明日のリーダーのために (文春新書)

  • 文藝春秋 (2010年4月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784166607488

みんなの感想まとめ

リーダーに求められる資質や行動について深く考察されており、特に人間形成の重要性が強調されています。著者は、学び、思い、行うという三要素を通じて、真のリーダーシップを築くことができると説いています。リー...

感想・レビュー・書評

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  • リーダーに必要な要素とは?

    →リーダーである前に立派な人間でなくてはならず、そのためには学び、思い、行うことが大事
    自分の座標軸を持ち、それに基づいて方向を判断し、自分の責任において行動する
    リーダーシップの三要素として、大戦略の提起、企画立案、統率実行

  • 葛西JR東海会長の著書。
    「未完の国鉄改革」が、臨場感あふれる内容であり
    ひそかに葛西氏の新書を楽しみにしていたので
    おもわず、衝動買い。

    国鉄民営化、リニアS-in、新幹線技術の輸出など
    攻めの経営をされる著者のリーダー感を知りたく、拝読。

    内容は大きく二点。
    ①表題どおり、著者のリーダー感とは
    ②著者が国鉄に入社してから、現在までの歴史を
    紹介している

    国鉄からJR東海までの民営化の道のりの紹介は
    政治的な背景(まさにヒューロクラシーとの戦い)など
    鳥肌が立つほどの、臨場感あふれる展開です。
    実力や根回しは、
    運が伴わなければ、最大限の効力を
    発揮しないということを痛感させられる

    著者のリーダーシップ感は
    経験則による根拠という重みがあり、
    とても為になる内容

    私のような、常に政治が必要とされる
    仕事の方にはかなりオススメです

    -以下、ネタバレ-
    ①リーダー感
    ■先の見えない時代。変革期に求められるリーダーとは
    「足元の現実からめをそらさず、問題の本質を直視し、
    いかに困難であろうとも抜本的な解決の方策を立て、実行する人。」

    ■ダメなリーダー
    ・過去にあった類似の例に寄りすがり、前例を当面の対処とする
    ⇒投票やアンケートにより、衆意や総意を求め、それに従って施策を定める
    ⇒抜本的な解決は時間軸のかなたに先送りすること
    ★まさにヒューロクラシー(官僚の政治)

    ■リーダーになるために
    学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆し
    ⇒「学び、思い、行う」このバランスが取る

    ■人間の成長過程
    人間の成長過程を昆虫の成長過程に準えて、
    前述した「学び、思い、行う」の3つを詳しく解説。
    ⇒この成長過程から、著者は、大学生までは
    本を読み、空想する事が重要であると提唱
    ★詳しくは本を読んでください。この節は、為になります。
    ⇒葛西氏自身の幼少時代もこの成長過程に合わせて
    紹介している。

    ■大局的な視野と長期的な展望に立って、
    新しい課題に着想し、企画立案を進めていく上では、
    幅広い世界の尊敬しあえる友人のネットワークが重要。

    ■何か新しいチャレンジを行うときに、怖れを抱き、悩むのは
    普通のこと。怖れを抱く者は、大きな失敗をすることはない。
    ⇒何も怖れを抱かないものの方が、危険。
    ⇒知らない事を知ったかぶりするとかえって馬鹿にされる

    ■現場の人たちは、現場の実務を体験し続けている。
    ⇒そのような人たちと同じ次元に居て、彼らよりも
    優れた知識を持たなければ人の上に立てないと考えるのは
    間違っている。
    ・彼らが出来ない事を自分だけ出来るようし、彼らの仕事を俯瞰する。
    ・彼らと異なる次元でものを考えなくてはいけない。

    ■部下への接し方
    ・部下には、常にわかりやすく語り、公平に接する。それだけで十分。
    ・確信を持って発言し、揺れることがないようにする。
    ・部下の能力を正確に把握し、多くの人々から信頼されている人物と
    信頼関係を作り、その人をきちんと人事で遇してあげる。
    ⇒それにより、部下は、組織は動く。

    ■実社会では、自らが信じる合理性、正当性に基づいて行動する
    独立自尊の指針が肝要

    ■新たな発想が生まれるのは、時間を拘束され、
    半ば退屈をしているとき

    ■現実を直視。問題の根本原因を摘出し、抜本策を求める事が肝要。
    ⇒全ては変えられる。その成否は目的の合理性と正当性にかかっている。

    ■未来に向けて広がる原野に地図はない。
    ⇒自律的に独立の意志を持って自分の未来を切り開く自由以上に
    価値のあるものは無い。「天は、自ら扶け者を扶ける」

    ■経営とは、「現実」「近未来」「未来」のタイムスパンを並行的かつ
    着実にすすめていくこと。(特にインフラ事業)
    この3スパンを長期大局の展望にたって確立し、日々変化する
    環境に対応しつつ、推進する。この資源配分こそが
    会社の大戦略であり、経営である。

    ■リーダーシップの要素
    ・無私のこころ、独立自尊の精神、実を追い、虚を退ける心構え
    不屈の意志、人を見分け信じる能力

    ■リーダーシップの3機能
    大戦略の提起、企画立案能力、統率・実行能力
    ・大局を見る、長期を展望する、向かうべき方向を定める
    ・足元の現実を正確に認識して、その間をつなぐプロセスを検討する。
    ★そこで必要なのが独立自尊の精神
    ⇒想像的で独立した思考が創造性、ダイナミズムをもたらす

    ■個人が最大限に組織に貢献するためには、
    選択と集中を行う。すなわち、出来るだけ多くを切り捨てる。
    切り捨てた部分を誰かに補ってもらい、逆もあり、
    組織はトータルとして戦略が最大化される

    ■人の為に謀りて忠
    対等の者には信頼感を持って、上の者には真心を持って、
    下の者には、思いやりをもつ

    ■数多くの成功体験がリーダーを作る

  •  著者は平成16年よりJR東海 代表取締役会長(~現在)。自身の鉄道人生は国鉄の分割民営化、JR東海ではリニアや新幹線輸出に挑戦など前人未到の創造的作業の連続だという。

    (メモ)
    1.人間形成の三要素
    ・学び
    ・思い
    ・行う

    2.リーダーシップの三要素~人間形成の三要素に通じている。
    ・大戦略の提起
    ・企画・と立案
    ・統率と実行

    3.組織のリーダーシップ
    ・対等の者には信頼感をもって接する。
    ・上の者には真心をもって接する。
    ・下の者には思いやりをもって接する。

    ※一生をかけて信頼、真心、思いやりを実践する事によって、僚友や良友のネットワークが作られる。これが最終的に人間のチカラを決定する。

  • JR東海会長がいかに国鉄再編から今に至って…っていう話なんだけどリーダーシップ論に無理やりまとめようとしているのでまとまりがなくなっている一冊。
    自分のエピソードを語るだけだったら別にそれはそれで面白い話なんだけど、なんか政治との絡みのところは自己弁護っぽい感じだし、鉄道に興味がある自分だから最後まで読めたけど…っていう内容。
    そんなにリーダーな話はなかったですね。まぁ期待もしてなかったんですけど。

  • 明日のリーダーのために (文春新書)/葛西 敬之

    JR東海の実質的な創業社的な葛西さんの本。
    自信のリーダーシップ実績(国鉄改革)と海陽学園開設等のNPO的活動実績を中心に、次世代リーダーへ向けてのメッセージ。

    国鉄がJRになったのは本当に奇跡的なことであると思う。
    葛西さんの別の本でもう少し詳しく経緯を読みたいと思った。

    40歳過ぎでグランドビジョンを描いていたのは単純に凄いと思う。

  • JR東海の現会長、葛西敬之氏がこれからの時代を担う世代に向けて書いた書。
    はじめのほうだけ読むと、自分の生い立ちから国鉄民営化における自身の功績を自慢しているようにも読めるが、このはじめの部分があるからこそ、後半の教育論(前半にも少し出てくるが)やこれから迎える時代のリーダーに何が必要かと論じてある部分に説得力を感じた。
    ただ、歴史観や日本観に関して独自色が少し強い感があった。

  • 【読書】著者は、JR東海の代表取締役会長の葛西敬之氏。日本国有鉄道の分割民営化に尽力。元年金業務・社会保険庁監視等委員会の委員長。この本は前々から読んでみたかった本であったが、正直非常に面白かった。もう一度読み返したい。また、著者が関わった国鉄民営化、一度勉強してみたい。
    著者は、幼少時代からの父の影響もあり、かなりの読書家。知識の幅が広く、本書の最後のリーダーのためのブックガイドはコメント付きで司馬遼太郎からドゴール、ニクソン、バルザックまで紹介しており、いくつか手に取ってみたい。ブックガイドでは戦争関係の本が多い。著者曰く、「人間の本性がもっともはっきりでるのは動乱の時期」。最近その手の本を読みあさっている自分としても非常に同感。
    著者は幼少時代、父と論語を音読。非常にいい。自分の子どもにも同じようにさせてみたい。小さいころからの本と触れる、いい考えに触れる習慣づけが非常に重要。自分自身、本に目覚めたのはつい最近である。もっと早く本に親しんでいればと後悔している。
    著者が地方の課長職にでた際に会得したものも、非常に考え深い。「確信を持って発信し、後は揺れることがない。部下の能力を性格に把握し、多くの人々から信頼されている人物との信頼関係を作り、そして、その人をきちんと人事で遇することで組織は動く。」。これには、その前提としてやはり知識が必要。
    また、著者は言う。「学生時代とは違い、仕事では答えのないことが多い。上司、部下、交渉相手との距離を測り、期待に応えて評価を求めるのではなく、自らの座標軸を持ち、それにより座標を定め、方向を判断し、自らの責任で行動するべき。」
    最近、常々、この座標軸をしっかり持つことが必要だと痛感している。座標軸をどう持つかで姿勢が変わってくる。
    著者の提示する、これからのリーダーに必要なもの。①大戦略の提起、②企画・立案、③統率・実行。①とは、大局を見て、長期を展望し、向かうべき方向を定め、その上で足下の現実を正確に認識し、向かうべき方向と現実をつなぐ道筋を考えること。
    自分はまだまだ未熟だが、努力して①~③をまずは意識することから始めたい。

  • 国鉄民営化という革命をどのように実現していったかを当事者がリーダー論という文脈で再構成して記述した物語。時代の流れ・組織の力動・個人の意思がどのように関与していったかを学べる教材。

  • 著者はJR東海会長の葛西敬之氏。
    主に自身の人生を綴ったもので、メインは国鉄の民営化に関してです。

    明日のリーダーのために、という題名への核心は本の終盤にありますが、
    国鉄、JRという大きく少し特別な企業の中での生き方を読んでからの方が、
    やはり説得力があります。

    リーダーに必要な素質として
    ・大戦略の提起
    ・企画、立案
    ・統率、実行
    の3つをバランスよく備えていることを挙げています。

    また本文中でよく出てくるのは、著者の子ども時代の読書が今の自分を作っているという点です。
    子ども時代の自由な読書は想像力と創造力を養うのに、大きな役割を果たしているということでした。

    これが、上に挙げた3つの能力に非常に大きく影響したと述べている。

  • JR東海会長の本。
    学生時代から国鉄入社、新人時代の苦労に民営化への努力、と自叙伝的に自身の半生を描かれていて大いに興味をひかれた。

  • [ 内容 ]
    国鉄はまさに日本国の先行モデルであり、今日の霞が関や永田町が直面している問題は、私たちが30年前に目前にしていた問題と同質です。
    また国鉄分割民営化によるJR東海発足以降も前人未踏の創造的作業の連続です。

    [ 目次 ]
    第1章 三人の恩師―「幼虫」の時代
    第2章 国鉄入社後の「迷い」と「自信」―「蛹化」する時代
    第3章 国鉄崩壊への足音―「蛹」の時代
    第4章 分割民営化を模索―「羽化」する時代
    第5章 JR東海でリニアに挑戦―「成虫」の時代
    第6章 日本版パブリックスクール「海陽学園」
    第7章 救国のリーダーよ、出でよ

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

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    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • JR東海の現会長が記した1冊。日経ビジネスで紹介されて購入。なんだかAmazonでも人気っぽい。

    前半は国鉄の分割・民営化に向けた話が中心。で、後半、特に175ページからはリーダー論になってくる。

    なかでも僕の心に響いたのは「無私の心」と「必要な決断を速やかに行い不撓不屈の意志を持って進めていく能力」の二つ。私利私欲を捨て、決めたことは必ず実行するということだ。

    僕も社内プロジェクトのリーダって立場なんだけど、こんな小さなものでも結構厳しい。

    「おまえら、好き勝手言いやがって。俺の身にもなってみろ」

    って言いたいこと多数なんだけど、そんなんじゃまだまだなんだよなぁ。

    本書の最後にはリーダが読むべき本が多数上げられている。本書には読書がリーダには必要という旨が書かれていたし、ちゃんと読んでみるかな。

  • JR誕生のくだりは面白い。

  • JR東海会長の葛西敬之さんの自伝9割、リーダー論1割。教育についても持論が展開されていて興味深かった(初期段階では詰め込み教育を奨励していました)

  • なんというのかな。自慢話に終始しているように感じてしまう。大会社の会長として永年君臨してきただけにそうなるのも仕方が無いのかなァ。

  • 国鉄民営化の件が面白い。

  • 国鉄の分割民営化において重要な働きをしたJR東海の葛西会長のエッセイ的なもの。基本的に明晰な人なので、文章は綺麗だし分かりやすい。前半では、国鉄民営化の内幕が語られるが、こちらのパートはエッセイとしてはそれなりに出来が良く、以前刊行されていた「国鉄改革の真実」などよりはスマートにまとまっている。しかしながら、リーダーシップについて教訓を引き出せる部分は少なく、ややタイトルには偽りありということになろうかとは思う。そして、それ以上に残念なのが、イートン校を真似た海陽学園と、戦前戦後の日本人観に触れた後半2章。観念的な思考が苦手なのか、老人性の頑固性みたいなものなのかは分からないが、妙なエリート主義と司馬史観が鼻に付いた。最後の2章のせいで、本書はエッセイとしての体をなしていないと言っても過言ではない。前半部分については、エッセイとしては☆3.5。後半は0点です。

  • リーダーのためのマニユアル本ではない。
    国鉄分割民営化の経緯が、分かりやすく書かれている。このような重大な計画が、中間管理職を中心に進められていたことに脱帽する。
    ミドルが必死でやらないと会社が腐る。覚悟を迫られているような気持ちになる。

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著者プロフィール

1940年生まれ。63年、東京大学法学部卒業後日本国有鉄道入社。69年米国ウィスコンシン大学経済学修士号取得。国鉄職員局次長等を経て、87年東海旅客鉄道株式会社の発足とともに取締役総合企画本部長に就任。95年、代表取締役社長。2004年、代表取締役会長。14年、代表取締役名誉会長。18年、取締役名誉会長。20年、名誉会長となる。その他に宇宙政策委員会委員長、学校法人海陽学園理事長等を歴任。主著に『未完の「国鉄改革」 巨大組織の崩壊と再生』『国鉄改革の真実 「宮廷革命」と「啓蒙運動」』『明日のリーダーのために』『飛躍への挑戦 東海道新幹線から超電導リニアへ』。2022年5月25日逝去。

「2023年 『日本のリーダー達へ 私の履歴書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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