- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166607846
作品紹介・あらすじ
"夢"を次々と"現実"へと変えていった小さな国が30年前に見た、今なお手の届かないとてつもない空想にして万感の思いが込められた産物。戦後日本の歩みが『機動戦士ガンダム』という一点に収束した過程を追っていくことで、この国の過去と未来への扉を開く。
感想・レビュー・書評
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これを「アナロジーの罠」としたり顔で批判しても詮無いことだ。こんなもんはこんなもんとして読めばいいのだろうが。この類いの議論は人間の歴史という物に対する敬意や共感を喪わせるものだということは、肝に命じるべきだろう。戦国ファンなども同様。
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タイトルに釣られて買ってしまったが、金と時間の無駄だった。この本を読んで得たことは何もない。単なるこじつけの連続。第二次大戦の比喩から、あるときは、ドイツ=ジオン、またあるときは日本=ジオン、そしてまたあるときは日本=連邦と、コペルニクス的に比喩が変遷します。シャア・富野由悠季=小沢一郎、ともうわけがわかりません。根拠も常にあいまいです。ガンダムというネタをいかに現実に対応させるかということで苦労したことが伺えますが、どれも根拠がなく、こじつけで、全く面白くありませんでした。このテーマで書いてくれって出版社に言われて、無理に書いたような本です。ちなみに、コロニーの発想が日本オリジンではなく、アメリカの大学の一博士が提唱したものだったのを、こっちが真似たということは知りませんでしたが。
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ファーストガンダム評論は数あれど、近頃の最大公約数的な評価でよく見るのは「ジオン=大日本帝国」「連邦=日本国」という流れ。
本著は明示的にそれを言わないまでも、十分にそれを意識した内容になっている。
戦艦大和の建造をビグザムに重ねてみたり、
零戦の改良をザクのバリエーションに重ねてみたり、
ワシントン海軍軍縮条約を南極条約に重ねてみたり、
小沢一郎をシャアに重ねてみたり。(え?)
日本の役人に連邦高官を重ねてみたり。
しかしタイトルほど「日本人」をテーマにしているとは言いがたく、
どちらかといえば「ガンダム」をテーマにして手当たり次第に学問的アプローチを掛けているイメージがぬぐえなかった。マルサスの人口論やスペースコロニーの現実、超合金とガンダリウム合金の考察はそれら単体にはそれなりの興味がそそられるものの、必ずしもガンダムの考察になっているとは言いがたい。
(そして近年そういった新書が玉石混交なれども流行ってきている。例 もしドラ)
ともあれ、質の悪くない大学の教養課程の学問の啓蒙書的にはそれなりに面白い本であるし、その導入としてガンダムを持ってきたのは面白い試みであると思う。近年そういった本が増えているので、ちょろちょろとレビューを書いてみようと思います。 -
日本の歴史、環境などに宇宙世紀の歴史、環境などをこじつけて論じてる娯楽本。
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「ガンダム」の持つ様々な要素を日本人の精神や現代史に結び付けて論じた本。こういう本が出ること自体が、いかに「ガンダム」が存在感があるかを示している。特に第2次大戦の戦艦大和やゼロ戦、そこから生まれる生産の概念と、ザクとガンダムを結びつけた2章はなかなか面白い。全体的にテーマのためにこじつけた感が漂うことは否定できないが、一つの見方として興味深い。ただし、ガンダム(特にファースト)について全くの予備知識のない人間が「ガンダムとはどういうものか」知れると思って読むと大やけどするので注意
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冷めた感じで読み始めたのですが^^;予想以上に面白かった。
まあ、強引さやこじつけはあるにせよそれはそれで著者の見方だ。
ホント、ガンダム一つでこういう本が山ほど出せるんだからやはり「ガンダムはスゴイ」(^^;) -
ガンダムの根底には現代史がある。
よって、成長し、教養が増すにつれ、共感も増す。
序盤は世界史をきれいに当てはめていくが、日本戦後史あたりからちょっと怪しくなり、小沢=シャアに至ってはスッと冷めてしまう。
ガンダムを語って、そこに実歴史を当てはめればよいのに、途中から、戦後日本政治史を語り始めてしまい、そこに思い出したようにガンダムを当てはめる構造になった。 -
昭和史をガンダムで説明。
強引なところや「ここはちょっと違うんじゃないか」という所があるけど、ガンダムが物事をわかりやすく説明するツールになったんだなあ。