僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう (文春新書)

  • 文藝春秋
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レビュー : 54
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166611188

作品紹介・あらすじ

どんな失敗をしてもいい。学生時代にやった失敗は絶対に無駄にならない。――第一章・山中伸弥ある種の小さな挑戦とか、冒険、あるいは身近で未知なるものに出会うという機会を求めていくことは、非常に大切なのではないかと思います。――第二章・羽生善治僕はこの仕事を始めたころ、なぜ撮るんだろうという、すごく根本的なことで悩んだことがありました。――第三章・是枝裕和自分にしかできないことは何だろうと、思っていたほうがいい。あなたというのは、この世にひとりしかいないんだから。――第四章・山極壽一あんな偉い人でも、なんだ自分と同じじゃないかということを感じ取ってほしい――永田和弘

感想・レビュー・書評

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  • 久々にワクワクする新書

  • 歌人の永田和宏氏がホストで私の好きな是枝監督、ipsの山中教授、(他将棋の羽生氏、山極氏)との対談集。
    ここまで一角の人物になるにはいろいろな苦労や下積みがあったからこそ。そこであきらめたり腐ったりしてたらそこで終わりだものね。
    あきらめない才能ってあるんだね。

  • 何においても、まず、とても読みやすい。
    新書とは疎遠の人間でもサラサラ〜っと読めてしまう。特に聞き手や対談相手に生物寄りの研究者の先生が多いこともあって、高校生物程度の知識がある人ならなおさら読みやすいのではないかな(少なくとも生化学をかじった私にはストンとくる話が多かった)。
    あと、帯の先生方の笑顔がとても良い。私はタイトルよりも、聞き手よりも、対談相手よりも、なによりも帯に惹かれて買ってしまった。いい買い物だった。

  • 各界を代表する人物がそれぞれの人生を振り返り語った講演の記録。

    羽生氏や是枝氏の章を読んでいて、先入観を捨てて、思考の枠組みを限定しないで物事を考えることの重要性を感じた。しかし、それは自分の中にしっかりとした思考の軸があるからこそ可能になるわけだが。

    そして「何者」でもないということは、逆に言えば「何者」にでもなれる可能性があるということだから、それを実現するために、自分のやるべきことを見極め一つずつこなしていこうと思った。

    「クリエイティブなことをしようと思ったら、先入観を完全に頭の中から消し去るのが理想です。それが難しくても思い込みはとりあえず脇に置いて、様々な可能性を排除することなく、まっさらな状態になってどう見えるかを考える。それが、新たなものを生み出す第一歩になるのではないでしょうか。」
    「先入観が崩れないとワクワクしないんです。映画監督がそういうものなのかどうかはわかりませんが、今、何かおもしろいことが起きた、おもしろいことが生まれていると感じる反射神経や動体視力がカメラマンに必要なのは当然ですが、実は監督にこそもっとも求められる能力ではないかと思っています。」

  • 京都産業大学での講演・対談シリーズ「マイ・チャレンジ 一歩踏み出せば、何かが始まる!」ホストは永田和宏。ゲストは、山中伸弥、羽生善治、是枝裕和、山極寿一。

    いいタイトルをつけましたね。

  • 山中教授、山極教授以外は講演だけでよい。
    永田氏の色が出すぎて主役がかすんでいるように思うのは私だけだろうか?

  • 【No.281】「私たちにとっての一日、一ヶ月と、患者さんやご家族にとっての一日、一ヶ月の意味はまったく違うんだと痛感させられる」「出来合いの言葉だけでは自分の思いを伝えられない。本当に思っていることを伝えるためには、自分で言葉をつくっていかなければならないと思うんですが、これが本当に難しい」「何もしないのだけはやめてほしいと思う。どんなことでもいいから、”あのときはこんなことに夢中になっていたな”というのがあったなら、それがうまく行こうが行くまいが、絶対自分自身の成長につながっていきます。学生時代にやった失敗は絶対に無駄にならない。20代の失敗は宝物、財産です」「できなくて、100%自分が悪いとなる。最後まで自分が悪いと突き詰めると、強烈な自己否定になってしまいます。だからあまりやりすぎないで、ちょっといい加減なくらいがちょうどいい。わけのわからない理由をつけて、”そういうときもあるさ”と気持ちを切り替えることが、前に進んでいくためには必要」「自分の映画の中でとり上げたものが、日常に戻ったときにちょっと違って見えるようになる、このことは意識しています。普通にそこにあるものに、いつもとは違う角度から光を当てるということですね」

  • iPS細胞研究の山中伸弥さん、将棋の羽生善治さん、映画監督の是枝裕和さん、京都大学総長の山極壽一さん。錚々たる顔ぶれの各界偉人たちの講演、そして4人それぞれと、研究者にして歌人でもある永田和宏さんとの対談を収録した一冊。

    さっくりと読める一冊です。内容も興味深い。ただやっぱりいささか駆け足というか、まだまだ導入部といったところで「完」となってしまう。どのかたのお話ももうちょっと深く聴きたい。まぁ、そう思わせることができたらこの本の目的は果たせたのかな、とは思うけど。
    本来の対象読者は若者とのこと。将来ある若人がたくさん読んでくれるといいな。若いときの可能性は無限だと思う、いつか未来も可能性も時間も有限だと気づいてしまうけれど、それでも確かに無限の世界が目の前に広がっていた時期が私にもあったのだと、そんなことを懐かしく思ってみたりもしました。

    永田和宏さんは、昨年度(2017年度)のNHK短歌で選者をつとめていらしたかたですね。どこかで拝見したお名前だと思ってたら…。

  • タイトルが興味を引いた1冊
    本当に凄い人たちが、目標を見つけたり、挫折したり
    若い頃の初々しくておもしろい話しが講演と対談と言う形で描かれている。

    また 登場する人たちがIPS細胞の山中伸弥さんや、将棋の羽生善治さん、
    その時はまだカンヌ映画祭のパルムドールは受賞していないけれど、ドキュメンタリーのような映画で定評のある是枝監督、
    京都大学の霊長研究の山極さんに関しては、名前は知らなかったがモンキーパークに何度も足を運んだ私としては、もう 興味津々のラインナップだ。

    どの人の講演内容も面白くて、機会があったら生のお話を聴きたいと思った。

    特に山極さんのゴリラとチンパンジーの社会、そして人間の社会における「目と目を合わせる」意味はとても興味深かった。
    「白目を持つのは人間だけ」という話の中で、目の動きから言葉がなくても感じる相手の感情、目での意思疎通・・・・
    メールやインターネットの世界に慣れて面と向かってのコミュニケーションが苦手になっていく人間たち。
    日々 感じていた事なので興味深く読めた。

    とても読みやすく、お勧めの1冊だ。

  • 「万引き家族」を見て、多彩な才能が認められている、是枝氏の本でも読んでみるかと探すとヒットした。題名を見てそんなこと言ったって凄いんでしょ?と思いながら読む。
    複数名の有名になる前の話の体でスピーチとインタビュー。
    是枝氏の「悪を排除して解決できることなんて、じつは大した問題ではない」という言葉はなるほど、社会問題にフォーカスしながら、悪にはフォーカス当てず、それぞれの想いを抱こう的映画の作り方にも反映されているなと、理解が深まった。
    山中教授の話も面白かった。

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著者プロフィール

1962年、大阪府生まれ。神戸大学医学部卒業。大阪市立大学大学院医学研究科修了(博士)。米国グラッドストーン研究所博士研究員、京都大学再生医科学研究所教授などを経て、2010年4月から京都大学iPS細胞研究所所長。2012年、ノーベル生理学・医学賞を受賞。

「2018年 『人間の未来 AIの未来』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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