- 文藝春秋 (2021年7月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784166613205
みんなの感想まとめ
国際政治の複雑さを探求する本作では、習近平体制の特徴を軍事、外交、地政学的な観点から分析しています。特に、戦略のパラドックスや「大国は小国に勝てない」という視点から、中国の未来を予見する内容が魅力的で...
感想・レビュー・書評
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習近平を「つまずかせる」には、面子を潰すことだ。中国が格下と見ている国が習近平に「ノー」と言い続けることだ。
中国がオーストラリアにつきつけた「不満」がすなわち「弱点」なのだ。ここを突けばよい。 -
内容はやや楽観的ながらふむふむという感じ。
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戦略のパラドックス「大国は小国に勝てない」の
症例に中国を挙げ、今後の中国を予見する内容。
国際政治を知るうえで、
戦略がもつ意義とその弱点を理解する、
必要性とその面白さが発見できました。
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2021年時点での習近平体制を軍事的・外交的・地経学的特徴から見ていきつつ、後半では「軍事テクノロジーの逆説」「戦略の逆説」など逆説を軸に軍事を見ていく一冊。
現在と本書刊行時点とで中国の実態が様変わりしているとはいえ、全体通して中国や習近平体制を過小評価気味ではなかろうか。 -
●欧州がアメリカの次に重要だと考えていたのは中国、しかしG7以降、日本に変わった。
●2018年3月に、それまで憲法で2期10年までとしてきた国家主席の任期を撤廃した。つまり習近平は死ぬまで中国のトップである続けられるということだ。毛沢東以来の皇帝になろうとしている。
●1949毛沢東による建国。大躍進、文化大革命の失敗。鄧小平1989天安門。
●2000年チャイナ1.0。経済的台頭。国際秩序への平和的な参加。
●2008年リーマンショック。チャイナ2.0。対外強行路線。56兆円にのぼる大型景気刺激策を発表し、いち早く経済成長を回復させた。経済力の規模を国力と勘違いした。→9段線。もともと蒋介石の中国国民党が描いた、単なる願望を地図にしたものであり、荒唐無稽な妄想に過ぎないもの。尖閣諸島。国際的な舞台で、中国国内でしか通用しない発言をするという失態。
●2014年。過去の反省を踏まえたチャイナ3.0。しかしここでも選択を間違える。相手を選び選択的攻撃。
●2020年コロナのどさくさに紛れてチャイナ4.0。中国は、領土争いとビジネスを別の話だと考えている。これが間違い。戦略(安全保障) は経済に優先する。
●中国と言う敵を共有しているので、インドを特別扱い。クアッド、日米豪印。ASEANではカンボジアとラオスが中国を怒らせない採決となり役立たず。
●インド、ベトナムも兵器の主な供給元はロシアである。つまり反中包囲網に密かに参加しているわけだ。偽りの恋人。
●戦略はスポーツではない。1対1で戦わなければならないと言うルールは無い。中国は海軍力が強いが、海洋力がない。つまり同盟の戦略ができない。 -
20220530
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筆者がチャイナ1.0としている韜光養晦の終わりにより、中国が敵を増やしてしまっているのは指摘の通りだと思う。理由が大陸国だからなのかは分からないが、海軍力と海洋力(同盟戦略)の違いを理解できておらず空母に手を出してしまっているという指摘も頷ける。9段線の主張は引っ込みがつかなくなっているのだろう。
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訳者の奥山さんが著者のルトワックさんにインタビューなどをしたものをまとめた、ということなので半分くらいは共著に近いのかもしれない。実際、いつものルトワック節論文よりかなり柔らかい感じの習近平論考になっていると思う。
中国は確かに豊かになり強くなったが、それが災いして戦略的には弱くなる一方である、例えば、という論考がいくつも披露される。曰く、チャイナ4.0になって内も外も全方位に喧嘩を売って回る戦狼外交があらゆる他者を反中国同盟に駆り立てる。ジャックマーはじめ国内の起業家を叩いて回るから中国経済の行方に暗雲が立ち込める。お前たちは小国だから黙っていうことを聞けと明言するほどの外交音痴。
毛沢東になりたい習近平がラストエンペラーだというのは説得力があると思う。そのメンツを潰す小さな不同意を小国が積み重ねれば習近平は倒れるだろうとの予測もそうだろう。しかし、最末期の彼が乾坤一擲の台湾侵攻に賭ける恐れが増すのではないか。そうなれば米軍は沖縄その他日本の基地から出撃するから日本は必ず当事国になる。それが嫌で基地利用を認めなければ日米同盟が破綻するから選択の余地はない。そんな選択をせずに済む軟着陸を考えたいがそうは問屋が下さぬかもしれないね。 -
字数は少ないが内容は豊富な本。
2021年現在の国際環境は、日本にとってかなり有利になっている。チャイナ4.0の戦狼外交はチャイナ2.0の悪化版。世界的に反中ムードが高まっている。シーパワー=海軍力、マリタイムパワー=海洋力で、これは中国の理解していない同盟の戦略。
人材が常に入れ替わるため、ジェットエンジンのようなチームワークが必要な技術は開発できない。
日本が中国に対する戦略としては、冷戦期にスウェーデンがソ連とフィンランド国境に精鋭を配置したように、中立のまま台湾を支援できるような体勢をとることで抑止する。そして習近平をつまづかせる、すなわち中国からの様々な要請に全てノーと答えて習近平は失敗していると中国国内に印象付けること。
軍事テクノロジーの逆説として戦車と機関銃の話を挙げている。機関銃は陸軍のどの職種も採用せず、旅順ではロシアの水兵が使っていたことは面白い。戦車も英海軍の航空部隊から始まりチャーチルが承認、本来の任務を隠すために水槽(タンク)を開発していると欺瞞していた。
中東の木の枝と蛇の寓話。木の枝に意思はないが蛇にはある。相手は木の枝ではなく蛇であることを認識する重要性。
なんで中国はあんなことするんだろう、言うんだろうという疑問については「国内のことばかりで他者が見えていないから。文明論的にも対等は他国はおらず強者か弱者という見方しかできない」と簡潔な解答を与えてくれた。 -
国際政治というのは複雑だが面白いと感じました。中国はこれからどうなるんでしょう?
大国が小国に勝てるとは限らない。
これに尽きる気がします。
習近平がいなくなるまでは、中国は拡大志向なんだろうと思います。転換はできないんでしょうね。
あと、軍事力の大切さも改めて痛感です。 -
戦略ならではの物の見方を体感することが出来た。
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予想以上におもしろい本でした。現代中国については、とにかく猛烈な経済成長をしているので、経済力で世界第一位となるのは時間の問題なので、習近平の支配が成功していると考えたくなります。彼は政敵になる可能性のある共産党員幹部たちなんと153万7000人を虐殺や投獄によって一掃し、憲法改正までして終身国家主席という地位を確保して独裁者となりました。
任期が決まっていて、後継者は選挙で選ばれるなら、クーデターによる暗殺の影に怯える必要はあまりないのですが、終身独裁者は常に暗殺に怯えて政敵を抹殺し続けなければならないところに彼の最大の弱みがある。そして彼がその地位を守るためには、経済成長と国力拡張を臣民に見せ続けなければならない。そして彼の強気な一帯一路や香港や台湾併合をめざす膨張路線はあらゆるところでトラブルを引き起こしている。
この本は、戦略の逆説的論理(パラドキシカル・ロジック)についてさまざまな実例を紹介しながら説明してくれます。戦争が平和をもたらし、平和が戦争の原因となるということいついて我々は危機感を持らなければならない。
台湾は徴兵制を廃止して国防をアメリカ任せにすることで、経済的な発展と平和を享受していますが、その姿は日本とまるで一緒である。こういう視点から現代情勢を見つめ直すことが、平和ボケした日本人には必要だと思いました。 -
「大国」のアクションに対しては、必ず「小国」のリアクションが有り、「小国」は連帯するというのが一つ。
中国には、対等な外構という経験値がゼロであるため、「強者」と「弱者」の概念しかない。だから中国は戦狼外交に陥ってしまう。しかも独裁者の顔色をうかがう事が最優先な貯め、外を見ていない。これがもう一つ。
ただね、森を見て木を見ずというか、さすがに有人戦闘機や軍艦を無用の長物扱いは先を見すぎ。そこは同意できないのね。
薄い分、☆一つ減
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エドワード・ルトワックの作品
