- 文藝春秋 (2022年12月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784166613854
作品紹介・あらすじ
ワクチンレタス、人工肉、ゲノム編集、デジタル農業……
あなたの食べ物は知らぬ間に入れ替わっている!
ベストセラー『デジタル・ファシズム』の著者が暴く〈フードテック・ファシズム〉
・もう牛は殺さない「人工肉バーガー」
・粉ミルクはもう古い! 赤ちゃんは培養母乳で
・「ふるさと納税」デビューしたゲノム編集魚
・〈原子力ムラ〉の次は〈ゲノム編集ムラ〉!?
・〈デジタル農業アプリ〉の真の目的とは
・食が〈特許〉で支配されるディストピア
・地球の砂漠化を防ぐにはバッファローを見よ!
…etc.
巨大資本が仕掛ける強欲マネーゲームーー〈食の文明史的危機〉を描き出す衝撃作!
みんなの感想まとめ
テーマは、私たちの食がどのように変わりつつあるか、そしてその背後に潜む危険性です。ディストピア的な描写が印象的な前半では、人工肉やゲノム編集食品、デジタル農業といった新たな食の形態が紹介され、その安全...
感想・レビュー・書評
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ディストピア感満載の前半の章の内容には、とても暗い未来を予感させ、暗い気持ちになりました。が、後半に描かれた、その流れに抗う世界中の真っ当な人たちの行動に勇気づけられました。カネと数字と効率ばかりに拘泥する権力者たちには、もう少し長い目で見た合理性というものを学んでほしいものです。荒れ果てた世界よりも、生き生きとした世界の方がいいと思うのですがね。
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何気なく食べている食品に危険が迫る。
人工肉バーガー、培養母乳、ゲノム編集魚、デジタル農業。人工肉は動物も殺さず環境にも優しいと思っていたが添加物たっぷりで人体には良くないという説明に驚愕。三方よし!の成立は難しい。コストの問題もある。
裁判沙汰になったグリホサート系除草剤やミツバチの大量死との関係が指摘されるネオニコチノイド系農薬を減らす代わりに、今後、RNA農薬やゲノム編集、デジタル農業が浮上してくる。
ゲノム編集により光合成の効率を高め、取り込む炭素量を30%増量する新種の植物を作るプロジェクト。おいおい、これは大丈夫かと心配になる。
日本政府は2050年までに有機農業の面積を今の50倍に増やす「みどりの食料システム戦略」。これは、政府が農薬と化学肥料を禁止したため収量が激減し経済破綻に繋がったスリランカを思い出す。読めば読むほど不安が高まる。
食のトリアージ。富裕層のみ健全な食事にありつける未来は避けて欲しい。正しい知識と法整備を。 -
回転すしに行っても、サーモンはとんと食べなくなった。
理由はここに記載されるとおりである。
培養肉について。確かに冒頭部に書かれるように、動物たちを殺めることが無くなる、という意味ではその意義は大きいと思う。ヴィーガンの信条ともいえる。
しかしだ。実際の審査・許認可については、その論文が関係者によるものだったり、短期間の、身内による安全性検査によるものだったりする。
そして、ゲノム食品のデビュー国には、基準が世界一甘い日本が選ばれる、となるおまけつき。
うなぎがお高くなってとんと食することはなくなってきたけれど、
噂によるとC国うなぎは相当やばいね。
そもそも種類が違うし、餌は一体700円で買ってきた〇が使われているという。
やめたほうがいい。
たまたま、「ウナギが故郷に帰るとき」を読んだときから(ウナギがかわいそうになって)本当に食べなくなった。値段が高騰したこともあるけれど、食べなくてよかった。
「「モンスター食品」が世界を食いつくす! 遺伝子組み換えテクノロジーがもたらす悪夢/船瀬俊介」
にはキングコーンについての記載がある。どれほど恐ろしいか、私はスーパーで裏を見て、愕然としたものだ。
食べるものがほとんどない。
最後の方は、これらに気づいた人たちが立ち上がっている、明るい未来が描かれている。
遺伝子組み換え、農薬、種苗法、昨今の米騒動、HAARPによる気象操作、森林伐採してメガソーラ、いいわけがない。
気づいた人がどんどん増えています。
国民の多くが気くこと。
お金のために国土、動物たち、食物を破壊するグローバリストに反対します。
よいいち日をお過ごしください。 -
フードテック・ファシズム
デジタルテクノロジーが、これまでの伝統的な食は破壊し、世界の少数の大資本が農業を支配していくことに警告をならしていく。
農民がいなくても、AIがデジタル農業を営み、土がなくても、野菜は育ち、鶏や、豚や牛や乳製品をうみだしていく。
牛肉を作るためには、環境破壊につながるために畜産をゼロにしろ。肉は人工に合成すればよい。
培養肉については、世界ですでに研究が始められていて、日本は遅れている。
遺伝子組み換えやゲノム編集を施された食は、可能性も未知数だが、安全だという確証もまた存在しない。
日本のトレーサビリティは海外でも高く評価されている。
ゲノム編集された食品についての表示義務はない、だから、多くの日本人に知らされていない。
精密発酵、遺伝子操作といった文字は、いっさい表示にはない
零細農家が大資本によって追いやられている。
農に多様性がない地域ほど、紛争や、異常気象などの有事に弱いという現実は、新型コロナやウクライナ紛争で明らかにされた
外資のアグリビジネスばからが利益を得る一方で、大規模化によって経費が増えた農家の収益は減っていて、結局飢餓は解決していない
ビルゲイツや、ウォーレン・パフェット、ジェフ・ベソスら億万長者たちが、農地を買いあさっている。
全米の農地の半分以上は、超富裕層の投資家が所有していて、生産しているのは、雇われの農家や農業スタッフになっている。
ウクライナのアグリビジネス、オリガルヒによる土地の買い占めや、外資の農業ビジネスへの参入には、ゼレンスキーがかかわっていた。
日本も、TPPの中に、「外国人にも日本人と同等の権利を与える」というルールがあり、外国人の土地所有に対する規制を架けられなくなっている。
モンサントらが、火薬に割り当てるべき窒素酸化物を、肥料として農業に投入することを考え出した。
投入した肥料はやがて、土地を痩せさせ、微生物のいなくなった農地は打ち捨てられることになっていく。
牛を育てることが悪いのではなく、悪いのは、一か所で集中的に育てることだ。放牧し、群れで移動しながら育てれば、土壌再生が行われ善い結果ができることがわかってきた。
SDGsには土壌ということばはでてこない
目先の利便性と引き換えに、何百万もの、小規模農家が、中央で管理された巨大なデジタルネットワークの傘下に統合されていく、新しい食システムは、植民地的な性質をもっている。
多国籍企業群による、国連食料システムサミットの乗っ取りは、その序章であった。
農業改良の鍵は、土壌と微生物にある。その土地の風土に一番ぴったり合った微生物を育てる。
キーワードは日本人の誇る<発酵文化>だ
農薬を使わずに、微生物で土壌を肥沃にする。
日本の土の多様性は世界一なんです。
土地で輪作をする、雑草でもいいから、休耕地には何かを植えて養分を蓄積させる
アグロエコロジーでは、近代農法とはちがって、画一のマニュアルは用意できない
韓国は世界5位の種子の貯蔵国、10万種の種子を保存している。
結論:
世界的に問題のある気候変動の最大の原因が、現代人の「食べ方」にあり、土壌機能を蘇生させ、自然状態に戻すことが再生の鍵だということが腑に落ちるようになった。
目次
はじめに
第1章 「人工肉」は地球を救う?―気候変動時代の新市場
第2章 フードテックの新潮流―ゲノム編集から食べるワクチンまで
第3章 土地を奪われる農民たち―食のマネーゲーム2.0
第4章 気候変動の語られない犯人―“悪魔化”された牛たち
第5章 デジタル農業計画の裏―忍び寄る植民地支配
第6章 日本の食の未来を切り拓け―型破りな猛者たち
第7章 世界はまだまだ養える―次なる食の文明へ
おわりに
参考文献一覧
ISBN:9784166613854
出版社:文藝春秋
判型:新書
ページ数:320ページ
定価:900円(本体)
発売日:2022年12月20日第1刷発行 -
2019年から3年かけ著作
著者は海外生活で、消化器系に深刻な障害を抱えてしまった
日本に帰国し、腸内蘇生治療+発酵食を実施したところ、症状が治まったそうだ
その経験を通して食を探訪した
前著『日本が売られる』と類似点もあり
ルポなので、具体的数字を使って当たり前なのだが、ネガティブのオンパレードでさすがに疲れた
それだけ安全性に乏しいことを語っていた
後半に光を射した内容が日本のことで、昔ながらの栽培の取り組みをしていて誇らしいと思った
当たり前だが土の中の微生物は必須なのだ
各国の土地を投資家が買っているという現状は、日本でも人ごとではない
農家の高齢化はターゲットに値する
守るためにはどうしたらよいのか課題だ
自分の体験だが、草を刈ってそのまま山積みにして、数週間後見てみた
するとミミズや昆虫はいるわ、何かの幼虫はいるわ、そこだけ肥沃になっていて驚いたことがあった
まさに微生物が発生し、それを求めてミミズや昆虫が寄ってきた証拠だろう
久しぶりに見た元気な昆虫に楽しくなった笑
《内容》
人工肉、培養肉はあくまでも加工肉
遺伝子組み換えサーモン
表示もなしでOKのゲノム編集野菜、ゲノム編集魚
農地を買うのは投資家、雇われ農家
新品種穀物、化学肥料、農機具一式を買った先は土地の荒廃
牛は悪くない、問題は育て方
日本で救いの取り組みを紹介
有機給食
土壌革命は高機能炭
菌ちゃん野菜(生ゴミリサイクルの野菜)で幼児の体が激変 -
「食物連鎖」を壊したのは人間。元に戻せばいいだけなのにそうならない。
遺伝子組換えやゲノム編集など必要ないのだ。 -
モンサント(現バイエル)を巡る話はなんとなく知っていたつもりでいたが、アグリビジネス、というか肉も魚なども含めたフードテックの最新情報には正直驚きました。
ゲノム編集食品がすでに市場に出回ってたことさえ知らなかったが、食をめぐる世界市場にGAFAMをはじめとする巨大企業も参入し、農地の買い占めから衛星を使った農作物管理まで、すごいことになってます。
そのあたりの世界と日本の動向が、手短にまとめられていてとてもわかりやすい。それらの現実にかなり絶望的な気分にさせられる。
だが、希望もある、という話。
いや~、久しぶりに興味深いルポでした。 -
遺伝子組み換えもイヤだが、ゲノムでつくる食料なんて食べたくない。その表示もいらないなら食べない選択も出来ない。ちゃんとしたものを食べたい。
農業に持ち込まれるマネーゲームで、わからないものを食べさせられる、土地や家畜も健康で無くなって行くのが恐ろしい。
それでも牛を元気に活かした放牧や土壌を強く元気にする農法が有るというのが救いに見えた。
選挙でも、農業と食をどうする候補なのか見極めたいですね。 -
タイトルが良くない。これは「農業ショック・ドクトリン」と名前を付けてほしかった。(もちろん、中身は素晴らしいです。)
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食のテクノロジーは、食糧問題に限らず環境負荷低減など様々な問題を解決する素晴らしい技術と考えていたが、負の側面も大いにあることに気付かされた。
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気候変動の時代にあって、今まで食べていたものが採れなくなる。そんなことが現実に起ころうとしている。
その前に様々な手を打とうとして、ビジネスが立ち上がろうとしている。が、それは、我々にとって正しい道なのだろうか。
このルポを読むと、見えないところで動いている策略に恐怖すら覚えてしまう。
一握りの大資本企業の作り出す作物が、食の多様性を奪い、一時的に収穫量が増えたとしても、その結果逆の未来を迎えてしまうことにもなりかねない。
しかし、こうした企業に対抗し、有機栽培による多様性を維持しようとする人々もいることが救いである。 -
新資本主義的な食の搾取に対して痛烈な批判が書かれている。目から鱗だったが、中立的な視点から書かれているのか少し疑問点もある。搾取に対して市井の我らができることは何か考えさせられる。
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自分で自分たちの健康と命を守らなくてはいけないと心がけ、コロナワクチン接種を回避し、家族を守ったつもりだったが・・・世界が国が欲望に支配された僅かな人間の私利私欲の市場原理重視を食にも広くすすめられては、何を信じてよいのか、安心して食べられるものは何か、食べることが大好きなのに食べることが怖くなり、考えなければならないことが増えてしまった。
どんどん外国人に売られる日本国土、忍び寄る植民地的支配に凡人はどのように対応したらいいのか・・・
SDGs推奨の違和感、矛盾に納得。推奨企業、マスコミを信じず問うことを続けよう!
有機給食改革に取り組んでいるいすみ市職員さんの言葉「できない理由よりまず行動だ」を私も実践しよう!
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小論文対策推薦図書 経済系
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食の植民地主義の話なのだが,ちょうどAudibleで聞いてる『なぜ国家は衰亡するのか』の植民地主義の話とオーバーラップする。収奪的経済体制の構築という同じことを多国籍企業が進めている。歴史は繰り返す。だとすれば,過去の収奪的体制がいかに崩壊したかを学ぶことが,現状への対抗策になるのではないかと思った。もちろん,現代の植民地主義はもっと巧妙ではあるし,敵は昔と比較にならないほど巨大かつ捉えどころのないものになっているのだけれども。
堤未果の著作は気が滅入るものが多く,僅かに示される希望もどこか付け足しで弱々しいものが多いのだが,本書では少しだけ力強い抵抗の動きが紹介されていて,いつもとはバランスが少し違うように感じた。
しかし,毎度のことながらゲイツ財団は慈善事業をしているわけでなく,大儲けを目指しているのだなと思わされる。これが真実かどうかはまた別の話だが,巷間に流布している営利企業から慈善家へというイメージとは大きく乖離している。 -
2024年、23冊目です。
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目新しい情報はなかったけれど、日本の土壌は守らなければいけないな、守るべきものだな、と強く思わされた。
そして既に頑張ってくれている人たちを購買という形で応援していきたいと思う。
インドの1億人が立ち上がったように地方から国をある意味切って、どんどん声をあげていけたら。
人はこの地球に生物の一部として存在しているのに、
神の手を持ったと勘違いした人々はありとあらゆる
生態系を壊していく。
一部の裕福層によって利権も利益も搾取されてゆくのに、国の都合の悪い真実はあまり報道もされない。
嘆いてばかりもいられない
とりあえずapeelっていうシールのついた野菜とかは絶対買いません -
食卓の裏に見えない力が働いている。安さと効率を追い求めた結果食は企業の論理に支配され添加物や遺伝子組み換えが日常に忍び込んだ。だが全国には逆の流れもある。無農薬の米づくりに挑む新潟の農家、地産地消を進める熊本の学校給食、耕作放棄地を蘇らせる北海道の若手たち。彼らの手が未来の食を耕している。――命を育む「食」は奪われるものではなく選び直すものだ。私たちの箸先がその希望をつなぐ。
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なかなかグローバルな21世紀の農業という視点で、
興味深い一冊でした。日本の小麦が、戦後アメリカの小麦に押されて、消えてしまったなどという、
普段は考えたこともないけれど、たしかに…というような、農業に大きな影響を与える政治の力関係も、見えてきました。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
堤未果の作品
