- 文藝春秋 (2015年10月20日発売)
本棚登録 : 39人
感想 : 6件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784166610471
作品紹介・あらすじ
アベノミクスの成否はすべて金融政策にかかっている。だが、そもそも「異次元緩和」は成功するのか? 新総裁誕生の経緯から、現状、そして今後の見通しまで、黒田日銀のすべてを徹底的に明らかにする。
〈目次〉
第1章 デフレと闘う黒田
第2章 なぜ、黒田が日銀総裁になったのか
第3章 黒田とは何者か
第4章 日銀は何を期待され、何を為してきたのか
第5章 黒田の異次元緩和は成功するのか
感想・レビュー・書評
-
日銀の黒田総裁がなぜ騒がれ、そして何を目指しているのか。
下記の言葉に興味があり、それを一連に紐付けたい人は一度読むと整理できてとても良いと思います。
インフレ、デフレ、リフレ
日銀、異次元緩和、黒田総裁
円高、円安、株高、株安
消費税増税先送り、安倍政権
インフレターゲット2パーセント
FRBバーナンキ、QE
公定歩合、マイナス金利、ゼロ金利詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本書は2015年10月発行。黒田日銀の野心的取り組みがどうなるのか期待と不安が錯綜していた時期だった。しかし昨今の状況を見るとどうやら「最後の賭け」は「負け」となりそうだ。
著者はジャーナリストだけに、本書を読むと「異次元の金融緩和」と「アベノミクス」がどのような経過をたどったかがよくわかるが、安倍総理と黒田日銀総裁はもう「敗北」を認める時期が来たのではないだろうか。
何が日本の為に一番良いのかを真摯に考える時期が来たように本書を読んで痛切に感じた。
不可能な高い経済成長を追い求めるのは「見果てぬ夢」だ。日本は現状を維持する緩やかな成長と格差を是正する再配分の強化を目指すべきだと本書を読んで思った。
2017年6月読了。 -
先日、日銀がマイナス金利の導入を決定というニュースを見たので読んでみた。もちろん、マイナス金利については書かれてなかったけど、異次元緩和もマイナス金利も本質的なことは同じかもしれないと思った。
まあ、目標の二年でインフレ率2%というのは無理そうだけど、そうなるように取り組んでいってほしいところ(インフレになる前に、日銀の総裁や役員の年収はあがってるそうだけど)。
甘利氏もこんな時期に辞任することになったけど、今後の日本経済はどうなるのだろうか。
何気に驚いたのが黒田東彦さんが71歳だということ。てっきり、60前後ぐらいかと。愛好のある顔が若くみえるんだろか。 -
安倍首相が円安、株高を演出した。
多忙な時期に知的な関心を失わず、高度な哲学書の翻訳をこなしていた黒田は異色の官僚だった。 -
大胆な金融政策が光る日銀総裁の人を引き付ける豪胆さが伝わってくる。
一緒の組織にいれば、魅力的な上司かもしれない。 -
小野 展克先生著
著者プロフィール
小野展克の作品
