政治の眼力 永田町「快人・怪物」列伝 (文春新書 1029)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 89
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166610297

作品紹介・あらすじ

政治を動かしているのは「イデオロギー」でも「政策」でもない。「人」だ。 政治は、ルールがあるようでいてルールのない世界、組織立っているようでいて組織立っていない世界、理屈だけでは通用せず、運と実力がすべてを支配する世界。だからこそ、政治に緊張が生まれ、政治家の個性がますます引き立つ。 本書に登場するのは、安倍晋三から菅義偉・二階俊博まで、いずれも今日の日本を動かす政治家25名。 著者は、これまで政治家や官僚たちの貴重な証言を記録に残してきた「オーラル・ヒストリー」の第一人者。TBS「時事放談」の司会も務め、生の政治家にこれほど会ってきた政治学者は他にいない。その著者が、それぞれの政治家に「一対一」の真剣勝負で直接会い、その人物の核心にズバッと迫る。これを読めば日本の政治が断然面白くなる!(目次)■安倍政権とは何か――麻生太郎、山口那津男、谷内正太郎、菅義偉、甘利明、安倍晋三■自民党の力の秘密――古賀誠、野中広務、脇雅史、細田博之、高村正彦、二階俊博■チャレンジャーの資格――石破茂、細野豪志、岡田克也、岸田文雄、谷垣禎一、小渕優子、舛添要一■失敗の研究――仙谷由人、与謝野馨、小沢一郎■清和会とは何か――森喜朗、小泉純一郎、福田康夫

感想・レビュー・書評

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  • 次の指摘はなるほどと思いました。
     小泉純一郎は、二世政治家臭がしないタイプ

    次の点は勉強になりました。
    「評伝」があくまでその全人物像を通して歴史の位相を射照するのに対し、「評論」は、その人物の来し方行く末を見通して、今という時代を切るのに特色がある。

  • 90年代から現在にかけて活躍した政治家の評伝。幅広い人が扱われている。なお、筆者は政治学者であるが、時事放談のキャスターでもあり、そこでの取材を踏まえていると思われる。
    筆者の生活において、ずーっと一人の政治家と密着している訳ではないので、ここで書かれていることが外れてしまっていることもあろうかと思うが、それぞれの政治家の特徴や人となりが書かれているので、新聞などでその政治家のニュースを読む時などに参考になると思う。

  • 麻生さんは外務大臣が似合っていた。国際社会のつながりの場でプレゼンスを発揮できた。さすが吉田の孫である。
    菅官房長官は政局ツウでも政策通でもない。政治に過剰な思い入れはしない。政治の仕事人。

    官房長官から総理になったのは安倍さんしかいない。
    かつての自民党の正当はすごろくの最後が森首相。

  • 政治家の評論をまとめ上げるというのは、つくづく難しいものなのだなぁ、と感じ入りました。切り取り方、迫り方、まとめ方、距離の取り方、表現の仕方など、一朝一夕にはいかないです。

  • 東2法経図・6F開架:312.1A/Mi25s//K

  • 10分読み。時事放談キャスターによる25人の通信簿。独自の視点が面白い。政治家好きなら。

  • TBS「時事放談」のキャスターであり、かつ東大名誉教授の著者が、90年代から現代までの政治家の評論。
    帯にある「本物かニセモノか」というようなストレートなものではなく、全体に抽象的な、また婉曲な言い回しが多く、本質をスパッと言い現わせていないように思う。
    恐らく現役の政治家が多くストレートに表現しにくいのだろうと推測するが、著者の観念的な思考が影響しているようにも思える。
    唯一の例外は小泉純一郎。彼だけはスパッと表現している。小泉の政治スタイルが観念的な表現に馴染まないからだろうか。小泉は「明確な見識や主張があるわけではなく、勘と感性の働きによって動いていく」と批判的な表現をしているが、所詮政治でも経営でも予期せぬことが次から次へと起こるのが常であるから、変に主義主張に乗っ取った判断をするより、勘と感性により判断してくしかない。後になってその判断をトレースした時にその人の傾向が現れるものだと思う。結果としてそれが成功していれば、名政治家であり、名経営者となると思う。

  • 日曜日の早朝に放映される『時事放談』は、ご老公のような元政治家の晴れ舞台である。御厨は政治史の学者としてオーラル・ヒストリーの重要性を提唱し、生の言葉、その時の全身全霊の姿を記述することを重視するのでまさに適任。
    内容は非常に面白かった。

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著者プロフィール

東京大学名誉教授,東京大学先端科学技術研究センターフェロー

「2021年 『日本政治史講義 通史と対話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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