生き返るマンション、死ぬマンション (文春新書 1109)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166611096

作品紹介・あらすじ

憧れのマンション・ライフを楽しみながら、いざというときは売却して利益を手にしよう――そんな心積もりでマンションを購入した人も多いでしょう。しかし、現実はそうなりませんでした。 国の推し進めた無茶な住宅政策のおかげで、最初こそローンは楽でしたが、金利はどんどん高くなり、ローンはきつくなるばかり。さらに、不動産市況の低迷で、資産価値は落ちる一方で、築年数によっては大規模修繕や建替えをしなければ資産価値はなくなるというのですが、そんなお金はどこにもありません……。 住宅ローン破産が増え続けるなか、今、マンションを売ってもローンは残り、住むところがなくなるだけです。「下流老人」という言葉に胸をしめつけられる人も増えています。 もはや我々庶民は、苦しみ続けるしか手がないのでしょうか。 そんなことはありません! 「庶民の味方」荻原博子さんが日本各地のマンションを徹底取材して、あなたのマンションを「お宝」に変える手立てを探してきました。たとえば京都の外れの、築41年という中古物件でありながら、何と買った時より2割から5割も価値が上がったマンションがあるのです。 詳しくは本書をお読みいただくとして、ここに紹介されている手法は、どれもあなたのマンションで実現可能なものばかりです。 マンション大崩壊の時代に、一筋の光明が見える。それが本書です。

感想・レビュー・書評

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  • マンションの長期修繕積立金が上がるというので勉強の為購入。
    資産価値を上げるために何をすればいいかが、実例をもとに解説されているので分かり易い。

  • 2017/9/7全般的には纏まっているが、生き返るマンションの2事例は理想的すぎる。★3の上

  • 母がマンションの管理組合の資金について
    文句いってたのを思い出し
    ふと手にした一冊

    かなり面白かった
    再生したマンションの例
    負の資産でしかないと思っていたマンション
    再生することができるのか

    すごい

    何をどこに相談すればいいのか
    賛同者はいるか
    どう増やしていくのか
    マンションの資産価値をあげるなど

    西京極大門ハイツの
    近隣住民に開放する取り組みも興味深かった

  • 借りたもの。
    マンションの「資産価値を下げない」ためにどういった対策を行えばよいのかを、事例を挙げて紹介する本。
    冒頭から資産価値が下がってしまったマンションの事例。不安に駆られ、先を読み進めてしまう。
    資産価値が下がる理由を、時代の流れや当時の政策などから紐解いてゆく。
    バブル――企業が投資目的で無駄に値上がりし続けた土地の値段――の狂乱とそれが弾けた後、政府が経済成長にテコ入れするために行った政策が、著者で「マンションバブル」と呼ぶものだった。規制緩和で市場を開放したは良いが、下請け企業への丸投げや点検がしっかりできない等から、耐震偽装などの多くの問題が発覚する……著者はこれが氷山の一角であると警鐘を鳴らす。

    耐震偽装の姉歯物件のその後を紹介。
    全棟建替えをしたらしい。その経緯はやはり一筋縄ではいかないこと、全棟建替は稀有な例だった。
    しかし「安心して住む」「資産価値を下げない」という目的を明確に、様々な制度を駆使して費用を抑えてゆく……

    全棟建替えは、耐震偽装に留まらず老朽化や建築基準法の変更などで建て替えの必要性が発生する等、今後増える可能性を指摘。
    資産価値が下がっていない、2タイプ(ラグジュアリーと庶民的なもの)のマンションの事例を挙げ、“他との差別化”“持続可能なメンテナンス”をする、「資産価値を下げない」努力を紹介。

    マンションの維持にもたゆまぬ努力や経営戦略が必要であることを学ぶ。

    坂口勇介『2020年以降も勝ち残るコンパクト・ラグジュアリー物件投資』( https://booklog.jp/item/1/4344913345 )と併読。
    資産価値を下げない方法(ラグジュアリー方向)が共通。

  • ただいま、マンションに興味あり。

  • 201708.

  • 生き返るマンションの事例は主に二つ。その1つめはあまりに高級マンション過ぎて参考ならない。二つ目の京都のマンションは多少参考になるがしかし理想的すぎる。全般にマンションライフが抱える将来の問題を把握するには良い本である。

  • 将来買うならマンションと思っていますが
    マンションは購入したら終の棲家だと勝手に思ってました。
    資産価値を保つためだったり、耐震など安全性も保つために
    どのようにマンションを運営していくかや
    築40年を過ぎれば建替えも視野に入れていかなければならないなど
    目からウロコの情報が満載でした。

    自身がマンションを買うべきかこのまま賃貸で行くべきかを
    悩んでいるということもあるのですが
    現在私の親が住んでいるマンションもそろそろ築35年になる頃で
    築50年で建替えが必要になるのは親が80歳を超えた頃となるため
    それもどうすれば良いのか今から考えておかねばなぁと思います。

    姉歯物件の話など懐かしかったですがその後については
    あまり報道もされず知らなかったのでこの本で知ることができました。
    最近発覚したマンションの話も載っていて興味深かったですが
    もう何を信じればいいか分からないですね。

    この一冊でマンションについて色々分かるのでお買い得だと思います。

  • 2017年1月

    様々なマンションの運営の事例が見ることができてためになった。これは物件を買うための基準というよりは、今自分が住んでいるマンションの価値をどのように下げることなく、住み続けることができるかという問題を考えるために参考になる本だ。

  • 【あなたのマンションは「資産」? それとも「お荷物」?】ローンはどんどんきつくなるけど、資産価値はどんどん落ちる――マンション大崩壊の時代、あなたの持ち家を「お宝」に変える方法!

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著者プロフィール

1954年長野県生まれ。経済ジャーナリスト。難しい経済と複雑なお金の仕組みを、わかりやすく解説することに定評がある。一貫して庶民の視点で、生活に根差した独自の家計論を展開。多くの雑誌に連載を持ち、テレビ番組のコメンテーターらラジオ出演も多い。

「2016年 『荻原博子のやさしい家計簿2017』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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