新・百人一首 近現代短歌ベスト100 (文春新書)

  • 文藝春秋
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レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166609093

感想・レビュー・書評

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  • 歌人が選んだ、近現代の百首。言葉の向こうに見える景色をほんのりと教えてもらえるような気がします。良い悪い、うまい下手の区別は私にはわかりませんが、「ああこれはわかるわかる」、とか、「どういうこと?」とかいろいろ思いながら読める。
    好きな歌を見つけて、暗唱したい。でも短歌の暗唱って、あの歌会始みたいにするのかな。

  • 近現代歌人から100人を選び、代表歌を挙げた。私にとっては、未知の歌人との出会いがあった。「亡き子来て袖ひるがへしこぐとおもふ月白き夜の庭のブランコ」(五島美代子)、「二万発の核弾頭を積む星のゆふかがやきの中のかなかな」(竹山広)、「紫の葡萄を搬ぶ舟にして夜を風説のごとく発ちゆく」(安永蕗子)、「イヴ・モンタンの枯葉愛して三十年妻を愛して三十五年」(岩田正)、「ひまはりのアンダルシアはとほけれどとほけれどアンダルシアのひまはり」(永井陽子)など。

  • 明治天皇から穂村弘までの100人の歌人を取り上げて、代表歌をそれぞれ1首紹介し選者が解説しているのだけれど、どうしても偏りなく選ぼうとした感じがして、私としては驚きが少なかった。
    特に私は歌人の好き嫌いがはっきりしてるので、物足りない感が残ってしまった。
    それと、明治から平成まではやっぱり長すぎる。
    そろそろ、近代短歌100首、現代短歌100首で分冊した方が良かったのではないかなあ。

  • 現代最高の選者によって選ばれた100首。

  • 声に出して読むべき、最高の選者で選んだ100人の短歌。
     皇族をプロに含めるのはまあ、間違ってはいないけど、プロだけから選んだ、というのも百人一首に倣った感じ。声に出して読めるものになっている。本文中でも「カルタ化希望!」という話が出てくるが、ほんとに出たらいいのにね。
     さて、一番の見どころは、なんといっても選考課程と歌人評が語られた選者の座談会。馬場あき子が夫岩田正を語り、永田和宏が亡妻河野裕子を語る。まさに句会に出た時のノリそのまま。意外と人気のない牧水といつも一番になってしまう斉藤茂吉。そして、茂吉の駄句羅列癖や、「タクボクダサイ」の連呼。立ち読みしながらわくわくした。っていうか、気が付いたらブツブツ言ってしまいそうな臨場感。この辺はさすが文春か。
     ただ、穂村弘で終わりってのはどうだったのかねえ。笹さんとか東さんとかまでは行かないのか。まあ、与謝野晶子・塚本邦夫・俵万智みたいな王道だけでなく、夭折した浜田到や小野茂樹など近代歌史全体を俯瞰しているのもすごい。永田さんが春日井健にはまって『未成年』を全部書き写してた、とか面白いエピソードも満載。

     まさに声に出して読むべき本。

  • 選びに選ばれた言葉は美しい

  • 芳醇な世界に身をゆだねる。声に出して読むとまた違う、という。
    巻末の座談会がまた秀逸。短歌の世界ってこんなにおもしろかったのか。知らなかった。

著者プロフィール

1928年1月5日、名古屋市生まれ。45年、17歳で短歌をはじめ、翌46年、「アララギ」入会、51年、現在発行人を務める歌誌「未来」創刊に参画。慶應大学医学部卒業後、内科医師として、国立豊橋病院内科医長などを歴任。83年『禁忌と好色』で迢空賞、90年『親和力』で齋藤茂吉短歌文学賞、95年『岡井隆コレクション』(評論集成)全8巻で現代短歌大賞、99年『ウランと白鳥』で詩歌文学館賞、05年『馴鹿時代今か来向かふ』で読売文学賞、07年『岡井隆全歌集』全4巻を始めとする全業績で藤村記念歴程賞、09年『ネフスキイ』で小野市詩歌文学賞、10年『注解する者』(詩集)で高見順賞、11年『X(イクス)―述懐スル私』で短歌新聞社賞受賞。その他、著作は歌集・評論集含め多数。93年から宮中歌会始選者。07年から宮内庁御用掛。

「2018年 『注解するもの、翻訳するもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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