なんで家族を続けるの? (文春新書 1303)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166613038

作品紹介・あらすじ

『週刊文春WOMAN』大反響連載がついに一冊に!

私たちは「普通じゃない家族」の子だった――

「樹木希林の結婚生活は生物学的にはノーマル?」
「知性は母から、情動は父から」

家族に苦しんだ二人が、それでも家庭を築いた理由。

感想・レビュー・書評

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  • 中野信子さんのお話はいつも面白い。

    〈知性は母から、情動は父から受け継ぐ〉
    〈羽生善治と藤井聡太が目をつぶって話す理由〉
    〈脳は環境でモードが変わる〉
    など。

    でも結局私には樹木希林さんという人がわかりませんでした。
    内田裕也さんはわかりやすいと思います。

    なんとしても繋がっていたかったのか?
    一緒に暮らさなくても。
    お金をもらわなくても。
    次々他の恋人ができても。

    戸籍から離れてしまえば、
    本当に全く関わらない人になってしまう。
    それが嫌だったのか?

    夫婦はこうあるべき
    家族はこうあるべき
    なんて私には言えませんが。
    樹木希林さんの本当の気持ちが知りたいと思いました。

  • 『なんで家族を続けるの?』
          中野信子 内田也哉子

     最近一番の悩みは家族関係の事なので、題名に惹かれて読んでみました。

     お二人の対談形式で書かれています。誰もお供につけず、本当に2人だけの空間で対談を繰り返したそうです。

     内容は、やはり中野信子さんが話し手だと、家族のことから端を発し、結局あまり関係のない脳科学の話になる事が多く、期待していた内容とは違いました。が、それでも面白く最後まで読めました。

     樹木希林さんの生き方、本木雅弘さんが想像してた感じの人と違うこと、羽生善治と藤井聡太が目をつぶって話す理由など、印象深かったです。

     最もインパクトがあったのは、中野信子さんが作った、幸せのグラフというもの。中野さん曰く、幸せのカタチとは微分なんだそう。微分なんてわからないよ〜と一瞬尻込みしましたが、そのグラフを見て、なるほど〜となりました。私はもれなく、幸せとは感じられない人のグラフでした。

     あと、個人的に救われたのが、「メタ認知」(自分の思考や情動を俯瞰の目で眺めることだそうです)に関する脳のDLPFCという領域は、30歳位まで成長が続き、それまでは未完成という事実です。同様に、OFCという「共感の領域」といわれる脳の部分も成長が遅く、この二つの成長が未熟なせいで、子供は、{ゆっくり考える、我慢する、こんなことをしたら嫌だろうなと察する}といったことが困難なんだそうです。私は、子供だからと子供扱いしないという考えで、なんでうちの子はこんなに思いやりに欠けるんだろうと悩み、人としてダメなんだなと諦めていたのが、自分の認識が間違っていたとわかり救われました。子供が30歳になるまでは、未完成であることを許す気持ちが試される試練の時だそうです。今まで、子供にとって鬼のような大人だったんだなと反省しました。

  • ふたりともなんとなく好きだから読んでみた
    これは脳科学の本だな
    ふたりとも頭がいいから
    そんな家族でも メンタルに異常をきたさずに
    生き延びられたのだろうなぁ
    うちの親たちも毒親に入ると思うから
    ふたりの語り口に 少し救われた

  • 日本社会から逸脱してるようでしていない二人の対談。多様性について考えさせられる。

  • めちゃくちゃ面白かったです!
    普通じゃない家庭で育った方の話と、
    脳科学を合わせた対談本。
    お二人ともクレバーなので、互いの話が噛み合って飲み込んで消化していく感じ。

  • 大好きなお二人の対談。
    楽しかったわーー。

    じっくりと一語一語しっかりと読ませていただきました。

    ご馳走様でした。

  • かなり個性的なお二人なので、書店で見つけた時は、買うのを躊躇しました。

    先日、内田也哉子さんの本を読み、これも読んでみたくなり、図書館にリクエスト。

    お二人の特殊な家庭環境を振り返り、家族の多様性について書かれた本かな?

    内田也哉子さんは、結婚して2か月で、妊娠して、夫の内田裕也さんを追い出した樹木希林さん。しかし、離婚はせずに、長年夫婦として別居婚を続けた。

    中野信子さんは、会話のない仲の悪い夫婦に育てられ、なぜ離婚しないか疑問に思っていたと。

    お互いの結婚感なども…。
    なるほど、そんな考え方もあるのか〜と、思いました。

  • 破天荒な父親をもち、これまた普通じゃない家庭生活を続けた母親。内田裕也と樹木希林の娘なんて、辛かっただろうなと想像に固い。アイドルもっくんとの結婚は、さぞかし素晴らしいとおもいきや、普通だなと思う。人間、どんな環境でも、対応するものだと、納得。対談する内田也哉子と中野信子のやりとりが、非常に面白かった。脳科学をもっと知りたいと思った。

  • うーん…。
    興味深い2人の対談だから、期待して読んだんだけど…、ちょっと表現が専門的過ぎてあまりピンとこなかった…。
    でも、時代の変化、社会の変化に沿って、家族のあり方は大きく変容し続けていくもの、また家族のかたちに正解もないなと思った。いろんな家族のかたちがあっていい。

  • 世間が“良きもの”として捉えてる家族像は、案外強固なものじゃない。
    出産や育児をアウトソースする時代が、もしかしたらすぐそこにくるかもしれない。

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著者プロフィール

ゲスト/内田 也哉子(ウチダ ヤヤコ):1976年東京都生まれ。樹木希林と内田裕也の一人娘として生まれる。夫は俳優の本木雅弘。三児の母。エッセイ、翻訳、作詞、ナレーションのほか、音楽ユニット〝sigh boat〞としても活動。著書に『新装版 ペーパームービー』(朝日出版社)、『9月1日 母からのバトン』(樹木希林との共著/ポプラ社)、『なんで家族を続けるの?』(中野信子との共著/文春新書)、翻訳書に『たいせつなこと』(フレーベル館)、『点 きみとぼくはここにいる』(講談社)、『うみ』(岩波書店)など。

「2023年 『梅おばあちゃんの贈りもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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