コロナ後の未来 (文春新書)

  • 文藝春秋 (2022年3月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784166613427

作品紹介・あらすじ

2020年7月に刊行した『コロナ後の世界』の続編。
新型コロナ・パンデミックは2年を経ても収束しそうもない。この感染症によって、私たち人類の未来はどのように変わっていくのか? 世界が誇る知性7人に聞いた。

第1章 デジタル独裁主義の悪夢を阻むには ユヴァル・ノア・ハラリ

第2章 mRNAワクチンが切り拓く可能性 カタリン・カリコ

第3章 生命とは何か? ウイルスとは何か? ポール・ナース

第4章 コロナ後の働き方はハイブリッドワーク リンダ・グラットン

第5章 未来の都市は「第三の場所」を求める リチャード・フロリダ

第6章 GAFAの勝者アマゾンは医療を目指す スコット・ギャロウェイ

第7章 コロナ後の「Gゼロの世界」 イアン・ブレマー

みんなの感想まとめ

新型コロナ・パンデミックがもたらす未来について、さまざまな専門家が洞察を提供する一冊です。オムニバス形式で構成されており、各章にはノーベル賞受賞者を含む著名な知性が登場し、感染症の影響や人類文明への変...

感想・レビュー・書評

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  • ユヴァルもカタリン・カリコもリンダ・グラットンもそれぞれの著書で読んだ内容と同一、さらには別著『未来を読む』でもオムニバス形式で同内容のインタビュー記事があったから、それらを読んでいる私にとっては、本著は重複内容だった。

    勿論、中身がつまらないという事ではないが、そこに関しても、200ページ強の本に7人の知識人だから、1人30ページほど。インタビューも主著に対しての切り口なので、んー、浅い。リモート面談による取材?あるいは、台本があるような全世界で販売できるような完パケ?いずれも、ちょっと残念。

  • 文字通り、コロナ後の未来について様々な評論家が書いた一冊。

    オムニバス形式なので内容にばらつきがあるものの、どれも勉強になった。

  •  前著が出てたよう(『コロナ後の世界』)。それが、2020年7月だったとは、ずいぶん気の早い話。おそらく、かなり予想や予測を含んだ内容だったことだろう。
     2024年の今も、コロナ禍といわないまでも、収束はしてないし、本書の上梓された2022年3月のタイミングでも、未来は、なかなか見通しずらいものだったろう。

     その中でも、ユヴァル・ノア・ハラリは第1章で

    「個人のプライバシーも健康も、両方とも守られるべきです」

     と訴え、第6章で『the four GAFA』の著者スコット・ギャロウェイは、

    「アマゾンがこれから本格的に参入するのは、ヘルスケア事業です」

     と述べ、奇妙な符合に、ちょっとゾッとする。歴史哲学者が「守られるべき」と述べるのは、それが危機に晒される懸念から。一方、ビッグデータやITを駆使する大企業はその領域へ食指を伸ばしてくるということだ。

     COVID-19によるパンデミックは、民主主義体制と権威主義体制の違いを際立たせ、働き方や都市の在り方の見直しを促進し、ビッグデータとAIとの関りを再考させ、なにより個人の意識の改革を促した。が、それは、COVID-19がなくても、いずれは通らなければならない道だったのかもしれない。
     それを早めたこと、全世界的に認識させたという点で、もしかしたら、コロナ・パンデミックは僥倖だったのかもしれない。

    「このパンデミックに良い面があったとすれば、自分はどのような人生を生きたいのか、きちんと自分自身に問うようになったことでしょう」

     と述べたのは第5章のリチャード・フロリダ教授。世界で最も有名な都市経済学者だ。

     その問いに対し、行動を起こさない者、コロナ以前の暮らしに違和感を抱かぬまま戻っていた者は、淘汰されることになるという警告の書と受け取った。

  • 【新型コロナは文明社会をどう変えたのか?】ノーベル賞学者2人を含む世界の頭脳が新型コロナの出口戦略と、人類文明への影響を分析。コロナ後の未来を見通すために必携の一冊。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/95231179

  • <目次>
    はじめに
    第1章デジタル独裁主義の悪夢を阻むにはユヴァル・ノア・ハラリ
    第2章mRNAワクチンが切り開く可能性カタリン・カリコ
    第3章生命とはなにか?ワイルスとは何か?ポール・ナイス
    第4章コロナ後の働き方はハイブリットワークリンダ・グラットン
    第5章未来の都市は債3の場所を求めるリチャード・フロリダ
    第6章GAFAの勝者アマゾンは医療を目指すスコット・ギャロウェイ
    第7章コロナ後のGゼロの世界イアン・ブレマー
    おありに

    2020/7発行の”コロナ後の世界”の続編のインタビュー本。
    2022/3発行。

    リンダ・グラットン
    P125 ~その人の人生が幸せであるか否かを左右する
    最も大きな要素とは、(お金ではなく)温かい人間関係
    だったのです。

    リチャード・フロリダ
    P134 ~都市は人と人がつながるための場所として機能
    している~
    P140 ~日本の工場は肉体労働だけでなく、一人ひとり
    の知識や能力をフルに活用すること、~単に働く場所
    ではなく、労働者を一人の人間として扱う新しい工場
    だった。
    P147 ~第3の場所とは、人と人がつながる場所
    (以前はバーは教会、いまは再定義されつつある)

    イアン・ブレマー
    P185 ~中国はオミクロン株に勝てない
    (その通りだった)
    P197 米中冷戦になれば、~日本は米中の板挟みになり
    日本経済は中国への依存度が高いので、身動きが
    とれなくなる~日本はアメリカにつくしかない。
    歴史的、民族的~日本と中国はお互いに信用できない。
    P209 力の空白が生じた地域で紛争が多発する。
    P214 日本こそが米中協調を促していく役割を担う
    べきではないでしょうか。

  • 2020年刊行した「コロナ後の世界」の続編。2022年刊行。コロナ後について、7人の専門家にインタビューした内容。中でもカタリン・カリコさんのmRNAワクチンを開発した話がおもしろかった。大発明だというものでも奇跡と偶然の上になりたっているのがよくわかった。

  • 歴史学者、ワクチン開発者、ノーベル賞受賞者、ビジネススクール教授、都市経済学者、大学院教授、国際政治学者(本物の)らへの、コロナに関するインタビューを集めた本だ。難しそうに思えたが、読んでみれば納得の中身。面白く、スラスラ読めた。理解できた気がするが、身についたかと言われれば、、、さてどうかな。

  • ユヴァル・ノア・ハラリは富の源泉がデータへと移り、これを支配する企業と国家がかつてない権力を持つことに警鐘を鳴らす。カタリン・カリコのmENA開発エピソードとタンパク質を自由に生成できることが人類にもたらす恩恵の可能性、ポール・ナースの生物の定義と生物学が実世界の多様性と格闘している学問であるという話、リンダ・グラットンの人生100年時代における個人と企業のあり方、リチャード・フロリダの労働の場ではなくコミュニケーションの場としての都市の再定義、スコット・ギャロウェイが看破するGAFAのうちの更なる勝者としてのAmazon(コストセクターを収益源に変えるビジネス力)とApple(垂直統合モデルと圧倒的なブランド力)の存在と結婚マッチング市場でも少数の高スペック男性の勝者総取り現象、イアン・ブレマーの説く絶対的パワーを持ってコントロールする勢力がいなくなったGゼロの世界(SNSによるアメリカ社会の分断深刻化がアメリカの内政へのリソース配分圧力となり対外関与を減少させる一方、中国は国際情勢をコントロールする存在になり得ていない)、いずれも興味深く面白く、一冊で多様な種類の知見と話題に触れることができた。

  • コロナ後の未来に関する識者へのインタビュー集。幅広い分野を扱っており、内容は浅め。ただ、各分野での論点を手軽に把握するには有用。他の本との重複は多い点は注意。

  • 「コロナ後」と検索すれば、もうすでに100冊以上がヒットするが、本書もその中の一冊。

    ハラリの主張は相変わらずで、パンデミックを契機として民主主義の弱体化が進み、人類全体のハッキングといったディストピア世界を予見してみせる。

    ポール・ナースは、ウイルスの二律背反の性質を指摘し、細胞の外で化学的に不活性であるときは「生きていない」のに、宿主の細胞の中では「増殖する(生きている)」、生物と非生物の間を循環している中間的な存在だと語る。
    ただ、他の生き物に依存している存在なのは、ヒトも含めすべての生物がそうで、我々は同じ集合体なのだ。

    「100年後には今回のパンデミックも忘れ去られているだろう。なぜならいま、100年前のパンデミックの記憶が見事に失われているのだから」とハラリが言えば、別の識者であるリチャード・フロリダは、「私の両親はスペイン風邪で多くの肉親を亡くしたが何も語らなかった。なぜなら、人生で深く傷ついたことは忘れてしまうに限るからだ」と指摘している。
    両者とも今回の教訓を後世に残すべきだという点で一致しているのだけれど、精神衛生の面から見れば、いつまでも思い出し続けることの方がかえって異常なことなのだろう。

    mRNAワクチンの開発者として知られるカタリン・カリコ教授の話は、家族とのエピソードがもっとも印象に残った。
    研究者人生としては不遇の連続で、周囲からまったく理解されず、半ば飛び出す形でたどり着いたアメリカ生活も、最初はほとんどお金もなく苦労しっぱなし。
    当時を振り返って一緒に連れてきた娘に「ごめんね。もっとお金があれば苦労しなくてすんだのに」と謝ると、娘は「もし最初からお金があったら、こんなに頑張っていない」と答えたという。彼女はなんと、ボート競技の米代表に選ばれ、金メダルも獲得するなど活躍しているのだ。

    昔、養老孟司氏が、「立身出世を遂げた多くの経営者は、なぜか我が子に同じ苦労を味わうよう諭さない。こうした苦労が現在の糧になっていることを痛いほど理解しているのに」と語っていたが、カリコ教授の娘とのエピソードにも、こうした"若い頃の貧しさのパラドックス"に似た話だと感じた。

    最後のイアン・ブレマー氏が語る「コロナ後の未来」が最も説得力があった。
    現象面で次々に持ち上がる諸課題のほとんどは、実は「症状」に過ぎず、最優先に取り組むべきはその「原因」であるという主張。
    前大統領のトランプの騒動も、彼が原因で分断が起きたのではなく、分断があったから彼らが台頭してきたに過ぎない。
    コロナ後の未来も、戦争や資源・食糧価格の高騰、新冷戦だと喧しいが、世界が最優先で一致して当たらなければならないのは何をおいても「気候変動」問題で、それ以外は二次的な問題に過ぎない。
    中国やロシアが低所得国を支配し、世界が二極に分断される未来は最悪のシナリオだと強調する。

  • 権威主義体制と民主主義体制との比較及び中国覇権への対応、リモートと対面の比較及びライフスタイルの変化がメインテーマという印象。あとは、ワクチンとGAFA。
    「未来」というより現状分析的で、日々の報道等に触れていれば内容的に目新しさはあまりないが、コロナがもたらした変化や課題を整理するには手頃な一冊。ただし、カリコ氏の自伝的話はアチコチでやってるので不要だったかな。
    ちなみに前作ではトランプ再選を懸念している人が数名いたが、その懸念は払拭され、バイデンへの評価は概ね高い。という意味では、このシリーズは文春新書にしてはリベラル系に偏ってインタビューしているのではないかという印象もある。

  • 雑誌で見て少し気にはなっていたところ、図書館で見つけたので借りて読了。

    雑学というか、プチ教養という感じに読み物として楽しませていただきました。

  • 勉強になりました。自分のあるべき未来も示唆しているように思いました

  • コロナ後の世界ついて、世界の著名な識者にインタビューしたもの。

    私でも名前を知っているような人たちのインタビューです。そういう意味では興味深いですが、中で語られていることについては、それほど深いところまで語られてはいません。

    それは、識者自身の著書ではなくて、本書の編者によるインタビューであったという事もあるのかもしれません。

    ただ、最後のイアン・ブレマーのパートで、ロシアによるウクライナ侵攻が触れられているように、つい先ごろのインタビューをまとめたものの様です。そういう意味では、新鮮さという意味もあると思います。

  • コロナ媧が社会に与えた影響を、複数の角度から考える切っ掛けを与えてくれる、とても興味深い本だった。掲載された先生方のそれぞれの本も読んでみたい。

  • 日本の生きる道はアメリカにつくしかない。
    切なすぎます。
    自分で道が開けるようにコロナ後の未来を考えさせられる一冊でした。

  • とくに、カタリン・カリコさんへのインタビュー(第2章m RNAワクチンが切り拓く可能性)が、一番印象的だった。
    その次は、ポール・ナースさんの、「第3章生命とは何か?ウイルスとは何か?」が、興味深かった。

  • mRNAワクチン開発に多大な貢献をしたカリコ氏の章が印象深かった。
    一つの仮説を信じてひたすら研究を続けるのは、結果が出てる今だからこそ素晴らしいと言えるけど、苦労も多かっただろうと思う。
    全体通して、コロナはもはや収束することはなさそうだが、テクノロジーの発展とともに社会様式や生活を変えて適応していくしかないと感じた。

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著者プロフィール

1955年、兵庫県生まれ。国際ジャーナリスト。東京外国語大学英米学科卒業。79~97年渡米。コーネル大学で化学、ニューヨーク医科大学で基礎医学を学ぶ。現地でジャーナリストとして活躍後に帰国。現在、世界的な識者への取材を精力的に行っている。編著に『コロナ後の世界』(文春新書)、『5000日後の世界』(PHP新書)、共著に『英語の品格』など多数。

「2022年 『オードリー・タンが語るデジタル民主主義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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