メタバースと経済の未来 (文春新書)

  • 文藝春秋 (2022年12月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784166613878

作品紹介・あらすじ

フェイスブックが社名をメタに改めたように、いま熱い注目を集めるメタバース。近い未来に人類はメタバース内で生活するようになる!そのとき、社会はどう変わるのか? そして貨幣、雇用、身体の行方は。資本主義を大きく変容させる「純粋デジタル経済圏」の誕生をも論じる未来の書。

累計16万部、『人工知能と経済の未来』の続編誕生!

バーチャル美少女ねむ(メタバース文化エバンジェリスト)推薦!
「メタバースから経済を見て、未来を探る思考の旅を始めましょう」

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●目次
1章 メタバースとは何か
2章 この世界はスマート社会とメタバースに分岐する
3章 純粋デジタル経済圏の誕生
4章 メタバースとお金の未来
5章 資本主義はどう変わるか?
6章 人類が身体を捨て去る日
7章 日本をメタバース先進国にするにはどうしたらいいか?
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井上智洋(いのうえ・ともひろ)
駒澤大学経済学部准教授。慶應義塾大学SFC研究所上席研究員。博士(経済学)。2011年に早稲田大学経済学研究所で博士号を取得。早稲田大学政治経済学部助教、駒澤大学経済学部講師を経て、2015年4月から現職。博士(経済学)。専門はマクロ経済学。特に、経済成長理論、貨幣経済理論について研究している。著書に『純粋機械化経済 頭脳資本主義と日本の没落』『ヘリコプターマネー』(ともに日本経済新聞社)、『「現金給付」の経済学』(NHK出版新書)、『人工知能と経済の未来』(文春新書)、『AI時代の新ベーシックインカム論』(光文社新書)、『MMT 現代貨幣理論とは何か』(講談社メチエ)など。

みんなの感想まとめ

メタバースとその経済的影響について深く考察した一冊で、今後の社会がどのように変容するかを探る内容が展開されています。著者は、メタバースの普及によって、私たちの生活がデジタル空間に移行し、資本主義が大き...

感想・レビュー・書評

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  • 極めて個人的な意見であるが、未来世界は、生活時間のほとんどがメタバース内で消費されると思っている。
    もちろんデータで分析した訳ではないし、あくまでも個人の感想だ。
    だから、実際にどうなるかは全く分からない未来の話である。
    しかしながら、感覚として「こうなるのではないか」という確固たるものが自分の中に存在している。
    これはもう本能的な感覚としか言いようがない。
    それにも関わらず2016年頃にVRブームが訪れて、以後約10年が経過したのだが、メタバース世界がなかなか訪れないことに苛立ちすら感じている。
    当時は「日常がメタバースになる世界は、相当に早いのではないか」と思っていたが、2025年の現代において、その状況にまでは至っていない。
    (すでになっていて、私だけが認識していない可能性もある)
    思ったよりも進みが遅かった理由は様々あると思うが、だからといって「メタバースは永遠に来ない」とは、やっぱり思えない。
    自分でもメタバース世界を体感したり、様々な関連書籍を読んだりしているが、何をどう考えても、未来では、リアルとメタバースの割合が「50:50(半々)」位になっていくのではないかと感じてしまう。
    着地点が、「60:40」だったり「70:30」だったりするかもしれない。
    しかし、それは僅かな誤差であって、「メタバースは永遠に来ない」という話ではない。
    30%でもメタバースが普及していれば、それは社会に十分浸透してると言ってよいだろう。
    ほとんどの人の生活の一部になるのは間違いない。
    今現代でも「スマホ」は日常的なツールだ。
    何なら可処分時間のどれくらいをスマホに費やしているのか。
    もしくは、可処分金額のどれくらいをスマホ関連に支払っているというのか。
    そんな社会が来るなんて、約20年以上前は考えもしなかった。
    当時はガラケーのiモードコンテンツに、月額380円などを支払っていた時代だったが、それはそれで異常な世界観だったのかもしれない。
    2008年頃にスマホ(iPhone)が日本で発売された時でも、「こんなものは普及するはずがない」という人は存在していた。
    それが、すでに日常的に無くてはならないツールになってしまっている。
    メタバースだって、「そこにあるのが当たり前」という日が来ても、何ら不思議ではないのだ。
    現実的に、便利な部分は多い。
    仕事だけを考えても、ホワイトカラーの主な業務はメタバースで代替できるはずだ。
    ホワイトカラー業務を担うビジネスパーソンの、ほとんどの仕事が、会議と会議のための資料作りだったりする。
    (こう記載しただけで、自分の行っている仕事がつまらないものに思えてくる)
    そう考えると、テレワークでも十分に可能だし、Zoom・Meetなどの無機質なタイル画面よりも、メタバース世界での会議の方が、ノンバーバル(非言語)な部分も感じられて、リアルに近い会議の質が保てるかもしれない。
    常時メタバース上にいれば、仕事でスタックしても「ちょっといいですか?」と、リアル出社と同じような即時確認ができるだろう。
    「これマズイかも」というヒヤリハットも、常時メタバースの世界なら防げるようになるのかもしれない。
    益々リアル出社して「会議と会議のための資料作り」を行う意味が全くない。
    今も自宅から一歩も出ずに、テレワークだけで完結している人も多いと思う。
    それが益々便利になって、いずれメタバースに進化していくだけだ。
    この方向性には異論がないと思われる。
    それでも、メタバースが普及段階に至るには、まだまだ超えるべきハードルが多いのだろうと思う。
    ヘッドマウントディスプレイ(HMD)がもっと小型化して使いやすくならないと、実際の普及は難しいだろう。
    そのティッピングポイント(転換点)が、どのタイミングか。
    メガネ型なのか、コンタクトレンズ型なのか。
    そうなった際には、リアル世界とメタバース世界の差もほとんど感じられないだろうと思う。
    自分にとっては、両方の世界が日常なのだから、「どっちもリアル(現実)」というだけかもしれない。
    まさにシミュレーション仮説のような世界観になっていくが、その方向性も不可逆と言えるだろうと思う。
    そんな世界で自分たちはどうやって生き残っていくか。
    もしかするとあまり深く考えなくてよいのかもしれない。
    それが日常世界になるのであれば、普通に生きていくだけだ。
    今現在でも、この世界に生きている訳だから、人間は案外環境に適応できるものなのかもしれない。
    メタバース世界が当たり前になると「国家の概念ってどうなるのだろう?」とか、「お金はメタバース内通貨だけで完結できちゃうのだろうか?」とか、色々と想像してしまう。
    そういう中から新しいビジネスアイディアが生まれてきて、メタバース内での経済活動が活性化されていくのだろう。
    本書内では「日本はどのポジションを狙っていくか」という方向性で展開しているが、実際にどうなるのかは私にも分からない。
    元々はゲーム大国だったはずだが、その地位もだいぶ厳しい状況になっている。
    ゲーム、メタバース、AIだったり、ロボットだったり。
    世界が変化するのが不安でもあるが、楽しみでもある。
    変化を楽しんで、メタバース世界で長生きしたいと思っている。
    (2025/6/15日)

  • 今後世界的に普及するであろうメタバースとそれに伴う社会の未来について書いた一冊。

    メタバースという名の仮想世界やマルチバースが身近に来ていることを実感した。

  • 新たな技術により未来世界はスマート社会とメタバースに分岐するという。
    スマート社会はAIやIoTなどで実空間のあらゆることが自動化された、謂わばビットがアトムを支配する社会。一方のメタバースはデジタル空間のリアル化を意味する。これは視覚・聴覚情報やコミュニケーションの手段がデジタル化された仮想空間で、ここでのテクノロジーが日本は立ち遅れている。と、著者の危機感が滲む。
    仮想空間内のデジタル経済圏(資本財ゼロ・限界費用ゼロ・独占的競争)についてはまぁそうだろうなと流し読みしてしまった。
    AI時代には「クリエイティブ・エコノミー」が到来すると未来予測がされてきた。が、メタバースの普及とともにさらにクリエイティブな能力が働く人たちに求められるという予測は、おそらく正しいだろうが怖い未来予測だ。誰しもがクリエイターにはなれないし、一握りの技術と才能がある人たちだけが富める社会はおそらく超絶な格差社会となるだろう。
    スマート社会における純粋機械化経済では一部のデザインや技術開発を除き、その他の人間に残された仕事は肉体労働のみで、メタバースにおける純粋デジタル経済に至ってはデザイナーを除き大勢の人は消費だけで生産するものがない。
    凡庸なその他大勢はベーシック・インカムで生きていくという考えもできるが、その原資となるお金はどこから生まれるのだろう。安全保障に寄与しない、消費もしないその他大勢の人たちを、本当に国家と企業がお金を配り養ったりするだろうか。

    と、いろいろ暗い未来を考えてしまう内容だった。

  • S図書館
    前著「人工知能と経済の未来」の続編の位置づけ
    メタバース内の経済とはどのようなものか、 メタバース の普及によって資本主義がどのように変容するかが本書のテーマ
    口述してライターが書き起こし
    注釈は編集部で作成

    《感想》
    新書は井上氏が書いた方が良かったのではないかな
    度々口語記述が目につく

    この本の肝は5章だ
    井上氏は加速主義の立場で、「反緊縮加速主義」という思想を提唱している
    これは223政府がお金をばらまいて景気を良くすることによって、経済成長を加速させシンギュラティを目指して驀進しようという考えだ
    AIで格差がさらに広まるとにらんでこのように考えているのだ
    1つの考え方として覚えておこう

    6章では、生身の人間がいなく、 コンピューター上の人工生命体だけがうごめく世界が到来すると予測している人がいるという話があった
    わからなくもない世界だ
    そういう類いの映画やアニメを見ていたから、理解できる範疇だった

    年をとるたびに不快なことが増えたと感じている
    暑い寒いダルい等、不快として現れるのは、身体の感覚反応だそうだ(ネット情報)
    身体がなければそういう不快も無くなるかもしれない
    しかし人間にとって身体がないことは幸か不幸か
    それで生きているのか否か
    根本的な所が議論になりそうだ

  • 世の中の階層化や分断への警鐘がやかましくなると、ルソーが、自由でフラットで個人の尊厳への希求が、社会への実装についての「新しくて古い」アイデアが、流行する。現在は、多くの論者が、技術の進歩によってそれが可能に近づいているという見解を示す。はて?

  • メタバースの話題からAIの現状や限界。
    デジタル経済圏やお金の話などメタバースを軸に日本での現状を語る。

    未来のAIで意識をハードにアップロードするという話もあるけど、これは実現が難しいとのこと。
    メタバースが空間的に時間的に現実の世海を超越しコミュニケーションの仕方も大きく変わる。AIでアメリカや中国には追いつけないからメタバースで主導権を握りたいようだけど、主導権を握っても人が性善説に立った正しい使い方をしない絶望的な未来を考えてしまいます。

  • メタバースがどの様に使われて活用されて行くのかを知りたかったが経済の先生なのでIT経済の方向性や可能性に関して俯瞰できてよかっと思う。

  • 私には、なぜ、メタバーズに関して大騒ぎする人がいるのか不思議だった。
    本書を読み終え、概略は理解することができた。
    ただし、著者が考えるような未来が到来する可能性はきわめて低いと思う。
    マクロ経済に対する著者の立場はありきたりであり、経済政策にかかわる主張には若干、がっかりした。

  • 人類は今から20年以内に、目覚めている多くの時間をコンピュータ上の仮想空間で過ごすようになる。アクセスがより簡単で容易になり、リアリティが増して濃密な体験が可能になる。経済活動のかなりの部分がメタバース内で行われるようになる。

    身体性が不要になって、認知能力だけで暮らせるようになるとして、認知症はどうなっていくのだろうか。

  • 昨今何かと話題のメタバースについて、その概要から経済、社会に与えるであろう影響について分かりやすく解説されています。
    非常に勉強になる内容でしたし、汎用AIを始めとする技術の進歩により訪れる未来については単純に読み物としても面白かったです。

  • 007-I
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  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/781931

  • 前半はメタバースやWeb3.0等の概略が非常に分かりやすく説明されていて勉強になった。
    後半はメタバースというよりはAI社会がもたらす未来の経済活動について論じていて、これはこれでAIの潮流が知れて勉強になった。最後の総論はやや強引。
    私も全てがAIやメタバースに取って変わることは無いと考えるが…

  • 経済の観点からメタバースやweb3について議論されている点はとても興味深い。

  • 【メタバースを制する者が世界を制する】メタバースの未来とは? 貨幣、雇用、身体の行方は。資本主義を大きく変容させる純粋デジタル経済圏の誕生を論じる画期的な一冊。

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著者プロフィール

経済学者。駒澤大学経済学部准教授。慶應義塾大学環境情報学部卒業。IT企業勤務を経て、早稲田大学大学院経済学研究科に入学。同大学院にて博士(経済学)を取得。2017年から現職。専門はマクロ経済学、貨幣経済理論、成長理論。著書に『人工知能と経済の未来』(文春新書)、『ヘリコプターマネー』『純粋機械化経済』(以上、日本経済新聞出版社)、『AI時代の新・ベーシックインカム論』(光文社新書)、『MMT』(講談社選書メチエ『)「現金給付」の経済学:反緊縮で日本はよみがえる』(NHK出版新書653)などがある。

「2022年 『東大生が日本を100人の島に例えたら 面白いほど経済がわかった!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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