きな買い物」といわれる生命保険。
    1000万円近い「買い物」をしているのに、加入者はあまりにその仕組みや内訳を知らされていないのではないか?
    「生命保険のカラクリ」を、ネット生保の副社長が解き明かす。
    かけ捨ては損ではない、保険料はどこも同じではない、保険にボーナスはない、途中でやめたら損とは限らない、などなど。

    序章
    第一章 生保のGNP―義理・人情・プレゼント
    第二章 煙に巻かれる消費者―誤解だらけのセイホ
    第三章 儲けのカラクリ―生命保険会社の舞台裏
    第四章 かしこい生保の選び方
    生保をさらによく知るためのコラム集
      コラム1 生命保険契約者のセーフティーネット
      コラム2 生命保険の約款
      コラム3 生命保険会社が倒産したら
      コラム4 保険料の決まり方
      コラム5 生保会社に値段をつける―バリュエーション
      コラム6 生保の未来―リスク細分
      コラム7 民間医療保険の将来
    ネット生命保険の可能性―あとがきにかえて

  • 某大手生命保険会社の自社ビルから大勢の人が出入りしているのを見ると、「あの人数に給料払うのって大変だよな。それって顧客が払う保険料から出てるんだよな」と考えずにはいられない。

  • 生命保険の商品は最近の携帯電話の料金プランに似ている。自分の支払いの内訳が複雑すぎてわからないし、判明している部分が適正なのかも判断しづらい。

    私が理解した範囲で本書の内容をまとめると、

    昔は保険会社はどこも横並びだったので、営業職員の人柄などで保険の加入を決めるのも合理的と言えたが、今は人海戦術をとらないネット生保もある。果たして安くない人件費まで負担して大手保険会社の保険にするか、そういった負担の少ないシンプルな保険にするか。

    また、日本では公的な社会保障もあるため、民間の保険はそれを補完するものとしてとらえるべき。あるいは、自分では貯蓄できない人が保険料という形で強制的に貯蓄できる、という効用はあるかもしれないが…あまり合理的とは言えない。

    死亡保障・医療保障・貯蓄について、それぞれどれだけのお金が必要なのか、どのように備えるのかを考えるようにする。保険で貯蓄を考えるというのは、低金利の時代には賢いとは言えず、再び金利が高くなって高利回りの貯蓄性商品が出てくれば、検討してもよいであろう。

    と、こんな感じかしら?

    外国では、健康優良体かどうか、喫煙者かどうか、で保険料に差が出てくることがある、というのは初めて知った。それだと、私なら結構安くできそうなんだけど。“日本的”っていうのも、いいことばかりじゃないんですね。

  • ネット生保のライフネットの副社長が書いた生命保険の本


    考えれば当たり前だけど、
    「かけすてじゃない保険にも保険分の価格が上乗せされてる」
    って、見過ごされがちだ。

    かけた金額より多く戻ってくる設定になってるからお得感を感じてしまう。


    生保レディを大量投下するビジネスモデルが、
    消費者のためではないとバレてしまった今、
    旧態依然とした日本の「セイホ」がどう変わるのか、
    市場規模30兆を誇る生保業界の今後の動向に注目したい。

  • 生命保険業界の旧態依然とした高コスト体質を暴いた名著.「『日本の生保各社の用いている生保標準生命表の死亡率は実際よりも20%以上も高い』ところから生み出される莫大な死差益によって逆鞘が埋められている」,というくだりは圧巻.

  • 結論としては、よく言われる「なるべくシンプルなものを、掛け捨ての死亡保険を定期ベースに」。
    ただ、計算すると家の次に高い高額商品になるのに、漫然と掛けがちな保険について、その仕組みから丁寧に明快に解説して腹落ちさせる名著

  • 就職先の人気ランキングで常に上位を取っている一方で中身がよくわからない生命保険の知識が付く内容
    極力平易になるように工夫されていて読みやすい
    過剰な保険になっていないか、自分の資産をきちんと把握することが重要と改めて思う

  • 常識として身につけておいてよい知識、考え方。
    そう思いました。
    わかりやすいです。
    「売り手である保険会社と買い手である国民との間に、大きな情報格差があることを前提としてきた既存のビジネスモデルでは、この先立ちいかないであろう。インターネットとブロードバンドの普及による新しい情報化の流れは、ひとりひとりの消費者に多くの知識と情報を与え、個人が企業と対等に向き合う力をつける。」

  • わかりやすい!

    コスト構造、どの程度の保険に入るべきかわかった。

  • 生命保険について全く馴染みのなかった自分には勉強になった。

  • 10年ぶりくらいに読み直してみて、情報としては貴重。特にこの本が出た当時はまだネットでの情報が今ほど豊富ではなかったため非常に有益な情報であった。
    一方、書籍としては筆者の気持ちが強く書き込まれていて、やや読みづらく冗長な構成であり情報ソースとしては少し読みにくい。
    その後ライフネット生命もしっかり企業としては成長しているようだけれど、岩瀬さん個人はHBS帰りの極めて優秀な方なのだけど、イマイチパッとしていない印象を勝手に持っている。業界のみならず、日本、世界にさまざまなイノベーションと変革をこれからももたらし続けてほしいと思っている。

  • 保険料の設定の仕方がわかれば、いかに保険は得しないものなのかということが理解できた。当たり前のことだが、保障の範囲が広げれば保険料は高くなるし、リスクが高くなれば保険料も高くなる。また、運用利回りが良ければ保険料は安くなる。しかし、そこで揺るがないのは保険会社が徴収する手数料の高さ。掛けた保険料の5割弱が保険会社に持っていかれるのであれば、自分で貯蓄・運用した方がよっぽどいいと思った。

  • ライフネット生命創業者。全く保険に入ろうと思えなかったが、その思いがますます強くなった。

  • 生命保険会社のからくり。
    大体知っている内容だった。
    ライフネット生命の方が書いているが、今はどうかという視点も大事。
    ネットで完結する保険会社は大手も多くなってきた。ネット上で選択肢ができた時代になったと言える。

  • https://twitter.com/kkdstusk/status/1274320777781772288

    「ライフネット生命」を創業した人が書いた本.保険の裏話が聞けて消費者サイドに有益無情報盛り沢山.
    ちなみにこの会社は2020年現在,この会社はマザーズに上場してる.
    著者,やりましたなあ.

    ・民間保険は情弱商売で濡れてに粟.株買いたくなった.
    ・保険業のリスクは「人間の健康状態の推移」という統計的に予測可能なものをベースとしているのでまあよし,投資対象としてみるべきは無理は保険金運用による破綻リスクがないかどうか,だな
    ・日本は健康や雇用で皆保険制度が充実してる.民間保険はあくまでおまけ.日本素晴らしいな.
    ・保険に入るにしても民間保険会社ではなく共済で.共済は非営利でマージンがない
    ・株を買いたいと言ったが旧来の保険会社は厳しい競争に晒されている.外資・新興保険会社の台頭,かんぽの民営化,法改正による競争自由化,IT普及などによる顧客との情報格差の減少
    ・保険会社の価値を見るときはPERは役に立たない.顧客と保険を契約したら一定の未来までの収入が見込めるので1年区切りの収支はあまり重要じゃない.その代わりにEVをみるといい.

    =====

    保険業界は40兆の巨大市場。
    新車販売でも11兆


    保険料は更新とともに上がる。銀行引き落としでその痛みになかなか気付けないか累計で何百万円もの支払いになる。
    「生命保険は人生で二番目に大きい買い物」
    一千万円の買い物だが時間分散によりその感覚が持てない。そこに営業は義理や人情を持ち込む。

    保険商品は全体の3から6割が経費や利益として取られる

    手数料:付加保険料

    バブル崩壊後の逆鞘はその後の新規加入者が負担

    保険商品の本質は保障と貯蓄。後者は代替手段がある。→必要なときに掛け捨ての生命保険に入ればいいか。→不動産投資もありか。

    保険料決定のアルゴリズム
    ・保障条件発生確率とその金額(to客 )
    ・預かった保険料の運用利回り
    ・経費、利益


    保険会社は保険内容に見合う保険料を収受しないといけないという法律があるらしい。なんという保険会社優遇な法律だ。
    だから「今入っておくのがお得ですよ」という理論は成り立たないらしい。

    医療保険は国の健康保険の補助的な役割しか持たない。しかも高額医療費制度もある。

    入院時にかかるベッド代、"病院都合で"高額な部屋に割り当てられたとしてもそれは請求されない。

    死亡時も国の遺族年金や企業の弔慰金がある。


    保険商品の作り方、参考になる。
    保険商品は形を持たない。「契約」がそれそのものであり、それを示すのは約款。
    自分が保険会社を作るときはすでにある約款をパクって作ればできてしまう笑

  • 生命保険の基本的構造・情報が書かれている

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著者プロフィール

ライフネット生命社長兼COO

「2014年 『楽しい仕事はない。だから楽しくやる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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