- 文藝春秋 (2020年1月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784166612468
作品紹介・あらすじ
馬が日本の歴史を動かした!
もともと馬がいなかった日本列島に、馬が持ちこまれたのは五世紀ごろ。
古墳時代の中期である。それを期に、この国は大きく変貌を遂げた。
「馬」という補助線をひいて、日本の歴史を考えると、これまで謎とされてきた事象が説明できる。
○なぜ世界最大の古墳は、ヤマト王権の中心地であった奈良ではなく、大阪・河内地方にあるのか。
○なぜ東日本最大の古墳は群馬県にあるのか。
○なぜ九州最大の古墳は宮崎県にあるのか。
○なぜ前方後円墳がもっとも多いのは千葉県なのか。
○なぜ武士政権は東日本に誕生したのか。
こうした謎を解く鍵が「馬」なのである。
山がちでありながら、じつは日本列島には馬の飼育に適した草原が広がっており、東アジア随一の巨大な馬の生産国だったのだ。
おもな馬の生産地は北東北、千葉、山梨、伊勢、河内、九州南部。
すなわち奥州藤原氏、平将門、武田信玄、平清盛を輩出した伊勢平氏、源頼朝のルーツ河内源氏、島津家と、日本史に輝く武将の地盤と重なっているのだ。
徳川家康の生まれた三河も馬産地である。
古代から近代以前、馬は重要な輸送機関であり、軍事兵器だった。
だから高値で売買され、莫大な富を馬産地にもたらした。その馬産地から、馬の活用にたけた武力集団が誕生し、彼らが権力を奪取した。
この国のかたちを決めたのは「馬」なのだ。
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
馬が日本の歴史を動かしたという視点から、日本列島における馬の影響を探る一冊です。著者は、馬の導入が古墳時代からの日本社会に与えた変化を多角的に考察し、地形や土壌がもたらす牧畜の重要性に迫ります。特に、...
感想・レビュー・書評
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フォロワーさんにすすめられて読むことにした本。
タイトル通り、馬が存在したことによって日本史がどう変化していったのかが書かれている本。
視点が複数あり、著者の着眼点の多さが特徴的だが、その分だけ話の展開が複数生じるため読解するのが少し難しい気がした。特に歴史の流れを知っているという前提で話が進むので、日本史に弱い読者である私には難しいところもあった。もう少し図解や年表があった方が、わかりやすかったかもしれない。
地政学というのだろうか、その土地ごとの地質により生産物が異なることで、社会の発展の違いが生じたこと、物流の変化や、馬という生き物自体の家畜としての進化圧など生物学にも話が波及していて面白かった。
また著者が元記者ということもあってか、現地に赴く時のフットワークが軽く、描写もわかりやすい筆致で読みやすかった。参考文献の紹介も丁寧なので、歴史と経済を勉強する入り口として秀逸な一冊だと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【目次】(「BOOK」データベースより)
序章 「馬の日本史」のはじまり/第1章 関西ー巨大古墳と武士の文化/第2章 九州ー火山と馬産地/第3章 関東ーなぜ鎌倉に武士政権が誕生したのか/第4章 東北ー南部馬、その栄光と悲劇/終章 将軍の牧を駆けぬけた野馬たち -
ふむ
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地道な調査活動と日本馬の歴史が満載。そして、日本の牧場の発展史や日本という風土と馬の関係は良く判る。
少し残念なのは物流交通システムとしての馬についてがあまりないのがさみしい。
著者プロフィール
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