女と男 なぜわかりあえないのか (文春新書)

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  • 文藝春秋 (2020年6月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784166612659

みんなの感想まとめ

男女の違いを科学的な視点から掘り下げた本書は、性差を理解するための貴重な知識を提供します。生物学的根拠や心理学の実験結果をもとに、男女が異なる生物であることを明らかにし、相互理解の重要性を訴えています...

感想・レビュー・書評

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  • こないだ橘氏の新書大賞受賞作「言ってはいけない 残酷すぎる真実」を読んで面白かったんで、新しめの本も読んでみようと思って図書館で借りてきた。
    タイトル的にも明らかに僕の好きな分野っぽい。

    男女の違いをテーマとした書籍は比較的多く読んだのでそこらの人よりは知識や教養はあると自負している。

    テレビでおなじみ中野信子さんは脳科学の視点で男女差の違いや不倫に関する著作がある。
    トリセツシリーズで有名な黒川伊保子さんはその著作で男女差の違いを卑近な例を用いてわかりやすすく説明してくれる。
    またアラン・ピーズ&バーバラ・ピーズこそがこの分野におけるパイオニア的存在で、「話しを聞かない男、地図が読めない女」はなんと国内200万部のベストセラー作品だ。
    いずれも興味深く読ませてもらった。

    余談はさておき、本書はタイトルをつけるならこれしかない!と言えるコラム集というか豆知識集だ。

    男女差を理解するにあたって絶対に外せないのテストステロンやエストロゲンなどのホルモンだ。これが男女差の決定的な違いを決めるようだ。

    また本書では過去に行われた実験や発表されている論文をひも解きながら以下のような事実が解説されている。

    ○男性は主観的欲望と身体的反応は一致するが女性は一致しない。
    ○男は、女性の心の浮気より身体の浮気に嫉妬するが、女は、その逆。
    ○競争ない条件のゲームと競争ある条件の数学ゲームでは男女差が明らかだった。進化論的に男は狩猟者で仲間と競争に重きをおき、女は採集者で協力しあうことが大事だからという。
    ○マジックナンバー0.7。男性からモテるウエストとヒップの比率らしい。妊娠してない証だからだそうだ。

    本書を読んで改めてわかったことは、男は単純、女は複雑。
    男は競争する性、女は選択する性として進化してきたこと。つまり根本的に違うということ。

    生活していれば、家庭や職場で異性との関わりは必ずある。そんな時に、いらぬ摩擦を生じさせないためにも、性差のことについて理解しておくことは生きていく上でとてつもなく大事なことだと思う。






  • 同性の気持ちの理解や共感はできても、異性のそれはしばしば難しかったので、異性に対する理解を深めるために読んだ。

    数多くの生物学的根拠や心理学の実験結果をもとに、人間の男女が大きく異なる生物であることが示されている。

    人間という同じ括りの中にはいるが、異なる種類の人生を生きているため、我々はお互い(異性)について知らないことがたくさんあること。そしてそれは当然であること。

    まずはお互いの違いの存在に気づき、例えば本書のようなものを通して知識を深め、お互いに歩み寄ることが様々な共同体生活においては大事だと思った。

  • 相変わらず橘玲の著作はおもしろい。進化論的考察はいつものことでだいぶ慣れてきたが、毎回なるほどなあ、と思う。
    大学の研究者が意味のある実験統計データを取るために行なっている工夫というのは大したものだと感心する。

    P200
    ここからわかるのは、女は男より競争に消極的なのではなく、「勝率を冷静に計算している」らしいことだ。成功の見込みが高いと思えば、女は男より冒険的になる。「女性は戦略的に競争に参加するかどうかを考え、きわめて慎重に行動している」のだ。

    P246
    男は「単純」で女は「複雑」だ。
    これは、性愛において、男は「競争する性」、女は
    「選択する性」として進化してきたことから説明できる。

  • ●週刊誌の連載だからとても読みやすい。
    ●聞いたことがない話もあったので、有益ではあった。サクッと読めるし。
    ●最後の男は単純、女は複雑というのは、たしかになあと思う。悔しいから複雑にはなりたいんですけどね…

  • とにかくエロい!電車で読んでいて、キョロキョロと。横から覗きこまないで。太字でタイトルに、痴女は存在するのかとか、ペニスは何で長いかとか、男は52秒にいちど性的なことを考える、とか。

    極め付けは、プレチスモグラフィ。タンポン型の機器で膣内の充血度、つまり性的興奮度を測定する試験。これを挿入して、エロ動画の反応を見られる数十名の女性被験者。この機器をリングにしてペニスの勃起度を測定するなど。まいった。世の中広い。

    著者の橘玲がやっている事は、学術論文のオムニバス化だから、彼個人が研究者という事ではないが、その編集能力、日本では、知られぬ面白論文の発掘能力は凄まじい。真面目な話、こうした性的研究により、世の性犯罪の根源にあるもの、あるいは生きる意味の本質や、我々が管理し、向き合う本能の自己確認が可能となる。フェティシズムが思春期における刷り込みが関係している事や、男女の競争戦略の違いによる社会進出の偏りの解明など、こうした研究による、社会学的意義も大きい。おふざけはさて置き、学術的な書である。ただ、私はこれを公の場で読む事はオススメしない。恥ずかしいので。

  • 幸福の資本論もめちゃくちゃ面白かったし、これもすごい良かった。読みやすくて、すぐに次のページって感じ。

    男って、この本によるとめちゃくちゃ単純で、女を得るためなら、別に手立てとかは考えないみたいな、とにかく若くて健康で可愛い女を手に入れたい、それ一心みたいなのは、ウケた
    まあ、度合いは、人それぞれだとは思うんだけど、それをベースに生きてる人は、世界共通のようだ。
    まあ今では、遺伝子検査もできるし、男女平等になりつつある社会になってきてるし、進化や繁殖って意味では、なかなか昔よりも、難しいことも多いな。

    女性は真逆で、選択の性。どの男がいいかめちゃくちゃ考える。この男なら子供を育てられるか、金があるかとか。ちん子が大きいから、立派な子供が生まれるだろうとか、かっこいい、などの見た目だけでの判断は、生きる上で無理なことだね。

    なんとなくわかってるってことがしっかりと噛み下れて、文章にされてるものを理解すると、なるほどなるほどと、少し俯瞰できる気がする。
    橘さん好きー

  • 男と女についての人間的な考え方や行動の違いについて、論文や研究等のデータを元に論理的にまとめられていた。世間的にはタブーというか、コンプラにかかりそうな性にまつわる内容が多く、なかなか知り得ない情報を知ることが出来たと感じた。個人的には、ペニスがなぜ特異な形をしているかが為になった。
    世間的には、性差別は問題ではあるが、性による差はあるので、男はこういうもの、女はこういうものという違いを正しく理解していきたい。

  • 男と女の違いを、論理的かつ科学的に説明していて、とても興味深かった。
    男は、強すぎる性欲に苦しみ、女は強すぎる共感力に苦しむ

  • 実証実験のデータ、進化論などを基に女性と男性の様々な違い、主に生存戦略としての性差を紹介・考察している。(良い意味で)オトコとオンナは違う生き物なんだとつくづく感じた。読み進めやすい内容・構成だった。やはりオトコというものはバカなんだなあ。。
    個人的には冷静で理知的な語り口の橘玲氏が「少なくとも私は、これを知ったとき腰ご抜けるほど驚いた」というくだりが興味深い内容で、読んでいて純粋に面白かった(笑)

  • 以前読んだ時、わりと序盤で離脱してしまったのだが
    読み進めてみるとサクサク読めておもしろかった。
    進化心理学という学問を初めて知ったけど
    めちゃくちゃ面白い研究ばかりされている…?笑

    進化に合理的な女の托卵戦略、
    ロマンス小説の読者が欲情する男性像、
    萌えるロマンスの条件

    などとてもおもしろかった。

  • 2021年5月30日記述

    女と男 なぜわかりあえないのか
    橘玲氏による著作。

    2020年6月20日発行。
    本書は週刊文春に2019年4月から2020年2月まで連載した臆病者のための楽しい人生100年計画 性愛編を一部加筆訂正の上まとめたものである。

    かつてはお金に関する書籍を中心に発信していた橘玲氏。
    最近は表現の幅が広がりこのような社会に関してや人間に関しての著作が多くなってきた。
    昔はPT(永遠の旅行者)とか指摘していたけど最近は全くその主張はしていない。
    Twitterでもつぶやいていたけれども食事と水の問題があり誰もが海外で生活することは簡単では無いからだ。

    男と女は異なる。当たり前ではあるが、どれくらい異なるのか
    その実証研究を中心にまとめている。
    橘玲氏らしく身も蓋もない実態が見えてくる。
    (それでも昔の著者より表現はだいぶまるくなった印象はある)
    男の子を持つ事の意味が本書読了後はイメージがだいぶ異なるのではないか。
    たいてい跡継ぎにという事で男子が喜ばれる傾向がかつての世の中にあったけれどもそれはもう過去の事になりそうだ。

    印象に残った点
    女は、子供を産み育てるコストが極めて大きいので、誰の子供を産み、誰と一緒に育てるかを慎重に計算しなくてはならない。
    それと同時に、最大の脅威である「男の暴力」からいかにして身を守るかも考えなくてはならない。

    男は精子を作るコストが極めて低いので、何の制約も無ければ、出会った女と片っ端からセックスすればいい。
    それを拒むのが他の男の存在で、ライバルを蹴落とし、男社会の階層(ヒエラルキー)をひたすら上っていくことが唯一の戦略になる。

    性愛において男は「競争する性」、女は「選択する性」として進化してきた

    男と女は性愛の戦略が大きく異なる
    男は「単純」で女は「複雑」だ。

    男は強すぎる性欲に苦しみ、女は強すぎる共感力に苦しむ

    「利己的な遺伝子」は自らの複製を最大化するよう「ヴィークル(乗り物)」
    であるヒトを設計したのだから、性愛への欲望はとてつもなく強力だ。
    その意味では、男は全員が「性依存症」ともいえる。

    インターネットが無い時代には、普通の女の子が目立つには雑誌に出るしかなかった。
    だからこそ彼女達のメイクは、交差点の向こうにいる
    雑誌編集者に一目でわかるように、異様なまでに過激化していったのだ
    (これは久保友香氏の卓見だと思う)
    2000年代になると、女の子達が魅力を競う舞台はネットに変わった。

    ペットが愛されるのは「かわいさ」のツボを刺激するよう人為的に交配した結果だ。
    同様に赤ん坊や小さな子どもも、大人から世話を引き出すように「かわいく」進化した。

    「男らしさ/女らしさ」を含め性格はモテとほとんど関係なく、成績がいいか悪いかも同じだった。
    男子学生も女子学生も、もう一度デートしたいと判断した基準は唯一、「外見の魅力」だった。
    この実験は大きな衝撃を与え、その後、様々な検証が行われたが、その結果は残念なものだった。(中略)
    性格の一致は確かに高感度を高めたが、外見さえ良ければ性格不一致でも同じくらいモテた。
    相手の内面を知れば外見は重要では無くなると考えた研究者もいたが、デートを5回繰り返しても外見の魅力の影響力は変わらず、内面は全く考慮されていないかのようだった。

    大人の恋愛では(中略)外見より重要な要素があることが示されている。
    それが女の「若さ」と男の「カネ」だ。

    男が集団に最適化しているのに対し、女は一対一に最適化している。
    これは、母親が子供と一対一で子育てをしたり、家族や親しい友人(女友達)など小さくて濃密な人間関係の中で安全を確保してきたからではないだろうか。

    女は男より競争に消極的なのではなく、「勝率を冷静に計算している」
    らしいことだ。成功の見込みが高いと思えば、女は男より冒険的になる。
    「女性は戦略的に競争に参加するかどうかを考え、極めて慎重に行動している」のだ。
    競争には負けるリスクがある。多くの時間、金、感情を投資するほど負けた時に失うものも多くなる。
    このリスクを女の方が正確に判断できるとすれば「損することが分かっている」勝負を嫌うのも当然だ。

    権力者に挑めば殺されるかもしれないが、だからといって、生涯「非モテ」のまま安全に暮らしていたのでは子孫を残すことができない。
    私達は皆、積極的にリスクを取って競争に勝ち残った男達の末裔なのだ。
    この理屈が正しいとすると、競争社会では必然的に、リスクを好む男が有利になり、リスクを避ける女は不利になる。
    政治家や官僚、企業のトップなど、社会を動かす「重要人物」の大半が男なのは進化論的に正当な理由があるのだ。

    やっかいなのは、さまざまな調査で「男は競争を好み、女は競争を避ける」という結果が出ていることだ。
    だとすれば、男女の「格差」は本人の自由な選択の結果ということになる。すなわち、何の問題も無いのだ。

    女性は、魅力の有無にかかわらず「ビッチ」を嫌悪するのだ。「魅力的なビッチ」だけでなく、なぜ「魅力のないビッチ」まで嫌うのか?
    これについてはっきりした理由はわからないとしながらも、研究者は
    「女性にとってセックスが、男性との交渉で強力な武器になるからではないか」と述べている。
    セックスが稀少であればあるほど、男性同士の競争は激しくなり、女性は優位に立つことができる。ビッチはセックスを安売りして価値を下げるから「すべての女の敵」なのだ。
    一般の女性が風俗嬢(売春婦)を嫌悪する理由もこれで説明できる。

    あらゆる文化で処女性が珍重されているように、男は「純潔」な女を強く好む。
    これが女性差別の温床であることは間違いないが、
    進化論的にはしかたのないことでもある。
    人類の進化のほぼ全期間において処女とのセックスでしか、男は生まれてくるのが自分の子供だと確信できなかったのだ。

    外見の心理的影響は極めて強力で、面接官は魅力的な同性の応募者を落とし、魅力的な異性の応募者を優先的に採用する。
    それに対して魅力の無い応募者は、同性の魅力のない面接官からは高く評価される。
    「新卒女性の採用を顔で決めている」と揶揄される会社があるが、面接官が男ばかりだと当然こうなる。こうしたバイアス(偏見)をなくすためには、履歴書に写真を貼ることを禁じたり(米国では徹底されている)面接官を男女同数にする必要があるだろう。
    外見のバイアスは昇進や昇給などでも顕著で、人生に大きな影響を及ぼす可能性がある。
    あなたが自分のことを魅力的だと思っているのなら、
    魅力のない同性の上司や同僚には気をつけた方がいいだろう。

    実の親と義理の親では、子供が殺されるリスクが大きく異なる。
    実親は子供を殆ど殺さないが、乳幼児が義理の親によって殺されるリスクは数十倍から100倍にもなる(虐待でも同様の結果が出ている)
    →霊長類の子殺し

    「どんな時に女はいったふりをするのか」で、統計的に有意だった項目は一つだけだった。
    それは「パートナー以外の男に性的に惹かれている時」だ。
    浮気を疑う男は、女が「いく」かどうかで貞操を確かめようとする。
    女はそれを分かっていて「いったふり」で男の嫉妬をかわそうとするようだ。

    あなたが父子関係に疑いを持っていないなら、平均すれば98%の確率で安心していい。
    逆にいえば、2%は「托卵」されている父親がいる。
    あなたが妻の不貞を疑っているのなら、平均すれば3割の確率でその不安は現実のものとなる。
    しかし逆に言えば7割は杞憂なのだから、思い切って
    調べてみた方がいいかもしれない。

    少年マンガでスポーツが好んで描かれるのは、「競争」が男性読者を夢中にさせるからだ。
    それに対して少女マンガで描かれるのは、
    ヒロインの「選択」だ。
    ロマンスとは、アルファの男にヒロインが「選ばれる」ことではない。
    複数の魅力的な男達の中から、ヒロインが主体的にアルファの男を「選ぶ」のだ。

    閉経後だけでなく、出産を機に性欲を失う若い女性がかなりの数いることがわかっている。
    「利己的な遺伝子」が子供を産み育てるよう進化してきたと考えればこれも合理的な「設計」だ。
    女に性欲があろうがなかろうが、どのみち男はセックスに駆り立てられるのだから。

    恋愛によってドーパミンが大量に産生される状態は、6ヶ月から8ヶ月程度しか続かない。
    その後は、オキシトシンやパソプレッシンによる愛情や信頼関係に移っていく。
    なぜこのようになっているかも進化論で説明できる。
    人類の歴史の大半で避妊法などなかったから、恋におちた男女はすぐにセックスして、1年もすれば子供が生まれただろう。
    その時になっても「狂おしい恋の嵐」に翻弄されていたら、子育てなどできるはずがない。
    恋の情熱は半年程度で冷めるように「設計」されているのだ。

    男女の「友情」にはひとつ条件がある。その男が、もっと魅力的な女と性愛関係にあることだ。
    その関係が破綻し、ほかに性愛の対象となる女性が
    いなければ、友情はたちまち欲望に変わるだろう。

    女性の脳は、妊娠・出産を経てさらに大きな変化を体験する。
    俗に「ママ脳」と呼ばれるもので、子供に強い愛着を持ち、子育てに精力を傾けるようになる。
    脳の巨大化に伴って、人の子供は「未熟児」状態で生まれ、出産後も長い育児期間が必要になった。
    子育てに有用な様々な母親の能力は、明らかに進化の適応だ。
    このように、男と女の「人生の体験」は全く違う。
    これがお互いの理解を難しくしていることは間違いない。

    男の子のテストステロンレベルは、9歳から15歳までに20倍も増え、世界は激変する。
    セックスの事しか考えられなくなるのだ。
    ー男なら誰でも見に覚えがあるだろうが。
    男の子のもう一つの顕著な特徴は、性ホルモンのレベル、すなわち脳の状態が常に一定であることだ。
    その結果、朝から真夜中まで、昨日も今日も明日も
    女の子の事で頭が一杯になる。

    男による性暴力が日常的に起きる世界では、女性は性的刺激を感知した途端に女性器を興奮させるように進化した。

    女性は身体的な興奮と主観的な興奮が一致していないという

  • ダイバーシティ&インクルージョンは大切だが、そもそも違うことを生物進化論的に理解することは重要と思わせてくれる。
    その違いがあるからこそ、インクルージョンのやり方が見えてくるのでは、と。
    なにはともおれ、女と男は難しい、ですね。

  • 金融関連本の著者というイメージが合ったので、橘玲さんはこんな本も書くのか、と思わず読み終わった後に著者経歴を見直してしまった。

    男女の差異がデータに裏付けされた研究結果をもとにまとめられていて非常に参考になったし、面白かった。
    かなり生生しいものもあったが、面白かったものを列挙すると
    ①魅力的だと思う異性の年齢は、女性がどの年齢層でも自分と同じくらいの年の人である一方、男性はどの年齢層でも20~25前後である
    ②父子の血縁関係を調べた結果、”実子であることを確信している”グループでは1~3%、”実子であることを疑っている”グループでは15~40%の割合で托卵
    ③結局、外見とカネ
    ④女性が活躍できる環境作りにはプレッシャー(本書ではセクハラ、パワハラが言及されている)を抑えることが重要
    ⑤男性は子どもの存在が野心を高めるが、女性にとって子どもの存在は野心を弱める(被験者はアメリカ地方議員)
    ⑥主観的な”勝ち”が見えた場合、男性より女性の方が野心が高まる(女性は戦略的に競争するか否かを考え、慎重に行動する傾向がある)
    ⑦男性は外見が魅力的な女性からの意見に協調する傾向にある
    など・・
    私自身は30代前半で独身女性で配偶者を持ったり、子どもを産んだりする選択肢がある。その立場からでも、⑤に関しては多くのキャリア女性が子どもを持つことを躊躇する、少子化の原因の一つであると思う。一方、子どもがいること・女性であることは、現状は出世優位になりやすく、⑥を促す環境でもある。例えば私のいる外資系企業であれば男女比率のターゲット数値が決まっているため、多少の能力・経験の差があったとしても、男性より女性を積極的に昇進させている。今は過渡期であり、これまで男性優位であったことを考えると多様性が定着するまでこの方針は問題ないと私個人的には考えている。
    あくまでもデータに裏付けられた傾向として上記の結果を受け入れ、”ステレオタイプの内面化”と同様、消極的インプットとならないよう意識したい。

  • いつもこの作者の本を読んで思うが、数字の根拠のある話で説得力がある。これを女性が読んだら違う感覚なのだろう。

  • 男と女の考え方の違いに関する本だろう…と思って読んでみたら、もっと根本的な「性」という部分についての本でした。

    遺伝子レベルの「性」や、アメリカなどでの研究をもとに男と女の根本的な違いについて書かれてあり、雑学的に知ったものもあって勉強になりました。

    一番の印象的な部分は、昨今、不倫などの問題も多く出てきていますが、一夫多妻制という制度自体が実は女にとっては不利なものという部分でした。自分の夫は…と考えたりもしました(笑)

    確かに、根本的な「性」や「体」、「本能」といった部分の男女の役割というのは昔から変わらないはずで、近年に入って「性」の在り方が多様化してきたことは身近に感じていました。昨今の男女平等やフェミニズムなどもちょっとこれは違うのでは?と思う部分の主張があったりする中で、根本的に「男」と「女」について考えさせれる良い時間だったように思います。

  • 利己的な遺伝子を先に読んでしまったのが良くなかった。あの分厚さの本を読む気力がない人には、導入的に良いと思う。薄っぺらく掻い摘んだだけという印象だった。

    その後の他国での実験データを紹介してくれていたのが良かった。今も研究は続いているんやね。暇つぶしにスマホを眺めるなら、これを読む方が断然良い。

  • 先にジャレドダイアモンドの『人間の性はなぜ奇妙に進化したのか』を読んでいたので内容としては既知のものが多い。同じ内容に対して心理学的な実験やホルモンなど生物学的なアプローチでデータを出しているところが異なっている。その点で読みやすくより雑学的な軽い気分で読める。
    内容のまとめとして、生物学的な理由により男女は異なるのは事実であり女は男の劣化版というわけではなく別物であること、ホルモンが原因で男は若い頃から性欲の面で女性の100倍くらい猿であり雌をめぐって水面下で熾烈な競争を繰り広げていること、女はそんな勝ち抜いたアルファ雄を落とすためにまた別の競争をしていること。異なる戦いをしているのだから互いに分かりあえないのは当然であり、女性の場合は時間と共に失われていく若さが最大の武器であり妊娠があることからより厳密に相手を選ぶ必要があるため選ぶ責任がうまれる。男が同性間で争った後の上澄みを女性が争って選びとるという仕組みであろう。
    男性の方がリスクをとりやすいが女性は勝算を冷徹に観察しているだけで勝算が高まるとリスクを取る。だから女性枠も意味があるそうだが、試験のような定数評価にはいらないと思う。つまり機会平等は担保されるべきだが選挙のようなある種の定性的な惰性で先が見えてる結果平等的な場面では女性枠は有効かも。ceoのようなプレッシャーがかかるようなものは女性はなりたがらないがアナウンサーとかレポーターのようなプレッシャーが低めのところは男性上に活躍するらしい。だから適材適所であり下駄はかせてまで無理につらい職業やらせなくてもいいしやりたいなら男性とバトって勝ち取ればいいだけである。平等をめざすならば。

  • めちゃめちゃ面白い。時勢的に性差になりそうな口に出来ないことが研究結果を添えながら解説されていて、感覚、もっというと本能的に感じていた事と合点が行く内容が多く興味を持って読めた。

  • 橘玲さんの本はタブーを扱った本が最近多いような気がしますが、読んでいてワクワクします。内容が内容ですので、反感を覚える方もいらっしゃると思いますが、あくまでも橘さんの意見・考えであるため、その意見を批判や攻撃するのはいかがなものかと思います。
    本書を読んでいるいる時、パリオリンピックが開催されており、選手のコメント、態度や結果等に対してネットからの批判が多く、内容も過激との報道がなされています。
    ネットからの匿名だからこそ、さまざまな批判が起こるのでしょうが、誰もが違って、誰もが色んな意見を持っていて当然であり、それを認める社会を進めていく中で、逆に生きづらい世の中になっているのは皮肉なような気がします。
    多様な意見や考えは尊重しながら、その意見等に対して自分の意見だからと暴言を吐くの慎しみながら、穏やかに生活したいものです。

  • 考え方の本かなと思ったら、
    めちゃめちゃセックスと性の本だった。
    面白かった。

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著者プロフィール

橘 玲(たちばな・あきら):作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。2002年、国際金融小説『マネーロンダリング』でデビュー。同年、「新世紀の資本論」と評された『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)、が30万部を超えるベストセラーに。06年『永遠の旅行者』(幻冬舎)が第19回山本周五郎賞候補。『言ってはいけない 残酷すぎる真実』(新潮社新書)で2017新書大賞受賞。著書に『「読まなくてもいい本」の読書案内』(ちくま文庫)、『テクノ・リバタリアン--世界を変える唯一の思想』(文春新書)、『スピリチャルズ 「わたし」の謎』(幻冬舎文庫)、『DD(どっちもどっち)論――「解決できない問題」には理由がある』(集英社)等多数。

「2024年 『親子で学ぶ どうしたらお金持ちになれるの?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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