テレビは総理を殺したか (文春新書)

  • 文藝春秋 (2011年2月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784166607945

感想・レビュー・書評

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  • 昨今の底の浅い政治家に、底の浅いメディア報道を見ていると、この先の日本の行く末が非常に心配になっていた。この本を読んでますます心配が増大。本気で将来を考えないと駄目になっちゃうよ。小泉首相の時代までは面白かったが、後半はすこし薄味だった。

  • 小泉政権前後の政治家とマスメディア(特にテレビ)の関係を解説した本。

    小沢一郎氏が作り出したテレビ戦略は、小泉純一郎氏に引き継がれます。そして「構造改革 vs 抵抗勢力」の二極対立を見せることで、テレビ戦略が完成します。これが第一次安倍政権以降の自民党政治に影を落とすことになります。

    本書は政治家とマスメディアの関係について、著者の反省を込めて書かれています。

    政治家やマスメディアが見せようとする二極対立の構造に、有権者である私たちは騙されないように気をつける必要があります。二極対立の構造に興奮することで本質を見失う危険性があるからです。

  • 社会
    政治

  • 再読です。安倍首相の敗北は選別です。親しい記者には優しいのです。それ以外には厳しいのです。それが、敵をつくったのです。

  • 戦後、総理は田中角栄が誕生するまで東大、京大の法学部出身といった日本的エリートであった。リーダーは、一般庶民より高い次元に位置する支配階級の論理によって選ばれ君臨し、国民的人気が介在する余地はなかった。エリート集団は庶民の手の届かない雲上人であった。故に利権、特権も黙認された。高度経済成長により生活向上が約束されていた時代のなせる技である。政治倫理にまで意識が回らなかったという面もあるかもしれない。ところが、庶民派田中角栄が宰相になってからは、自分たちと同じであるという庶民性が徒となり遠慮会釈のない罵声を許すこととなった。限られたエリートに独占されていたものが一気に崩壊したのである。政治はメディアの格好の食い物になりさがってしまったのである。岸信介曰く「政治家が民衆に紛れてガヤガヤ言うのは単なる衆愚政治。数歩前進して大衆への指導力を持たなければならない。大衆のなかに溶け込み大衆の一部になってしまっては意味がない。」圧倒的影響力を持ち世論操作も自由自在のメディアに対抗しうる見識、ビジョンを持った宰相の到来が待ち望まれる。

  • テレビをうまく利用できた政治家が勝てる!っていうのをいろんな総理大臣を例にとって主張している本です。やっぱり小泉劇場はすごい(笑)でもこれからテレビは衰退していくわけで、この覇権はどうなっていくんだろう?

  • 先の自民党政権の末期、マスコミはこぞって首相を叩き、退陣に追い込んだ。本書の著者はその中の一人、日本テレビの人間だ。彼に依ればマスコミを巧妙に利用した小泉政権の後、マスコミを遠ざけようとした安部首相に対してマスコミが噛みついたのだという。自分たちがうまく利用されたことに対する反動もあったようだ。それまでたいした意味を持っていなかった「内閣支持率」が大きな力を持つようになった。続く麻生政権ではもはや政権の否定ありきの報道に終始したように感じるが、その反省はここにはない。「自民憎し」で民主党を一方的に持ち上げ、政権交代を起こした朝日新聞を中心としたマスコミに反省の色はない。予想以上に実力不足だった民主党を叩くに叩けず今に至るこの国のマスコミの人間の無責任さをこの本が自ら証明している。テレビは総理を殺したのか?その結論が示されることさえない、姑息な内容に思えた。

  • 平成23年12月16日読了。

  • その「テレビ報道の権威」が最近どうなんでしょうかね。という事はやはりというか追求が甘々。
    視聴率偏向の言い訳にも聞こえる。

  • 端的に言えば「お前がいうな」の本。もう少しテレビのマイナス面をえぐってほしかったけど、多分この著者にそれは見えていない。

  •  なかなか読み応えがあるように感じて、「なるほどなー」なんてつぶやきながら本を閉じる。すると、目に飛び込むのは表紙に書かれた書名。
    『テレビは総理を殺したか』。はて、そんなこと書いてあったかなあ。なんていうか、書名どおりの質問に対し、うまいところでお茶を濁されてしまった感は拭えない。
     ただ、田中政治以後の政局を知る本としては面白かった! 村山、橋本あたりからが僕の記憶に残っている総理大臣となりますが、その当時はニュースを見てもチンプンカンプン。昨今の「政局」ブームを通して、改めて当時の出来事を見ると、当時から政局は面白かったんだなーと実感。なんだろう、ストーリーとしてよくできているよね。
     ということで、本書はこれまでの「政局」の中に「二極対立」を見出すことで展開をしていく。そして、それがTVメディアとどう合わさっていくのかが明らかになる感じ。

     本書の作者である菊池さんは日本テレビで政治部などを経て、現在は編成局所属のお方らしい。だから、「テレビマン」の本音を知る本としての面白さもないわけではない。もちろん、こうして出版されている以上、それは建前にもなってしまっているんだろうけれど。
     テレビ局の人って、もっと高慢ちきな「庶民よ、テレビの前に跪け!」な人なのかと思っていたら、予想外にまともな神経をしているもんだから驚いた。でも、随所に見られる表現に、やっぱりテレビ側の人間もそう思っているんだなと気付かされることも多い。
     たとえば、「メディアが報道する「世論」とは、メディア自らが抽出した「メディア的世論となることは避けられない」や「テレビは、あくまでも編集作業を伴うフィルターであって、無色透明なガラス板ではない」といった記述。テレビだって、ある事象をそのまんま伝えようとしているわけではないという考えが、テレビ局側の人間から発せられていることには興味を覚えるなー。最近、「偏向報道」とやらが話題に上がっていますが、きっとこのへんのバランスが崩れた結果なんでしょうな。

     そういえば、メディアのことを「第四の権力」なんて言いますが、「分立」させられていないことにモヤモヤしたものを感じる。本書のなかでも、「メディアは権力をチェックして、時には強く批判するのが使命である」なんて書かれている。つまり、メディアは他の三権に働きかける権力。仮に四権がそれぞれ独立して立っているのだとしても、このメディアという存在はどう考えたってアンバランスなところにいる。江田五月さんが法相になる際にも、
    その参議院議長という経歴が問題になったほど、三権分立というのは大事な考えなんだろうに。
     例によって、僕がちょろっと考えたような、こんなことは既に誰かが立派な結論を出しているのでしょうが、メディアっていろんな意味で「強い」なー。


    【目次】
    はじめに
    第1章 二極対立の原理
    第2章 熱狂のあとで
    第3章 小泉政治の崩壊
    第4章 迷走する民主党
    あとがき

  • どうしようもない奴らが作ってるTVの番組によって世論が作られていると思うと,暗澹たる気分になる。

    政治記者ってどうしようもない,ということがよく分かるだけの価値しかない本。

    なんなんだお前は!という記述に溢れている。以下はほんの一例。

    p49 :決してメディアの方に問題がないわけではない。「メディアは勉強不足」という小沢の批判が正しい時もある。<= メディアに問題がない時もある。勉強不足という批判が正しくない時もある。

    p169: 大規模な情報化社会において,情報は生のまま直接国民に伝わることはない <= 記者クラブはそう思っているかもしれないが,生のまま伝わる情報が増えているけど。ところで「大規模な情報化社会」ってなに?

    p233: メデイアが報道する「世論」とは,メディア自らが抽出した「メディア的世論」となることは避けられない。<=「抽出した」のではなくて「捏造した」あるいは「操作した」だろ。アンケートは欲しい答えが出るように設問を作ってるだろ。

  • 日テレ政治部記者が書いたメディア政治論。政治部記者が政治のプレイヤーとして絶大な影響力を持っていることが良くわかった。それだけに、マスコミを監視する視点が我々市民において必要なのではないかと再認識した。

  • 著者は小沢さんが嫌いなんだろうな。

    あと、もう少し現状のメディア批判をしてもいいのではと思いました。

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著者プロフィール

1968年、神奈川県生まれ。93年、慶應義塾大学大学院修了後、日本テレビに入社。政治部に配属。旧社会党、自民党など各政党を担当し、2005年から総理官邸クラブキャップ。08年から編成部、11年から報道番組プロデューサー等を経て現在は政治部デスク。著書に「安倍晋三『保守』の正体」「官房長官を見れば政権の実力がわかる」「政治改革の熱狂と崩壊」ほか。

「2018年 『「影の総理」と呼ばれた男 野中広務 権力闘争の論理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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