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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784166613182
作品紹介・あらすじ
「哀切! 世に訴へる 肉親愛憎の極致篇」
ひと昔の週刊誌の煽りようですが、今では権威として知られる一流新聞に踊った見出しでした。
大正から昭和に入るころ、犯罪は現代と比べてひとつひとつが強烈な存在感を放っていました。新聞や雑誌が競い合って報道し、読者もこぞって読み漁る――。
そのような報道と受容の在り方が、昭和の時代とともにやってきました。本書では、その発端ともいえる、「鬼熊事件」(一九二六年)を皮切りにして、合わせて9つの事件とその報道の顛末を紹介します。
◎鬼熊事件
激動の昭和に入る直前。千葉の農村で七人を死傷し、四十日間もの間逃走した事件があった。犯人の鬼熊は、一躍メディアのスターに。
◎岩の坂もらい子殺し(1930年)
東京板橋の貧しい人々の町で、赤ちゃんを育てられない親から「養育金」を貰い、殺していた事件。記者と警察の思惑が絡み合い「大事件」報道化。
◎天国に結ぶ恋(1932年)
華族家の大学生と旧家の令嬢の心中事件が、女性の遺体盗難という猟奇的展開と相まって話題に。「二人の恋は清かった」と空前のブームになった。
◎翠川秋子の心中(1935年)。
日本初の女性アナウンサー翠川秋子。夫に先立たれながらも、働いて子どもを成人まで見届けた女性が選んだのは、家出と十数歳下の男性との入水自殺。彼女を追う記者たちの「働く女性への偏見」が炸裂。
◎日大生保険金殺人(1935年)。
実父の院長とその妻、娘が共謀して、放蕩息子の日大生を殺害。狙いは、彼にかけられた現在の一億円相当の生命保険金。当時はめずらしかった「保険金殺人」だった。当時の警視庁刑事部長も「前代未聞の犯罪」と唸る。
ほか◎阿部定事件(1936年)◎津山三十人殺し(1938年)◎チフス菌饅頭事件(1939年)◎父島人肉食事件(1945年)など有名事件を紹介。
みんなの感想まとめ
戦前昭和に起こった9つの猟奇事件を通じて、当時の社会状況やメディアの報道姿勢が浮き彫りになります。鬼熊事件を皮切りに、岩の坂もらい子殺しや津山三十人殺しなど、センセーショナルに扱われた事件が紹介され、...
感想・レビュー・書評
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猟奇事件は戦後になくなったわけではないが、戦前の方が、当時の雰囲気や喧騒が伝わってくるようで、物々しい。取り扱われるのは、鬼熊事件、阿部定事件、津山三十人殺しなど。
有名な事件も多い。本書で残念だと思うのは、やや掘り下げが浅くて、表面的に見える事。それを象徴するように当時の新聞記事をそのまま掲載、披露する事に多く紙幅が割かれている。一方でこれは著者の凄い所だと思うが、著者をネットで検索すると、その記事のスクラップをコレクションのように公開している。なるほど、そういう職人だという気がした。
また、これは本質ではないので、素人レビューの好き勝手な主観だが、この著者の近影が異様である。年配の方だが、見た目が猟奇事件を語るに相応しい老齢の長髪、ちょっと普通じゃない印象を受ける風格なのだ。
事件の紹介本、オムニバスのサンプルCDみたいな感覚で読み、興味を持った記事を別の図書で掘り下げていくのが良いのでは無かろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
戦前昭和の9つの事件は、如何に新聞で報じられたのか?
CASE.0 鬼熊事件 CASE.1 岩の坂もらい子殺し
CASE.2 天国に結ぶ恋 CASE.3 翠川秋子の心中
CASE.4 日大生保険金殺人 CASE.5 阿部定事件
CASE.6 津山三十人殺し CASE.7 チフス菌饅頭事件
CASE.8 父島人肉食事件
各CASEに当時の新聞記事等のモノクロ写真、参考文献有り。
戦前昭和という時代に起った9つの事件。
殺人、心中、猟奇等の事件について、その時代背景と、世相、
人々の生活、そして新聞での報道がどう為されたかを紹介。
大正15年の鬼熊事件から始まり、昭和の戦前20年間に発生した、
殺人や心中等の事件の数々は、センセーショナルに報道された。
戦争への道を歩む時勢の中、国民の閉塞感を転換させるような
華々しく、かつ、毒々しい報道で紹介されました。
当時の一流新聞なれど、現在の週刊誌以上に、激熱。
誤記や誤字や思い込みの記事、男尊女卑、無遠慮な取材、
犯人扱い・・・プライバシーの配慮は無きに等しい状態。
そして時代。貧困、もらい子、売春、肺結核、
閉ざされた地域や因習の深い村。
恋愛でも仕事でも、まだまだ女性の自由が制限されていた風潮。
その犯罪へ向かう下地が整う、世相と生活がありました。
けれど、映画やレコード等のメディア化も発生。
いかに国民が刺激や娯楽を求めていたかも、感じられます。
また、その特異さから制限されたような報道も。
津山三十人殺しや父島人肉食事件の凄惨さは、まさしく猟奇。 -
昭和の時代に騒がれた8つの事件。「八つ墓村」のモデルとなった「津山三十人殺し」や「阿部定事件」は知っている。「岩の坂もらい子殺し」。まだ小さい子供を何十人も殺している村があったのは怖い。今でも世界では子供の誘拐、臓器売買かあると聞くから貧しいと人は誰でも良心、道徳心を失うものかもしれない。「父島人肉食事件」もいつも死がちらつく人間が陥ってしまう心理と行動。でも一番怖いのは「津山三十は~」。逆恨み、理不尽に殺された人たちもいたという。犯人は今なら~障害と診断がつくのだろえが近所にいたら、、怖い。
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特に目新しい話はない。最後の父島~位
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戦前・昭和に起こった9つの事件を当時の新聞記事と一緒に紹介したもの。
娯楽も少なく戦争へ向かっていく暗い世相の中、こうした事件は一種の娯楽としてセンセーショナルに報道されていたようだ。
阿部定と、津山三十人殺しは知っていたけど、あとは知らない事件だった。
逮捕後の阿部定の笑顔の写真が怖い…
猟奇事件でも何でもない翠川秋子の心中事件、メディアが初の女性アナウンサーである彼女を寄ってたかって叩いて、彼女が一体何をしたというのだろう。と、悲しくなった。
最後の人肉食事件はグロテスクだし、狂気と闇を感じた。 -
ちょうど村山由香「二人キリ」を読もうとしていたところだったのでタイミングよし。
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鬼熊・阿部定・津山三十人は有名でほぼ内容知ってるので新鮮味はないが、その他の事件は知らないことが多かったので興味深く読んだ。が、書き方のクセが最後まで馴染めず、ファクト部分以外はどうでもいい感じ。
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戦前に起きた8つの猟奇事件についてまとめた本。扱われる事件は「鬼熊事件」「岩の坂もらい子殺し」「坂田山心中事件」「翠川秋子心中事件」「日大生保険金殺人事件」「阿部定事件」「津山30人殺し事件」「チフス菌饅頭事件」「父島人肉食事件」の8件で阿部定とか津山事件のような超がつくほど有名なものから、あまり知られていないようなものまでバラエティに飛んでる。内容は各種資料を元に各々の事件のあらましを紹介するもので、事件の背景や当時の世相や社会を読み解くというようなこともない良くある犯罪系の読み物。
「津山事件」の記事の中で、横溝正史が「八ツ墓村」を書くきっかけ?として、当時岡山のデパートで新聞社主催の「防犯展覧会」が開かれ、そこで津山事件の現場写真が展示されていたのを見たためというのがあり、その「防犯展覧会」が気になった。 -
【もらい子殺しから津山三十人殺しまで】人々の度肝を抜いた殺しの背景には、社会の規を越えた強烈な愛と憎しみ、そして金勘定があった。戦前の事件報道が紡いだ物語9編。
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