文春新書740 マイルスVSコルトレーン

著者 : 中山康樹
  • 文芸春秋 (2010年3月11日発売)
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  • レビュー :7
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166607402

文春新書740 マイルスVSコルトレーンの感想・レビュー・書評

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  • 手間暇をかけた料理が必ずしもおいしいとは限らない。とは言え、料理人がおいしさを追求した挙句、手間暇をかけるべくして手間暇をかけたことは理解できるわけで、むしろそこにおいしさを見出せない自分の味覚に何か問題があるのではないか、とも疑う。

    最晩年のコルトレーンの音楽はいつまで経っても理解できないが、その音が煮込みうどんであることはよくわかる。迷いと自信とを纏った煮込みうどん。その調理方法がわかれば新たな感受性が芽吹くのでは、という期待とともにこの本を読んだ。

    結果、調理方法は理解できたが、そもそもの味覚はなかなか変化させられるものではなく、また、僕はうどんよりそばの方が好きなのではないか、という別の疑問が湧いた。

    ちなみに、マイルスは最高級の焼きそばであります。

  • マイルス・デイビスの音楽はすごいと思っています。  音楽に対する私の好みの基準は、何回聴いても飽きが来ない。  この一点です。  そしてマイルスデイビスはそのような音楽を私に届けてくれています。 ほとんど毎日聴いているのに、いつまで経っても飽きがこないのです。  

    その彼の音のなんたるかをとてもよく表現された文章を見つけました。

    マイルス・デイビスの偉大な才能の大きな部分を占めているのは、「音を生み出す」ということだ。  モダン・ジャズの革新のために、すべての新しいプレイヤーが新しい表現方式に関連して自分の音を見つけなければならないようどそのとき。マイルスはあらわれたのだ。  

    多くのプレイヤーは自分の音をあまり変えようとはしない。 彼らの演奏におけるヴァリエーションは、音、和声のパターン、リズムの使い方の選択に依存している。  

    しかしマイルスの場合はまわりの状況をすべて把握していて、基本的な音の中にさえ存在する広範な音の可能性を利用する。  いいかえれば、彼はそのときの状況に合った音を創造することができるのだ。 あるコードの質によって、それに緊張感があろうがなかろうが、彼はそれに見合った音を創造できる。 彼は自分の存在、自分の生気をひとつの音にのせることができ、あるべき位置にその音を配置することができるのだ。       ギル・エバンス(61~62p)

  • まあまあの内容。興味深い点はあまりなし。

  • 中山康樹著『マイルスvsコルトレーン』(文春新書)読了。帯ウラのコピー「同じ年に生まれ、同じバンドで競い合ったふたり—。両雄の出会いと別れ。交差する人生。ジャズの革命児の知られざる物語」そのまんまの読み応えのある一冊。

    中山さんのジャズ本はどれも好きですが、この本は一段と面白かった。マイルスやコルトレーンの伝記本はかなり読んでますが、新しい発見がいくつもありました。たとえばセロニアス・モンクがタイム誌の表紙を飾ったのは有名ですが、あれ、取材を拒否したマイルスの代役だったって知ってました?

    マイルスは黒人女性を載せないという理由でプレイボーイ誌の人気投票での受賞を拒否し、タイム誌の取材も同様の理由で断った。慌てたCBSコロンビアが代わりにモンクを売り込み、それで掲載と相成ったそうです。

    2人の足跡を時系列に並べると、こんなにも違った見え方がするのかとビックリしました。マイルスの作品を時系列に聴いた経験はあっても、そこに同時期に録音されたコルトレーンやモンク、オーネットのアルバムをはさんで聴いていくと、それまでとは違うニュアンスが透けて見えてくる。

    個人的にはメチャメチャ面白かったのですが、マニアックすぎて万人向きじゃないかも(笑)。せめて『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』〜『カインド・オブ・ブルー』に至る2人の共演盤と、中山さん訳の『マイルス・デイビス自叙伝』(宝島社文庫)を読んでから読むと、楽しさが倍増します。

  • ジャズは比較的好きな方で、この本にも出てくるアルバムは何枚か聴きましたが、その背景までは知りませんでした。ちなみに好きなアルバムは、「マイルストーンズ」と「マイ・フェイヴァリット・シングス」です。どちらも聴きやすいです。

  • ディスクガイドが「大人のジャズ再入門」(朝日選書)の要約版というのが惜しい。

  • 20100424国分寺古書店02

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