- 文藝春秋 (2016年8月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784166610846
作品紹介・あらすじ
戦後70年を迎え、団塊世代も70代に入った日本。
成長期を終えたこの国で納得のいく最期を迎えるために。
敗戦を経験した作家と注目の僧侶による
老いと死をめぐる対話。
感想・レビュー・書評
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p169
死に向かっていくといえば、なかなか大っぴらに語れない問題ですが、かつて日本の農村にあった楢山行きはひとつの習慣でした。あるいは、昔、中国には、阿片窟というものがあって、ある程度の高齢になると、そこへ行って横たわり、日がな一日阿片を吸っていた。それはもう羽化登仙のなんともいえない快感の中で、朦朧としてくるというんですね。そしてそれを続けていると食欲がなくなり、やがて栄養失調死する。まさに枯れるように、生きながら極楽にいるような気になって死んでいったというんです。阿片の需要には、そういう高齢者の末期を助けることもあったようです。つまり、そこはある種の楢山だといえます。
上記は、五木寛之さんが語っている部分だが、他の本でも同じことを語っていたように記憶する。
これを語った時の五木さんの年齢は、83歳位。
どちらかというと、五木さんは、延命治療に否定的で自然死に肯定的というように思える。
p25
五木さんは、65歳で車の運転はやめた、とのこと。
どこかで読んだのだが、五木さんはけっこう車が好きだったはずなので、ちょっと気になった。
いずれにせよ、やめた理由というのは、高齢による事故が心配だったようだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
戦後の日本が70歳を過ぎ、敗戦直後の平壌から引き揚げ「許されざる者として生き延びた悪人」と称する直木賞作家<五木寛之>氏と、認知症高齢者のためのグル-プホ-ム「むつみ庵」を運営する浄土真宗の僧侶で宗教学者の<釈徹宗>氏が、日本人の死生観や信仰心など、「人生80年」の時代に生き惑う現代人へのメッセ-ジを託した対談集。▷日本人は1週間のうちに3つの宗教を実践する。クリスマス、除夜の鐘、初詣▷「死ねば仏」は仏法にない。往生することと成仏することとは全く別物▷使用済み核燃料と人的資源(高齢者)の行方、など。
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3-2-2
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サブタイトルに老いの作法とあるが、宗教を絡めて世情に切込み著書の考えを述べた本。対談形式のまとめで読みやすい。なるほどと思うこともあり勉強になった。
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老いと死にどう向き合うのか、についての対談。
情報ではなく物語として死をとらえる考え方に共感でき、大阪や奈良の山々や寺社と西方浄土の関係も今まで考えたこともなかったので印象強く残りました。
終戦の混乱で地獄を見た作家と僧侶の宗教を軸にした対談はユニークであったり鋭かったり豊かな内容でした。 -
五木寛之さんの本(エッセイ)は読みやすくていつも楽しく読んでます。「70歳! 人と社会の老いの作法」(2016.8)は、釈 徹宗氏(1961年生まれ、住職、大学教授、NPOリライフ代表)との対談形式だからか、わかりにくかった(面白くなかった)です。死生観、宗教観(信仰心)など難しかったです。「生きている人の寿命は延びているけど、死者の寿命はどんどん短くなっている(1周期や3回忌で終わり)」には「なるほど」でした。「~30歳、~60歳、~90歳と人生を30年単位で考える」はひとつの方法だなと思います。
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五木寛之は齢を重ねとっくに達観の域に達して面白みに欠けるのではと勝手に想像していたが、あにはからんや、経験と宗教的洞察を前提に、老いてなお、鋭い感性を持ち続けておられるにには感心した。
宗教者との互角以上の対談は、様々なエピソードや情報も引き合いに出しながら頷ける点も多い。 -
16/08/23。
著者プロフィール
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