がん保険のカラクリ (文春新書)

  • 文藝春秋 (2012年12月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784166608935

作品紹介・あらすじ

本当に2人に1人がかかる病気なのか? 実際の治療費にいくらかかかるか? ネット生命保険会社の若きリーダーが、がん保険にまつまわる「迷信」を一刀両断。正確な知識を持てば、いたずらに不安にかられることなく、自分に合った賢い選択ができると説く。さらに、がん保険を語るうえで避けて通れない民間の医療保険が抱える問題、公的医療保険との関係についても言及。すべての日本人が知っておくべき医療保険、がん保険のイロハを教えます。

第1章 がん保険とは何か

第2章 医療保険の課題

第3章 老後の生命保険

第4章 働く人の生命保険

第5章 消費者は生命保険を理解していない

第6章 新しい時代の医療保険

みんなの感想まとめ

がん保険や医療保険についての正しい知識を提供し、消費者が賢い選択をできるよう導く内容です。保険の本質や必要な保障についての理解を深めることで、漠然とした不安を解消し、具体的な備えを考えるきっかけになり...

感想・レビュー・書評

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  • 保険の見直し中。
    がん保険だけでなくて、医療保険全般、介護への備えなども載っている。

    保険の本質を考えたら、老齢になってからの医療保障は必要ではなく貯蓄で備えるべき、との主張にとても納得した。
    漠然と生命保険に入ったり個人年金で積み立てをしていたが、具体的に必要保障額を把握してポートフォリオづくりをしようと思う。

    ここ数日で保険に関する書籍を何冊か読んだが、こちらの本が一番自分の価値観にしっくりきて面白かった。
    保険の見直し中の人にもそうでない人も、一読の価値があると思う。おすすめです。


  • 家族と一緒にがん保険どうしよう、という話題があがり、資料請求する傍ら、情報収集として読んだ。このタイミングで読んでほんとうに良かった。
    現代の日本における保険のスタンスとして、目下の将来リスクに対する不安をあおるような形で広告を打ち、消費者は本当のリスクが何なのか、必要な保険内容は何なのかを理解することなく、保険に入っている現状があると理解した。自分も漠然とがんに対する恐れがあり、備えが必要であると考えていたが、その上で何がリスクで、どう備えるべきかをきちんと整理する必要があると思った。
    医療保険や生命保険の成り立ちについても言及され、とても学びが深まった。還暦を迎えた親が生命保険の要否をどう考えるか、働く自分たちが就業不能リスクをどう考えるか、保険商品はどのように成り立っているかなど、パンフレットを眺めているだけでは分かり得なかったことを知ることができた意味で有意義だった。

  • ライフネット生命創業者 岩瀬大輔氏が13年前に「医療保険」について説明した本。岩瀬氏の本は何冊か読んだことがあり、以前からすごい人だと思っていたし、ライフネットを評価の高い保険会社に作り上げた功績は大きいと思うが、もっと大きく成功できると思っていた。既得権益に切り込んでいくことは、やはり難しいのだとつくづく思う。本書は、医療保険について専門家の視点から解説しており、とても役に立った。13年も前の本なので、新しい情報にアップデートしていきたい。

    「「消費者は必要以上に煽られているのではないか」という思いからがん保険よりも、まずは貯蓄と医療保険による備えを優先するべきではないか、と訴えてきた」p8
    「がん保険は北東アジアでしか流行していない。欧米では心臓病や脳梗塞など、他の病気に関する保障も含めた「重大疾病保険」として販売されている」p11
    「がん患者が直面する課題として、①カラダ、②ココロ、③経済的負担、という3つの問題が挙げられます。このうち①と②に関する書籍や情報はたくさんありました。というか、ありすぎて、選択できないくらいです。ところが、③に関する情報は、最近ようやく巷で取り上げられるようになってはきたものの、まだ十分とは言えません」p26
    「そもそも保険とは、「①起こる確率は低いが、②起こったときに大きな経済的損失を被る事故に対して、③皆で少しずつのお金を出し合って備える仕組み」である」p26
    「(後田亨)全体としてがん保険の必要性について慎重な姿勢を見せつつも、一括で大きなお金が入る診断給付金については大きな効用があると述べている」p59
    「(一般診療医療費総額)がんにかかわる費用は3.3兆円、全体の13%と2位を占めているが、それ以外にも循環器系の疾患(5.3兆円、20%)、呼吸器系の疾患(2.0兆円、8%)など、いくつもの傷病がある。つまり、がん以外の病気の治療にも多額の医療費がかかっているのである(2021年データでは、循環器系の疾患:18.9%、がん:14.9%)」p69
    「年齢が高まるにつれて保険の機能は弱まっていく(費用対効果が悪化)」p72
    「近年、がん保険を含む、民間医療保険(いわゆる第三分野)は大きく成長を続け、今では生命保険における年間新契約件数の4割近くを占めるに至った。かつてはニッチ産業だった医療保険は、いまや生命保険の主役に躍り出ている(2024年新規件数で25.5%(件数で第1位、金額では終身、定期に続き第3位)」p92
    「医療保険の発展は、1996年の新保険業法で導入された規制緩和と自由化の結果」p99
    「(正しいものが売れるわけではない)本当に必要な保障は、日帰り入院や、1泊2日の入院ではない。短い入院であれば、わざわざ手数料を払って保険で保障してもらう必要がなく貯蓄などで十分対応ができる」p99
    「(宮地朋果)保険商品のわかりにくさを遠因として、現在、保険商品を選択する際には、保険商品それ自体の中身よりも、会社のイメージや、新聞、テレビ、ラジオなどの広告、営業職員の勧めやその人となりなどの方が大きな決定要因になっていると考えられるが、このような現状も、消費者にとって真に役立つ商品づくりではなく、消費者に買ってもらいやすい商品づくりが先行する要因になっていると思われる」p101
    「医療保険については金融商品としての側面が薄く、国の社会保障の一角を担うという公的な役割が強い」p103
    「(医療保険の支払い実績)医療保険で払い出されたのは、国民が払った保険料の2割以下」p104
    「年金・保険は厚生労働省が監督下にあるのに対して、民間保険は金融庁の監督下にあり、その監督の主眼はあくまでも、「保険会社の財務的健全性を確保する」ことに置かれている。5兆円の医療保険のフローを最適化するという視点は必ずしも組み込まれていないのである」p106
    「保険料は、「純保険料」:将来の保険金などの支払いに充てられる、と「付加保険料」:人件費・店舗費・手数料・広告宣伝費などに充てられる、の2つの要素により成立している」p107
    「医療保険は、疾病構造、医療技術、公的医療保険制度、平均寿命の延びなど、多くの不確実な要素が関わってくるため、長期にわたるリスク管理が難しい」p110
    「高齢になれば誰しも病気に罹るし、介護が必要となろう。これらは決して予期しない不慮の事態ではなく、誰にも現実に起こりうる事象だ。起こることがわかる事柄に対して備えるのには保険ではなく、貯蓄が向いている。したがって、若いうちは民間医療保険で医療リスクに備えることができても、高齢になってからは自分の貯えでかなりの部分をカバーするつもりでいるべきだ」p116
    「(医療費負担の内訳)財源を見てみると、企業と勤労世代が支払う保険料が18兆円(50%)、国と地方政府による補助が13兆円(36%)、高齢者を含む患者の自己負担は5兆円(14%)に過ぎない(2022年、保険料50%、国と地方政府38%、患者本人12%)」p118
    「社会保障制度は公務員、ついで大企業といった順で充実していった。ここでは、公費による補助を前提としていなかった。次に、中小企業も同様の制度の設立を希望するようになった。もっとも、彼らは公務員や大企業と比べて財政的に豊かではないため、国による支援が必要となる。そこで、公費負担によって中小企業にも社会保障制度が広がっていった。さらに豊かになると、サラリーマン以外の人びと(自営業、農林水産業、無業者)も同じような制度創設を望み、それが公費投入によって設立された。公費投入が行われるというのはすなわち、本質的には財政が豊かなサラリーマンや公務員から、自営業者や農林水産業従事者への所得再配分に他ならないということである」p127
    「(島崎謙治)日本の医療政策の最大の失敗は1972年の老人医療費無料化であり、『社会的入院』の増大など医療供給に大きな弊害をもららした。これは甘い政策を打ち出すと元に戻すことが困難であることの典型例であり、原則1割負担にするのに30年の歳月と労力を費やした」p128
    「現役から退いた高齢者には原則として生命保険は必要ない、と考えている。長期加入してきた生命保険がある場合は解約して、その資金を老後の生活費に充当すべきだ」p141
    「老後生活において死亡保障は不要と考えるべきだ。家族のために加入していた生命保険は解約していいだろう」p144
    「最近では、持病を持っている人でも入れる保険が増えている。とはいえ、保険は慈善事業ではない。リスクが高い人でも入れる保険というのは、支払に様々な条件が付いていることに注意を要する」p149
    「(要介護状態の期間)54%の人が4年未満で終わる(死亡する)。31%の人が4年から10年未満となっている。10年以上、要介護状態が続いている人は13%である。介護期間の平均は55か月、約4年半となっている」p155
    「(就業不能保険と収入保障保険の違い)収入保障は「働けなくなったとき」ではなく、あくまで「被保険者が死亡したとき」に支払われる保険(死亡保険は一括支払いだが、収入保障保険は、保険期間満了まで分割で支払われる)」p163
    「生命保険はとても不思議な商材である。営業の人に追いかけられているうちは入りたいとは思わないかもしれないが、健康などを理由に加入を拒否されると、無償に入りたく、不安を感じてしまうのである」p215

  • 「がん保険のカラクリ」
    https://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51847089.html

  • 2-3人に一人はがんで死ぬ時代と言いつつ、30代でガンで死ぬ人は、40-50人に一人という事実。80代に入ると4人に一人はがんにかかるのでそもそも、それでは保険として成立しないでしょう。当たり前のことを気づかせてくれる。

  • ライフネット生命

  • ライフネット声明を立ち上げた岩瀬大輔氏によるがん保険についた書いた一冊。

    日本でなぜがん保険が売れたのか、そして本当にがん保険に入る必要があるのかについて非常によく知ることができた。

  • 多くの人が加入する「がん保険」。だが、果たして本当に必要なのか? ネット生命保険会社「ライフネット生命」社長の岩瀬大輔氏が、がん保険の仕組みを解説する。


    第1章 がん保険とは何か
    第2章 医療保険の課題
    第3章 老後の生命保険
    第4章 働く人の生命保険
    第5章 消費者は生命保険を理解していない
    第6章 新しい時代の医療保険

  • ◆きっかけ
    ブクログ 2016/8/20

  • 5/3読了。
    生命保険業界のしくみや取組みを写真業界に落とし込まないかと思い、参考とした。

  • がん保険の意味とは
    ①経済的負担の緩和、②心理的負担の緩和(身体的に辛いときに自分の預金が減る辛さ)
    がん治療費用50〜100万円程度が一般的
    一時金が一番便利。入院or通院になるかは未定だし。
    がんに対する最大の保険は、がんに対する知識の養成、健康な生活、定期検診の受診、ある程度の貯蓄
    保険は「発生する確率は低いものの、起きたときに大きな経済的損失を被る可能性がある事故」に備えて「皆んなで少しずつ出し合ってプールし。事故にあった人に還元する仕組み」
    本当に必要な保険は長期にわたり費用が嵩むもの。短期の入院は貯蓄で対応。
    老後の自分に起きる確率が高い事象については貯蓄で対応すべき。保険は現役世代のうちに十分な資金が貯まるまで必要最小限買うべき
    働く人は、働けなくなるリスクに対する保険が必要。

  • ウチには要らないという結論に至った。

  • 以前仕事でがん保険に携わることがあり、数々の病気の中でなぜがん保険のみを扱った保険がここまでシェアを広げることができたのかを理解することができた。特に、日本におけるがんという病がもつ意味を社会的経済的観点から知ることができたのは大きかった。

    がん保険以外については医療保険やその他の第3分野についての保険の在り方について説明があり、保険の購入を考えている方にとってはとても有益な本だと思う。

    しかし、保険に関する本はいくら読んでもまだまだ難しい。。

  • 実質的には、著者自身も認めているように「医療保険のカラクリ」である。
    ・がん保険に経済的な意味は見いだせない。
    ・老後の医療は保険ではなく貯蓄でカバー。
    ・収入保障保険はやはり必要。
    保険購入を考えている人や、保険業界を知りたい人向け。

  • ガン保険への言及は半分ぐらい。あとは生保にも言及している。
    結局想定外のことか起きた時に想定外の出費がどれだけ補填されるかが大事だということはよく分かった。
    そして何よりの収穫はアフラックの日本における歴史を知ることができたことだと思う。ガン保険のマーケットが唯一繁盛している不思議の国のニポン、である。

  • たいして書くこともないんだろうけど、がん保険については全体の1/3ぐらいだけしか書いてない。
    後は保険業界の事など、タイトルにつられた人間についてはどっちでもいい事ばかりでした。
    ところどころ素晴らしい指摘もあるので、読んで損はないと思うけど、販売優先の姿勢が見えてちょっと残念。

  • 統計的にがん保険や医療保険が徳なのかを論じている。それなりに蓄えがあるならば不要だろうという結論である。まったく同感。

  • がん保険だけでなく、そもそも医療保険についての必要性などに具体的な数値を含めて考えていく本。特定の考えにかたよっておらず、一緒になって考えていくことができる。

  • 正確な知識があれば、いたずらに不安にかられることなく賢い選択ができる。ネット生保の副社長が、がん保険にまつわる「迷信」を一刀両断。さらに医療保険の落とし穴を指摘し、これからの時代に合った備え方を教える。

    タイトル通りの内容は半分以下だった。がん保険は世界中で群を抜いて日本で売れている。がん保険はPeace of Mind のためで、健康な生活を心がけ、定期検診を受け、ある程度の貯蓄をしていることががんに対する「最大の保険」という。なるほど…いや、読むまでもないか。
    (D)

  • わかりにくくてややこしい保険の仕組みを細分化してそれぞれ丁寧に解説してあり、保険というものを客観的に見ることができた。

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著者プロフィール

ライフネット生命社長兼COO

「2014年 『楽しい仕事はない。だから楽しくやる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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