- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166610563
作品紹介・あらすじ
絶望の老人社会を告発する、硬骨の社会派ノンフィクション! 川崎市の老人ホームで入居者が謎の連続転落死を遂げ、ヘルパーが老人を虐待する映像が公開されて世間に衝撃を与えた。 だが、これは氷山の一角に過ぎない。近い将来3人に1人が高齢者となる日本では、老人をめぐる状況が凄まじい勢いで悪化しているのだ。 たとえば……・全国各地に「無届け老人ホーム」が増加。行政に届けを出さず、古い空き家を利用したホームが多い。男女混合で雑魚寝させる「お泊りデイ」施設も。排泄物の臭気が充満する不衛生な環境で、ノロウイルスが蔓延したり、転んでケガするケースが続出。それでも「安い料金」が魅力となり、入居させたい家族は後を絶たない。・北海道には「老人下宿」なるものが増えている。狭い部屋が与えられ食事が出るが、経営者が逃げてしまい、入居者が突然放り出される例も。・一方で、特別養護老人ホーム(特養)を経営する社会福祉法人のなかには、濡れ手で粟のボロ儲けをし、まさに「老人食い」で肥え太っているものもある。政治家の介在が見え隠れするケースも。・個人の介護計画を立てるのはケアマネージャー(ケアマネ)。ところが、ケアマネが特定の施設にカネが落ちるよう誘導しているケースも多発。無意味に高い料金を払わされる老人が多い。・未婚率の上昇とシングルマザーの増加により、低所得の独居高齢者は激増。年金をきちんと払っていても、年金基金が破綻し、実質無収入となる老人も増えている。・国民健康保険が払えない老人たちも多い。だが、群馬県前橋市などの自治体は、低所得の老人からも無慈悲な「強制徴収」に踏み切っている。 ……等々、枚挙に暇がない。 団塊世代が後期高齢者入りする2025年以降は、もっと悲惨な現実が待ち受けている。 はたしてわれわれは自分を守るためにどうすべきか? そのヒントが本書にある。
感想・レビュー・書評
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少ない収入から、国民健康保険代、税金など何万円と毎月徴収される。厳しい節約生活を余儀なくされる話が自分にも当てはまり身につまされる。それでも生きていかなければならない。
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介護職員は人手不足である。理由は周知の通り、労働対価が見合わないからだ。待遇が見合えば、介護の仕事をしたいと思うのか?実は、したいと思う人が多いことを知っている。
とても、とても、とても、勿体ないことだ。
一方で、社会福祉法人の理事長や管理ポストが多額で売買されている。これは何を意味するのか。 -
なんと、目標の1/4突破しました!
ひとつひとつの内容がどれもインパクトがあり衝撃的。問題点が出るわ出るわで驚きです。
私が老人になる頃、果たしてこのような問題はどのように進んでいくのか気になります。 -
老人そのものというより、介護産業に焦点があたっているが、それはそれとして勉強になった。
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病気で突然人生設計が狂うことがある。とにかく健康に注意し、多少なりとも蓄えをしておくことが大事と考えた。
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【老後はブラック。それでも長生きしたいですか?】酸鼻をきわめる「無届け老人ホーム」や「老人下宿」の現場、一度の病気で貧困層に転落してしまう高齢者の急増…大好評連載を書籍化。
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東2法経図・6F開架:367.7A/A82r//K