臆病者のための裁判入門 (文春新書)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166608836

作品紹介・あらすじ

当時者同士で揉め事の話をつける時代は終わり、誰もが裁判所を利用して民事紛争を解決する「法化社会」が到来した。知人から損害保険の支払いをめぐるトラブルを相談されて、著者は弁護士なしで保険会社を訴えることに…。実体験を元に裁判必勝法を伝授する。

感想・レビュー・書評

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  • 12万円の保険金支払という、低額ながら外国人の本人訴訟という変わったケースに、紆余曲折しながらの裁判の話。ケースとしては変わっているのだろうけれど、その分いろいろなステップを踏んでいくため、ぼんやりした日常でも巻き込まれそうなレベルの訴訟から、もう少し先の世界までかいま見える。この本では裁判所・裁判官は比較的よいところに恵まれた感があって好意的に書かれているけれど、これから多く出てくるであろう東日本大震災の民事訴訟がみんなそんな風に進むとは限らない。
    ともあれ、未経験者としては、読んでおいて損はない本。

  • コンプライアンスがすすむほど、社会に遊びがなくなって(グレーゾーンがなくなって)裁判が増えるってのは、なるほどそうかもね。と。

  • 著者が外国人の知人の代理人として少額民事訴訟に関わった体験や、日本での本人訴訟の問題、福島原発の損害賠償の問題を扱っている。裁判官の人数の少なさ、弁護士費用の高さ、長期に渡る煩雑な手続きや賠償金の効力の薄さなどが、一般人が司法制度を利用する障壁になっているという。本書を読むと、司法制度は被害者にとって負担が重すぎる割に利がないように感じる。なんとかならないものなのか。

  • 全部覚えたり理解するのは難しいので困ったら見返すくらいでいいのではないか。

  • 臆病者のためシリーズの第二段。

    橘さんの本は,もう卒業だと言いながらも,
    新刊コーナーにあったのを目にして, 衝動的に借りてしまった。
    前著『臆病者のための株入門』は結構,面白かった。

    大きく分けると二部構成になっている。

    第一部は,外国人の知人から損害保険の支払いをめぐる
    トラブルを相談されて,知人の代理人として,
    弁護士なしで保険会社を訴えることになった体験談。

    第二部は,簡裁関係(調停・仲裁,少額訴訟等)や
    ADRの概観が分かる総論的な感じ。

    第一部は,読み物として面白かった。
    第二部も,読んでおけば,訴訟に巻き込まれても,
    少しは動揺しなくても済むのではないでしょうか?
    取り合えず,ADRと法テラスは結構,使えるよっと。

    裁判ってのは,時間はお金ばかりかかってしまって,
    あまり現実的ではなく,
    これからはADR(裁判外紛争解決手続)が
    主流となってくるのでしょう。
    ADRの説明も,本書に簡潔に記述されていている。

  • もう一度、購入して読みたい。誰もが一度は読むべし。わたしの知らなかった民事訴訟に興味がでました。

  • 裁判について、巷の一般解説書より、読み込めて、面白い。

  • 民事裁判沙汰にならないことを祈る

  • これぞ裁判入門!
    これはいい。

  • 末端のところから、全体の仕組みを眺めるような入門書。おもしろかった。

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著者プロフィール

2002年、金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)、『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』『橘玲の中国私論』(以上ダイヤモンド社)『「言ってはいけない? --残酷すぎる真実』(新潮新書)などがある。メルマガ『世の中の仕組みと人生のデザイン』配信など精力的に活動の場を広げている。

「2023年 『シンプルで合理的な人生設計』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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