あなたもきっと依存症 「快と不安」の病 (文春新書)

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  • 文藝春秋 (2021年3月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784166613045

作品紹介・あらすじ

「依存症」といえば、アルコール、タバコ(ニコチン)、麻薬などを、普通では得られない「快楽」を求めて、身の危険を顧みずにのめり込んで消費している人のイメージが私たちにはあります。

しかし実は、依存症の落とし穴はとても身近なものです。ご飯を食べるのを止められない、オンラインゲームで部屋にとじこもる。次から次へと恋愛関係に身をやつす。こういったことも十分に依存症でありえます。

最新の国際的な定義では、これまでのアルコールや薬物といった、物質的な依存症だけでなく、ギャンブルやオンラインゲームといった「行動に関する依存症」も含まれるようになりました。

まるで脳が乗っ取られたように、止めたいと思っても、止められなくなる、そこにはもはや「快楽」はなく、ただ「脳の渇望」があるだけの世界、そうした状況に依存症の人たちは苦しんでいます。

本書では、〇アルコール、〇ニコチン、〇薬物といった古典的な依存症から、〇ギャンブル、〇オンラインという新たに依存症に含まれたもの。さらに〇糖質依存、〇性的依存といった、まだ研究途上で公的な定義には含まれてはいないものの、十分に依存症的な症状があるものまで紹介します。

最新の依存症の研究と治療について、筑波大学教授の原田隆之先生が、身近な事例を用いながら、わかりやすく紹介します。

みんなの感想まとめ

依存症の理解を深める一冊で、身近な依存の実態やそのメカニズムを、最新の研究に基づいてわかりやすく解説しています。アルコールや薬物だけでなく、ギャンブルやオンラインゲーム、さらには恋愛や食事に至るまで、...

感想・レビュー・書評

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  • 依存症についての最新の知見と対策をエビデンスを元に紹介。勉強になった。
    自分の依存症に対するイメージがいかに古く、メディアと偏見に汚染されていたのかが分かってぞっとした。
    この本には主にアルコール依存症、ニコチン依存症、薬物依存症、ギャンブル依存症、オンラインゲーム依存症、糖質依存症、性的依存症についてページが割かれている。
    専門用語も度々出てくるが、逐一説明してくれるので置いていかれる事はない。
    誰でも条件さえ揃えばなりうる可能性のある依存症。
    対岸の火事とのんびり眺めていてはいけない。
    芸能人の薬物使用の際の謝罪会見のニュースの態度には、なんだかな、と違和感を覚えていたのだが、著者はハッキリ批判していて、溜飲が下がった。誰かのための「サディスティックでいやらしい楽しみ」でしかないのだ。

    • 5552さん
      猫丸さん

      『ファクトフルネス』という本でいろいろ学んだつもりだったのですが、、、いけませんね。ついつい易きに流れてしまう自分がいます。...
      猫丸さん

      『ファクトフルネス』という本でいろいろ学んだつもりだったのですが、、、いけませんね。ついつい易きに流れてしまう自分がいます。
      調べる手間と考える手間を惜しんでいたら、あとで損するのは誰だって話ですよね。

      クスリを売って生計を立てている人たちは、どこか麻痺してるんでしょうね。
      2021/04/28
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      5552さん
      にゃー
      5552さん
      にゃー
      2021/04/28
    • 5552さん
      猫丸さん

      にゃにゃ!
      猫丸さん

      にゃにゃ!
      2021/04/28
  • とても勉強になりました。強くなるより賢くなれ。

  • 嗜癖と習慣、依存症の違いは何か。考えると一瞬迷うが、それが欠落した時に呼吸が乱れ、思考がそれに囚われ優先順位が入れ替わる事、と言うと何やら心当たりがありそうだ。アルコールや薬物、ギャンブルでそのような経験はなくとも、恋愛や承認のアディクションは少なくないのでは。

    本著曰く、脳の機能が変化してしまいコントロールが効かなくなった状態を依存症という。手がかり刺激として快楽とペアになって記憶される。これを学習心理学では条件付けと呼ぶが、関連するのが大脳辺縁系の海馬と言う領域。依存症への遺伝的要因の寄与率はおよそ40から70%とも考えられている。依存し易い人、というのがいるのか。

    自らを完全にコントロールできたとして。勤勉、勤労、禁欲、節約なストイックな日々。別に一切の娯楽を断つ必要は無いかも知れないが、短絡的に得られる快楽への依存と自律的な生活が対極にあるならば、依存の対義語は自立。他者に寄りかからず、精神的に何かを頼りにせず生きること。

    しかし、本著で面白いと思った一つの視点。依存、アディクションの対義語は、コネクションなのだと。つまり、孤独が薬物やアルコールの依存を促すが、人間関係はその抑止効果を果たす。この事はラットの実験では立証済み。人に寄りかかれない心の空隙を継続的に満たすのが、そうした代替物。結局、人は何かに依存して生きていきたい生き物であり、それが社会関係なら健全で、薬物なら不健全という事か。そして前者の依存から断絶されてしまう事が不安の原因。案外、人間は脆くか弱いものかも知れない。

  • 自分は幸いなことに禁煙も禁酒もできている
    ここで大事だったのは、何がなんでも我慢するという意思による強制ではなく、本書末尾で触れられている「recovery is fun」だったと思う。

    このように依存症との戦いは辛く厳しいものというイメージをいかにして変えていくかということが大事なのだろう

    また、まずは依存症に陥るメカニズムを知り、自分がそのような状況にないかということを認識することも、予防という意味では重要になってくると考える。

    一方で、依存症になっているのが自分以外の場合はなかなかそれを認識させるのが難しい。
    対処法として、第3章で触れられているOARSコミュニケーションは大変参考になった。

  • ふむ

  • 病気を理解できなくても、知識として知っておくことはできる。その知識を持った人々が多くなれば、理解は進みやすくなるはず。
    自律=依存先を複数持っていること。
    これでしかない。

  • 自律とはたくさんの依存先を増やすこと

  • 様々な依存症について記述した一冊。

    病気とされてるものから、多くの方が該当しそうな糖質依存症まで、幅広く網羅されており、勉強になった。

  • 誤解を呼びそうなタイトルだが、依存症に対する誤解を解くことができた。

  • 文章はいいのだが、直ぐにどんよりした気分になってくる。たぶん有能な人物にありがちな常識信仰にあるのだろう。著者は典型的な官僚タイプの人物と見た。
    https://sessendo.blogspot.com/2022/02/blog-post_53.html

  • アルコールやたばこ、麻薬的な薬物、そしてギャンブルなど、いろいろな依存症を扱っていて、そういう意味では勉強になりました。
    が、「構図はすべて同じ」という扱いなので、そういう意味では単調で退屈でした。

    日本では、依存症は「意志の問題」とか「刑罰の対象」と短絡的に考えがちですが、それよりも、「脳の病気」と捉え、医師などの助けを借りながら治療していく方が効果的であることが証明されつつあるようです。
    もちろん、日本でも後者の動きが大きくなりつつあるようです。

    また、人類が依存症になることについては、進化の過程上、逃れられなかった、という観点も重要だと思います。
    依存症は、「快」を求め「不安」を避ける行為が極端になった状態といえますが、「快」を求め「不安」を避ける行為そのものは、人類が生き延びる上で大切なことなはずなので。

    とはいえ、どの依存症も、同じようなパターンの説明になると、さすがにちょっと飽きてきます。
    もしかしたら、この本に過度に依存しないための工夫かもしれませんが。

  • 依存症は脳に強固な快回路が形成された状態であり、意思の力でなんとかなるものではない。それを踏まえ、日本における厳罰化、炎上の流れに警鐘を鳴らす。
    自分の意思でどうにもならないと言う点では糖質依存症も挙げられていて、自分にも心当たりがあり、決して他人事とではないことを意識すべきと感じた。

  • 【すぐそこにある依存症】依存症は麻薬や酒のみにあらず。セックスからオンラインゲーム、ご飯(糖質)まで。私たちの旧い思い込みを覆す「依存症」の新常識!

  • 依存症というとアルコールや薬物あたりが主なイメージだがギャンブルやオンラインゲーム、糖質など人間が「快」と感じるものへの依存の範囲はかなり広い。

    自分は依存症ではないと思っている人でもこの本を読むと考え方は変わると思います。

    読み進めるほどに人間の意志力は本当に弱いものだなと思い知らされますが、その弱さを知ることで依存法を脱出する解決法も見えてきます。

    自分が知らないうちに何らかの依存症になっている可能もあるので自分には関係ないと思わずに誰もが読んでおいた方が良い一冊です。

  • 依存症の権威が、なぜ依存症になるのか、どのように対処すればよいのかをわかりやすく示してくれる。悩んでいる方は是非手に取ってもらいたい。
    覚醒剤はある日本人が生み出したものだとは知らなかった。

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著者プロフィール

原田 隆之(はらだ・たかゆき):1964年生まれ。一橋大学大学院博士後期課程中退、カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校大学院修士課程修了。法務省法務専門官、国連Associate Expert等を歴任。現在、筑波大学教授。保健学博士(東京大学大学院医学系研究科)。主たる研究領域は、犯罪心理学、認知行動療法とエビデンスに基づいた心理臨床である。テーマとしては、犯罪・非行、依存症、性犯罪等に対する実証的研究を行っている。著書に『入門 犯罪心理学』『サイコパスの真実』『痴漢外来――性犯罪と闘う科学 』(ちくま新書)、『きっとあなたも依存症ー快と不安の病』(文春新書)『認知行動療法・禁煙ワークブック』(金剛出版)などがある。

「2026年 『正義の暴走 凡庸な悪についての心理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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