大人の学参 まるわかり近現代史 (文春新書)

  • 文藝春秋 (2022年12月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784166613939

みんなの感想まとめ

近現代の歴史を通じて、現在の世界がどのように形成されてきたのかを整理し、考察することができる一冊です。大学入試の問題を糸口に、過去の出来事がどのように現在に影響を与えているかを学ぶことができるため、歴...

感想・レビュー・書評

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  • 書名が「まるわかり」となっているが、実際には近現代史を網羅的に説明したものではなく、近現代史の中で、いくつかトピックスを選択し、それについて、物語風に解説をしたもの。選択されているテーマは、「大航海時代」「パクス・ブリタニカ」「中国とロシア」「中東問題」「アメリカの世紀とベトナム戦争」等である。
    また、本書の特徴の2つ目は、上記のテーマに沿った形で大学入試問題を掲げ、それに対して、説明・解説を加える形で書かれている点である。

    既に40年以上昔の話になるが、私の高校時代は、社会科の科目は選択制であり、私は地理とともに、世界史を選択し、大学入試の社会科も、この2科目で受験をした。世界史は特に苦手でも得意な科目でもなかったが、やはりそれは、「暗記科目」として位置づけていたように思う。本書によれば、最近は少し変化があるようである。
    2022年度から、18世紀以降の世界史と日本史を合わせて学ぶ「歴史総合」という科目が高校の必修科目になったようであり、また、その科目は、歴史の流れを重視して理解することになっているようであり、必ずしも「暗記科目」と位置づけられるものではないようだ。
    上記に、本書のテーマごとに大学入試問題が掲げられていると記したが、その例を下記に引用する。

    【例題引用】
    世界の一体化は、モノ・カネや情報の移動と並んで、ヒトの移動(移民)が地球規模で展開されるなかで進んできた。ヒトの移動に関する以下の問いに答えなさい。
    大西洋奴隷貿易は、16世紀から19世紀にかけて、強制的なヒトの移動として類を見ない規模に達し、1000万人以上が移動したとも推定されている。そのような大西洋奴隷貿易が、環大西洋世界の各地域の歴史にどのような影響をおよぼしたか、下記の三つの用語をすべて使って説明しなさい(140字程度)
    プランテーション  産業革命  低開発
    【例題引用おわり】

    これへの解答例は、下記のものが示されている。
    【解答例引用】
    奴隷の供給地となったアフリカ西海岸地方は、労働力の減少により低開発の状態におしとどめられた。また、奴隷を使った砂糖や綿花のプランテーションが展開した北米南部や西インド諸島では、経済の従属化が進んた。一方イギリスなど西欧諸国では、奴隷貿易により資本が蓄積され、産業革命の前提条件がととのった。
    【解答例引用おわり】

    現代社会を理解しようとすれば、その成り立ち・歴史を理解する必要があり、それは、単純に固有名詞を暗記すれば済むものではない。そういう意味で、「歴史総合」という科目の設定は良いことだと思うし、上記のような問題を解くために歴史を勉強することは、歴史の流れの理解に役に立つのだろうと思う。

  • 大学の入試問題を糸口に、近現代の国々が、どうしてそのようになってきたか、今どうしてそのようなのかを流れで整理する。過去をもとに、今を考察する上で有益な一冊と言える。

    …と同時に、世界史を全くやってこなかったので、勉強の必要性を改めて感じたしだい。

  • 相変わらず勉強になる

  • <目次>
    第1章  奴隷・航海・ビートルズ~ヨーロッパ飛躍の秘密
    第2章  「パクス・ブリタニカ」との付き合い方
    第3章  中国とロシアの微妙な関係
    第4章  中東問題の原点~パレスチナをめぐる世界史
    第5章  アメリカの世紀とベトナム戦争
    終章   海が結んだグローバル経済

    <内容>
    津野田先生の『まるわかり近現代史』の第2弾、近現代史編。いつものように、大学入試問題をベースに解説をしていくが、逆に考えると、「歴史総合」を教えるにあたって、この視点を持って教えるといいかもしれない。現在を意識しながら、教えられるといいと思う。

  • すんばらしく面白い本だ。

    やはり、現在も含めた時間・歴史は流れているんだな、と思い起こさせてくれる。

  • 【世界のニュースがよくわかる近現代史】有名大学入試では現代を考える重要テーマが勢ぞろい。意外と手薄な近現代史を、豊富な図版とともに楽しく学べる「大人の学参」。

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著者プロフィール

<監修者紹介>
津野田興一 
都立立川高校教諭。世界史担当。『全国大学入試問題正解・世界史』(旺文社)解答者。その他著書として『第2版ポイントマスター世界史Bの焦点』(山川出版社),『世界史読書案内』(岩波ジュニア新書),監修として『高校 とってもやさしい歴史総合』(旺文社)など。
高橋 哲
渋谷教育学園幕張中学・高校教諭。日本史担当。『全国大学入試問題正解・日本史』(旺文社)解答者。その他著書として『全レベル問題集日本史・②共通テスト編』,共著で『日本史基礎問題精講』(旺文社),『書きこみ教科書詳説日本史B』(山川出版社),監修として『高校 とってもやさしい歴史総合』(旺文社)など。

「2022年 『高校 定期テスト 得点アップ問題集 歴史総合』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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