イスラーム国の衝撃 (文春新書)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 161
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166610136

感想・レビュー・書評

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  • ぼくはたぶん、この本に書かれていることの前段階が知りたいのだと思う。

    彼らは何を求めているのか。
    現地のひとはどう思っているのか。
    彼らにとって、人質殺害や各国でのテロはどのような意味があるのか。
    有志連合 vs ISILの戦いは、当局とメキシコのギャング、イタリアのマフィアとの戦いと同列に考えていいのだろうか?

    現地の治安部隊が彼らを止められない理由や、世界から戦闘員が集まってくる理由(の一部)はなんとなくわかって、それだけでも十分読んだ意味はあったけれど。

  • 基礎知識としてよくまとまっておる、というのは今更俺が言う必要もないですけどまあ。
    なんでイスラム国はうまくいっているのかはよくわからん。メディア戦略が洗練されていると言われてもよくわからぬ。過去の聖典に結びつけた宣伝というのも、他の人にもできそうなものなのだが。今のところ、数多くある同じような中小団体の中から偶然出てきた一つで、環境が異なれば他の団体が出てきたのかなあ、と受け止めておる。

  • 著者の池内恵氏はイスラームの政治思想史、そして国際政治を専門とする研究者であり、本書も政治思想史的なアプローチと国際比較政治学的アプローチの両面から「イスラーム国」(ISIS)誕生の衝撃について、一般向けに解説したものとなっている。

    なぜ、かの組織が「イスラーム国」を名乗っているのか、従前の国際的なテロ組織とどう違うのか、グローバル・ジハードはどのような教義や組織によっておこなわれているのか、などについて非常に丁寧にわかりやすく書かれていると感じた。また中東情勢の歴史についても第8章に非常に簡潔にまとめられており、バラバラに認識していた点が線になって繋がっていくように感じた(こちらの不勉強でそれがさらに面となり、立体化されるまでには時間がかかりそうだが……)。

    本書を読んでいる最中に後藤健二さん殺害の報が入った。大変、残念なことであるが、彼らがなぜあのような残酷な処刑動画を流すのかについても第7章「思想とシンボルーメディア戦略」において詳述されている。

  • 今テレビで話題のイスラム国。ある日不思議な言葉をニュースできいたな、と思っていたら一気に大きなことになっていった。何かはよく知らなかったので、読んでみた。9・11のテロからこれまでのイスラム圏のニュースが俯瞰できてよかった。

  • イスラム国とアルカイーダ、ターリバーンといったイスラム過激派の関連と変遷からなぜイスラム国が今のように力を付けて来たかを解説する私たち日本人の疑問に答える好著。結局のところ米国によるイラクの強制的民主化や様々なところで明るい兆しと捕らえられているアラブの春によって成立した民主的政府の統治能力のなさやスンナ派(スンニ派と思っていましたが本書の表記に従う)とシーア派の昔ながら対立などが問題のようです。個人的見解では、中世以降のイスラム世界の没落を被害者意識(まぁ、英仏の所業も十分悪辣ですが)でしか感じ取れていないので、最新のテクノロジーを利用しつつも昔のやり方で復讐しているように思える。

  • 9.11以降、アラブの春を経てどのようにイスラム過激派が振興し、イスラム国がカリフ制復活を宣言するに至ったのかをかなり詳しく描いている。
    新しい知識が沢山。

  • ニュースザップより。
    積極的な関与を控えるというアメリカの方針転換やアラブの春など外的要因だけでなく、イスラム教内部にもISを生み出す要因がある、という指摘。

  • 一見メチャクチャにもうつるISだが、かれらなりにオーセンティックなイスラムの教えに準拠しているということ。キリスト教が歴史的にそうしてきたようにイスラム教の世俗化が可能かどうかなど。

  • イスラム国解説本として一般向けでは良書というレビューを見て手に取りました。
    図書館予約から実に半年待ちました。人気はあるようです。

    しかし、内容は序盤の概説がひたすら表現を変えて繰り返されるだけで
    最も興味のあるイスラム国統治の実態、今後の領地拡大の可能性、米国などの対応(無人兵器の実験場にならないか?)といった内容はありません。
    (2名の邦人殺害事件以前の著作でもあります)
    2001年同時多発テロからの2014年イスラム国が認知されるまでの政治思想、国際関係がメインです。
    著者は学者であり、ジャーナリスではありません。
    そのためか、過剰なレトリックで文脈が追いづらく、難解なものになってしまっています。
    また、一連の事件を歴史書にとどめる視点で扱っており、全くと言っていいほどイスラム国への批判はみられません。

    ◆メモ
    グローバルジハード
    2001年米国同時多発テロあたりに、アルカイダによって、分散型組織によるグローバルジハードの「ローンウルフ」型テロは成立していあ。
    ネット進展とともに成長していく。
    本書では「ネイバーフッド」テロというワードは未使用。ただし、ほぼ「ローンウルフ」と同義と思われる。実際にテロ訓練経験の有無などニュアンスが違うかもしれない。
    イスラム教には、グローバルジハードを裏付ける教義があり、分散型テロの共通認識となっている。

    イスラム国の領地支配
    アラブの春が皮肉にも環境整備のステップになっていた。
    シリア、イラクと国境を超えたことを本書は持ち上げ過ぎ。たまたまの偶然の側面が大きいのでは。

  • 【由来】


    【期待したもの】
    ・大学図書館でサラリと読んで国枝本や中田考本と比較

    【要約】


    【ノート】


    【目次】

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