君がいる場所、そこがソニーだ ソニーを去った異端たちの夢 (文春新書 1068)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166610686

作品紹介・あらすじ

先日、あるジャーナリストがこんなことを言いました。「ホンダもいよいよ“ソニー化”してきましたよ」 戦後日本の象徴的企業であったソニーが、いまや、“ダメな会社”の代名詞として使われるようになったことには、驚きとともに、深い悲しみを覚えました。 筆者の立石泰則氏は、ベストセラーになった文春新書『さよなら!僕らのソニー』で、ソニーがいかにして凋落したのかを描ききりました。これで、ソニーに関する著作は終わりにしよう、そう考えていました。 ところが、ある日、井深大や盛田昭夫といった創業メンバーから薫陶を受けた、古手のOBがこんなことを言いました。「何物も恐れず、ひるまず、たとえ一人でも困難に立ち向かう姿勢こそが、ソニースピリット。そういう志を持った人たちが、OBであっても、現役であっても、肩書きや組織の大きさに関係なく集まるとき、その場所がソニーになるのです。さまざまな理由でソニーを離れて活躍する人たちに私はこう言いたい。『君がいる場所、そこがソニーなのだ』と。 この言葉に感銘を受けた立石氏は、ソニーを飛び出して活躍する“異端”たちを訪ね歩き、このOBの言葉が真実であることを確認します。 そこで、もう一度、「僕らのソニー」を探す旅に出たのです――。 SuicaやPASMOの技術を開発した日下部進(現Quadrac)、大ヒットシリーズ「WEGA」に搭載された高画質技術DRCを開発した近藤哲二郎(現アイキューブド研究所)を始め、技術からマネジメントまで5人の“異端たち”は今も第一線で活躍しています。そして彼らのいる場所は、たしかに「ソニー」でしだ。 誰もやらないことをやる――今のソニーが失ったソニースピリットがこんなところで花開いていました! 驚くべきソニーOBの五つの挑戦を紹介します。

感想・レビュー・書評

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  • ソニー製品は憧れがあったなー。ちょっと前のアップルみたいかなー。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685528

  • FeliCa部分は前著と同じ
    映像、認証系はおもしろかった。
    辞職者の現況が気になる。

  • この著者は、第3者でありながらソニーを愛しているのだなあと。前著『さよなら!僕のソニー』で、今のソニーにさよならを言って、そのソニーがどこに行ってしまったか、どこにソニーらしさが残っているかをソニーを去った人々の中に見出している。SONYというブランドから飛び出し、ブランドがない苦労も良くわかるし、ブランドを作るのは中の人だということもよくわかる。

  • 僕は小さなころから本当にソニーファンだった。
    家にはベータがあったし、親父はベータが壊れたら新しくベータを買いなおしたし、PCはVaioだったし、TVはベガからブラビアへ…

    2000年の就職活動ではソニーに本当に入りたくてソニーの関連企業をいくつか受けた。自由闊達とした理想工場に寄与したかった。
    その後、ソニーはすっかり変わってしまい、以下の状況である。。

    <さらば僕らのソニー>
    http://booklog.jp/users/244ohashi/archives/1/4166608320

    その続編の形、で、ソニーを去ったソニーらしさの方々のお話。 フェリカの話や、生体認証の話、いくつか、やはりソニーらしさをもった方々の話。 最後の章がソニーファンのお店で終わるのが、(むなしさのある)少しうれしさ、か。

    あとがきに、以下が再掲されていたことが、なんとも…


    「SONY」ブランドが輝いていたかつてのソニーを知る者にとって、日に日にメーカー・マインドを失っていくソニーの姿を見るのは辛い。しかし、「グローバル企業」とは、こういうものなのだろうなとも思う。

    グローバル経営を目指すストリンガー体制のソニーでは、地球市場を見渡しては儲かる場所をいち早くみつけ、その場所に出向いて利益が確保できるビジネスを展開し、その見返りに経営トップは莫大な報酬を得る、という企業を理想としているのだろう。

    いまの私たちに出来ることは、未来への「希望」を与えてくれた「SONY」に感謝の言葉を捧げるとともに、こう言うだけである。「さよなら!僕らのソニー」

  • 【もう一度「ぼくらのソニー」を探しに行こう】誰もやらないことをやる――今のソニーが失ったソニー・スピリットがこんなところで花開いていた! 驚くべきソニーOB五つの挑戦。

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著者プロフィール

立石 泰則(たていし・やすのり)
ノンフィクション作家・ジャーナリスト。1950年福岡県生北九州市まれ。中央大学大学院法学研究科修士課程修了。「週刊文春」記者等を経て、1988年に独立。92年に『覇者の誤算――日米コンピュータ戦争の40年』(日本経済新聞社)で第15回講談社ノンフィクション賞を受賞。2000年に『魔術師――三原脩と西鉄ライオンズ』(文藝春秋)で99年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞を受賞。そのほかの著書に『マーケティングのSONY――市場を創り出すDNA』(岩波書店)、『戦争体験と経営者』(岩波新書)、『さよなら! 僕らのソニー』『松下幸之助の憂鬱』(いずれも文春新書)、『「がんばらない」経営――不況下でも増収増益を続けるケーズデンキの秘密』『働くこと、生きること』(草思社)など多数。

「2021年 『増補新版 フェリカの真実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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