地方議員は必要か 3万2千人の大アンケート (文春新書)

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  • 文藝春秋 (2020年6月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784166612673

作品紹介・あらすじ

2019年の統一地方選挙を前にNHKで放送され話題になった、
「崖っぷち!? わが町の議会」

NHKが全国1788の地方議会(都道府県・政令指定市・市区町村)と、そこに所属する約3万2000人の議員すべてを対象とした大規模アンケートを行った。約60%にあたる1万9000人余りの議員から回答が寄せられ、前代未聞のビックデータが完成した。

議員たちへの設問は全126項目。

・生まれ変わっても議員になりたい?
・議員は「おいしい」仕事?
・やりがいはあるの?
・セクハラ・パワハラを受けたことはある? など


普段、聞くことのできないホンネが見えてきます。
さらに注目すべき話題、掘り下げたい人物には、
取材班が総力を挙げて追加取材を刊行。

「都議会のドン」と呼ばれた内田茂元都議や
外国出身者として初めて市議会議長となったアンソニー・ビアンキ犬山市議などが、
地方議員の現実を語ります。

中央と地方の問題に焦点があたっている今だからこそ
手に取っていただきたい一冊です。

みんなの感想まとめ

地方議員の実態に迫る本書は、約3万2000人の議員を対象にした大規模アンケートを基に、議員の生の声や現状を明らかにします。地域住民との結びつきを大切にしながら活動する多くの議員がいる一方で、議会の運営...

感想・レビュー・書評

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  • 地域で活動していると、必ず登場するのが議員である。都道府県議会議員と市町村議会議員、国会議員と合わせるとその三層構造で約3万2000人もの政治家がいるのだ。とくに目立つのは、不祥事や事件を起こす議員個人だったり、野次や乱闘などで荒れる議会といった、悪いイメージだ。だから、果たして地方議員は必要なのか?という議論が巻き起こることになる。

    大多数の議員は、地域住民の元に何度も足を運んで意見を取り上げ、それを議会質問として首長や行政執行部に繋げる役割を担っている。そのため、議員のなり手は行政職員経験者や地区の顔役といった主に男性がなることが多い。とくに過疎地域に行くと、地方議員は高齢男性が何十年も続けているケースがほとんどで、選挙すら成立するかどうかのギリギリなところも多い。

    地方議員は年間50日以下の議会のみが拘束されるため、報酬は政令指定都市を除くと年額2−300万円程度であり、専業で働くには厳しいところが大半だ。とくに子育てしているような現役世代には敬遠され、議会とは別の冠婚葬祭といった地域のイベントには顔を出す必要があるので、正直コスパは悪い。

    地方においては、首長の権限は絶大である。役所というシンクタンク機能を人事によって掌握し、幹部職員を中心に地域内外の情報を吸い上げて判断する立場のため、議会としては別の論点で存在価値を見出す必要がある。それが地域住民と直接コミュニケーションを取り、ある程度の票と利害を共有する状態をつくりながら地区単位での意見を中央集権化する自治体の執行部に伝える、地方議員としての生き残り策と言える。

  • 「地方議員」と聞いて真っ先に思い浮かべる
    のは、どういう内容でしょうか。

    時々報道される汚職や、政治資金の使い込み
    か、またまた具体的にあの「号泣議員」の姿
    でしょうか。

    最近では各都道府県の知事もその存在感を増
    していますが、議員となるとやっぱり見えて
    こないです。

    確かに地方の小さい自治体では「なり手」さ
    え見つからず、選挙戦という言葉さえ死後に
    なっている状態の地域さえあると言います。


    知人にでも議員がいない限りでは、その実態
    にすら想像もできない地方議員について、様
    々な角度から考察を経て明らかにする極上の
    ノンフィクションです。

  • この本を読んで、「地方議員」に対する見方が変わった気がする。
    県議会、市議会、町村議会、それぞれで、議員になる理由や、活動の環境が違っていて、その様子がアンケート調査から見えてきたのが面白かった。

    セクハラをしたり、障害に無理解な、「早く辞めればいいのに」と思うような議員はまだまだいる。
    一方、本書後半に紹介されていたアメリカ出身で「市民フリースピーチ制度」を実現した議員のように、頑張っている議員もいることに、地方議会に対してちょっとした希望が持てた。

    本書で指摘されているように、地方議会の姿は社会の縮図なのかもしれない。
    逆にいうと、市民が社会に対してもっと問題意識を持つようになれば、「まともな」議員が活躍してくれるのかな、と感じた。

  • 2026.4.8 読了。

    身近な自分の住む市の議会についてもう少し調べてみようかと思った。

  • この本を読んでいると、議員になる敷居を下げる一方で給料(都道府県と政令市)や海外視察、不透明な政策決定を透明化していく必要を感じる。

  • 読み応えのある一冊だった。
    地方の議員の方でも頑張って活動されてる方々は多い。しかし、現状はあまりにも庶民の生活とかけ離れているようにも感じる。夜間の議会や休日に集まるなどの工夫もされているが、会社員などには立候補など夢のまた夢のように感じる。
    自営業との兼業ならいざ知らず、実際に立候補までして議員になろうと思えるかどうかで言うと難しいように感じた。まずは選挙運動にカネと時間がかかり過ぎることから変えてほしいと感じる。ただ、私は地元が好きなのでいつか議員になりたいなとも思う。

  • 国立女性教育会館 女性教育情報センターOPACへ→https://winet2.nwec.go.jp/bunken/opac_link/bibid/BB11482298

  • 市議会議員を間近で2年間見てきたので、本書で紹介されている議員実態はよく理解できた。
    結論としてはそれでも地方議員は必要だと思う。

  • ●日本には地方議会が1788ある。
    ●首長と議会、それぞれ選挙で。国会とは違う。
    ●保守系議員が多く、市長の言いなりになっている。
    ●政務活動費。収支報告書の提出が必要だが、証拠書類の有無等は何も規定していない。
    ●女性比率は0.43%、超男社会。
    ●最大の懸案が、なり手不足。報酬が少ない⁉︎月15万以下とか。さらに辞めたくてもやめれなくなる。

  • 全国の地方議員に対するアンケートを通して、地方議会の実態を記した本。
    障害をもつ議員、外国出身の議員など、様々な地方議員が存在することが分かった。
    また、地方議員のなり手不足は、地方と都市部関係なく存在することも分かった。
    地方議会は、身近な存在であることが分かる本だとも思う。

  • 地方議員の実相や多様性に触れられる。
    票ハラには気をつけようといち有権者のおっさんとしては思った。

  • この本、面白かったよ!

    なれあい議会とか
    女性議員に対する、セクハラ、票ハラとか
    議員になり手がいないという問題とか
    あと、都議会のドン内田氏への取材内容とか、都議会の特殊性とか

    ドラマとか映画による政治のイメージが強かったけど、やっぱり地方議会は生活に近い場で、国政ほど注目されないし、地味だと思う。
    地域事情も課題も違う。
    なんだろう、ただただ知らないことがたくさん知る事ができ、勉強になった。これから、どうやって捉えて考えていくか、考えようかと。

  • 議員が感じていることで多かった項目
    首長・行政との馴れ合い→4人に1人が「議会は必要ない」と感じている

    ボス議員と首長が見えないところで色々決めて、議論すべきことが議論されないことがある

    時代はハコモノや工事を縮小する方向に移っており、そのためには取捨選択のための意見のぶつかり合いが必要になる。しかし、感覚が20年前のままな議員は、質問には立たず有権者との根回しをすることが多い

    政務活動費の交付を受けた会派や議員は、使い道が分かる収支報告書を議長に提出することが必要だが、盛り込む内容や証拠書類の有無は、各自治体のお任せになっている。

    女性議員へのセクハラが多い

    なり手不足
    →議員報酬が、町村議会だと低すぎるから。神奈川県は、横浜、川崎、相模原を除いた人口は320万人であり、ハードルが高く権限のない県議より、ハードルが低く権限も強い政令市議を目指す人が多くなる。

    必要だとされたのは、議員報酬の引き上げの他に、「議員の仕事の周知と理解促進」「子育て世代が参加可能な設備の整備」などが挙げられた。
    →結局、「住民をいかに巻き込むか?」が大切になる

    公明・共産→党組織が中心となって、党員を選抜して候補者として擁立する。
    その他の政党→公募に応じた人に、党ののれんを貸す。「〇〇党公認」がその証。

    昔は、地元の土木会社や業者の契約を、口利きで市に便宜を図る「議員案件」が多かったが、次第に少なくなった。支援者の要望を聞くという面で「政治力」を振るえなくなっている。

    都道府県議の選挙区の定数は、多くの場合1~2であり、定数が少ないほど、当選に必要な得票率=当選ラインが高くなるため、知名度や地盤がカギを握る=世襲議員が多くなる。

    外国人議員、障害持ちの議員、LGBTなど、マイノリティな面を持つ議員が増えている。
    いまの政治や議会に不満を感じている市民は多い。しかし、責任を果たしてくれる議会が欲しいなら、市民も意識を変えなくてはならない。
    やる気のない議員を許している一因が、住民の無関心にあることは間違いない。「開かれた議会」とは聞きなれたフレーズだが、そこに住民がいなければ、改革の意欲は続かない。

  • 東2法経図・6F開架:318.4A/N11c//K

  • 【地方議員って何をしているの?】NHKが二〇一九年におこない話題になった全国三万二千人の地方議員へのアンケート。議員の本音から見えてきた課題とは。

  • 都道府県議会から村議会まで全国の地方議員を対象に行ったアンケートをベースにまとめられた本。
    地方議員の実情を垣間見ることができて、地方議員への関心が高まりました。
    自治体によっては議員報酬だけでは生活が厳しくて、アルバイトも掛け持ちしている議員がいることには驚きました。
    本書を読んで地方議員の活動も少し知ることができましたが、やはり地方議員という職自体は必要なものだと思いました。
    地方議員の活動にも目を向けることで、議員の質やモチベーションも上がり、私たちの生活にも良い影響が出てくると思うので、議員の活動に注目する人が一人でも増えればなと思います。

  • なんとなくそんなことかと思っていたので,そう驚くような結果ではなかった.ただそう思っているのと実際そうなのとは別の話で,たくさんの工夫され,かなり答えにくいような質問でアンケートをとって纏められた労力が素晴らしい.熱意のある真面目な地方議員さんが活躍できるよう,われわれ市民県民がもう少し興味を持ち注目しなければと思いました

  • 2019年のNHKスペシャル「崖っぷち!?わが町の議会」の元となった、3万2千人ものアンケートをまとめ書籍化したもの。
    放送では、議員のなり手不足に悩む過疎地の悲鳴が重点に置かれていたが、本書ではそれに加えて議員の本音(悲痛なものが多い)や都議会のドンこと内田茂氏のインタビューなどが書かれ、番組を視聴していてもあまり既視感を感じないつくりになっている。
    一方で、政治を取り巻く状況を見てみると、国政では元法務大臣の河井克行・案里代議士が票の取りまとめを依頼し現金をばら撒き広島県政を破壊。地方でも現在行われている鹿児島県知事選でも現職の三反園知事が同様のことを行っていて問題となっている。
    じゃあ東京はどうなんだと言えば、現在行われている知事選では過去最多の22人が立候補するも大半はスーパークレイジーな人しかいない始末。同時に行われている都議補選では、ポスターが風俗店の写真のようなものを掲出する候補が出る始末。
    https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2020/06/28/gazo/20200628s00041000211000p.html
    もう公職選挙法改正しろよぉ!(懇願)

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著者プロフィール

長年「ひきこもり」をテーマに取材を続けてきたメンバーを中心とする、全国で広がる「ひきこもり死」の実態を調査・取材するプロジェクトチーム。2020年11月に放送されたNHKスペシャル「ある、ひきこもりの死 扉の向こうの家族」の制作およびドラマ「こもりびと」の取材を担当。中高年ひきこもりの実像を伝え、大きな反響を呼んだ。

「2021年 『NHKスペシャル ルポ 中高年ひきこもり 親亡き後の現実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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