負動産地獄 その相続は重荷です (文春新書 1398)

  • 文藝春秋 (2023年2月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784166613984

作品紹介・あらすじ

資産を巡るバトルでも相続税対策でもない。
親が遺した「いらない不動産」に悩まされる新・相続問題が多発!

戦後三世代が経過していく中、不動産に対する価値観が激変。
これまでは相続財産の中でも価値が高いはずだった不動産が、
誰も住む予定がなく、借り手も買い手も現れない「負動産」に。

団塊世代が後期高齢者に突入した今、「いらない相続」は他人事ではないのです。

戸建て住宅やマンション、別荘、都市農地、山林など、
不動産のプロが、「負の相続」にならないための解決策を提言!

【目次】
まえがき 「いらない相続」はあなたにも降りかかる

第1章 激増する「いらない相続」

相続の現状とこれから/「普通の家族」が「いらない相続」に悩まされる/団塊世代の後期高齢者入りは相続激増の号砲/一次相続、夫が残した余計な家で途方に暮れる妻たち/これから増える二次相続課税世帯の憂鬱/「老老相続」~偏在する高齢者財産と受け取れない子供/相続登記義務化がもたらす悪夢/都市農地の相続で路頭に迷う深刻な事情/税がかからなくとも悩ましい相続

第2章 相続対策が不動産問題を生む

少子高齢化の日本で貸家が増える不思議/アパート投資による相続対策が続くわけ/タワマンが相続対策になる理由/需要のなくなる相続後のアパートを待つ未来/相続後に襲いかかるローン返済地獄/「売ってなんぼ」の相続対策の罠/相続対策の対策というイタチごっこ/相続対策が支える不動産膨張マーケット

第3章 いらない不動産

どうにもならない地方の実家/郊外ニュータウン一戸建て住宅相続/老朽化マンションという置き土産/どうするのか、使わなくなった別荘、リゾマン/中小ビル相続の困った問題
もらって困る非上場株式/シャッター通り商店街相続でおこること/親も知らない山林相続
超高級住宅地相続の恐怖/遺言でもらった不動産

第4章 おひとりさまの相続

配偶者も子もいないおひとりさまの相続/おひとりさまの相続人は誰?
おひとりさま資産をめぐるトラブル/おひとりさま相続対策

第5章 「負の相続」にならないために
 
絶対にやるべき親子会議/家族信託のメリット・デメリット/資産になる不動産、ならない不動産を見極める/空き家の価値を上げる方法/知っておきたい空き家売却の基礎知識/いらない土地は国庫に帰属させられるようになる?

第6章 相続をどうすればよいのか
  
世界最高水準のニッポンの相続税/縮小、撤退戦略を迫られるニッポンにおける相続/財産移転の早期化が日本を活性化する/不動産評価のあり方を考える/デジタル相続の可能性/相続税を100%にすると?/土地は国のものにすればすべてが解決する/国土の絵図を描きなおそう

みんなの感想まとめ

相続問題に焦点を当てた本書は、特に「負動産」と呼ばれる価値を失った不動産が抱える課題を取り上げています。現代の相続は、単なる資産の引き継ぎではなく、負担となる物件の相続が増加していることを示唆していま...

感想・レビュー・書評

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  • さーと流し読み。今は負動産だけでなく腐動産とも言うんだねー。

  • 不動産、負動産、腐動産などいろいろ言われる物件等。誰しも相続は起こり得るのだから、読んでおくといいかもしれない。

  • これから相続対策を考える人はみんな読まれたほうが良いでしょう。

    私は本書を読み、30代ですが親子会議を早くしようと決意しました。

    相続が争続に変わらないようすることの必要性が説かれています。

    制度破綻してるんですよね、そもそも。

  • 一次相続 片親が亡くなり、その配偶者が健在
    二次相続 その配偶者が亡くなって相続が発生

    一次相続の場合は、配偶者控除1.6億、小規模宅地の特例(100坪までなら80%減額可)で税金の心配なし

    相続税課税価格-基礎控除額=課税遺産総額 法定相続人に分けて課税対象額を算出
    基礎控除額=3,000万円+600万×法定相続人数
    基礎控除額は2015年までは、5,000万円+1,000万×法定相続人数

    不動産登記法改正 2024年4月1日から
    兄弟で相続し、そのうち誰かが亡くなって、その子に相続権…自ら進んで自らの持ち分について登記できるようになった

    所有者不明土地問題研究会

    相続税対策のためのアパート投資→更地で相続させるより、上にアパートが建っている状態で時価より低い固定資産評価額で計算されるため

    数年後、アパートの改修費用発生、近隣にライバルとなる新築アパート、反社が入居、空室…
    目の前の節税対策が目的化、アパート経営のマーケティング思考なしだから、失敗して当然

    首都圏の新築マンションのマーケット 報道では世帯年収1,500万のパワーカップル、中国の富裕層→単に分かりやすく報道されたイメージでしかない。実際は高齢者名義で相続税対策
    いびつな社会になるだけ・社会的に警鐘を鳴らしていくべき

    家業で株式会社化してあるケース 父親が保有していた会社の株・相続時の評価方法・同族会社
    →相続税法上の大会社、中会社、小会社に分類 会社の規模、会社名義の不動産…多額の税になるケースも

    シャッター通り商店街 所謂店舗付き住宅・住宅用地の課税標準の特例あり☆税制的にメリットあるなら買いたい人もいるかも!

    おひとりさま 単身者世帯の半数は65歳以上が世帯主 日本の7軒に1軒

    資産性のある土地 建築基準法43条に定める接道要件 幅員4Mの道路に2M以上の接道、幅員4M以下ならセットバック

    不動産を売却した時の税金 譲渡所得=売却価額-取得額-譲渡費用 × 税率
    税率は短期譲渡なら39.63%、長期譲渡なら20.315%
    取得金額が判明しない場合は、売却価額の5%で計算される。☆価格と価額の違いは?

    2023年4月27日から相続土地国庫帰属制度 管理料宅地で80万、原野で20万
    申請時の要件 建物なし、担保等なし、他人の利用が予定なし、土壌汚染なし、境界確定
    審査で承認されない場合→勾配、隣地と裁判に発展するようなトラブルあり…☆調停をしてしまうと問題あるか?

    日本の相続税制度は厳しい 3代で遺産は1/8
    世界には相続税フリーの国あり
    2017年に税制改正 海外に移転して相続税逃れのためには相続発生の10年以上前に現地居住が条件

    終戦直後 人口7200万 1970年1億372万人

    税制優遇が住宅、教育、結婚子育て→昭和時代にお金がかかって当たり前だったもの・今は価値観が変わった。
    ☆新築の家にお金使うのはコスパ悪いとの意識が〇か?その金を教育に使うべき、新築の家自体より自己肯定感が上がる家具、家電…にこだわるべきとのマインドセットできないか?住宅メーカーのTVCMはマインドコントロールで無理か?

    イギリス 土地は国王が所有 freehold永代使用料のようなもの leaseholdで99年の借地期間 イギリスの香港租借 最終的には国王所有であり社会に迷惑をかける使い方は適正化すべきとの考え方
    日本では土地の所有権は非常に強固な権利・理由なければ公権力ですら立ち入れない。

    P232国土の地図を描き直そう 戦後に形成された成功の方程式、成功によってもたらされた価値観が制度秘湯で機能しなくなった。
    3四半世紀で価値観変化 Z世代→何でもシェアでよい

    筆者の父とのエピソード(父所有の不動産・この別荘から海を眺めて何を考えていたのだろう)・P238相続とは単なる資産の承継ではありません。形としてのハードの承継のみならず、形を作り出した考え方、価値観の標榜でもあるのです。そうした意味で相続は非常に崇高なイベントであり、これらを束ねた相続の全体は、日本という国の承継にもつながるものなのです。
     老廃物は捨て、新たな新陳代謝を促すための機会を創出できる、そんな相続の未来を期待して本書の結びとしたいと願います。
    ☆家を放置して荒れた空き家としてしまう=今までの生き方の全否定になる・気持ちの区切りがつかずその後の人生を一生後悔するハズ
    ☆更地にする前に3Dプリンタデータ化・思い出作り・更地化するための儀式を制度設計できないか?神事で参考になる考え方ないか?

  • いろいろと勉強になることが多々ありました。
    年老いた親が不動産を所有しているようなら、相続する際に困らないよう一読しておく価値あり。

  • ・住宅、教育、結婚・子育て、には、贈与について、非課税枠が設けられている。
    ・住宅は、省エネ住宅であれば最大1000万円まで。
    ・教育は、ひとりにつき最大1500万円まで。
    ・結婚・子育ては、ひとりにつき最大1000万円まで。
    ・価格が付かない不動産の相続は重荷になるだけ。

  • 気軽な相続を受けるのはやめましょうという一言に尽きるのだが、結局具体的な対応策についてはほとんど書かれていないし、実際対応策もほとんどないのだろう。「負動産」の闇の深さについて伺い知れる本。
    とはいえ、絶対にやってはいけない事例として、評価額を極端に圧縮するためのタワマン節税が税務署に否認された件や、愛着がない実家を高い費用をかけてリノベしたが買い手がつかなかったという件が紹介されている。

  • 不動産が資産として安泰だったのは人口増加があったから。縮小撤退の局面での資産移動はなかなか大変。ババ抜き化する。ゴーストタウンの風景を予想して生きていく。どうやって流動化するか。デフレとは別の形で通貨が強い時代が来るのかなあ。

  • 現状分析と近未来の予測は身の毛がよ立つ!
    実際に姉を亡くして築40年の不動産を相続し、その手続きのややこしさや売却の苦労(捨てねで不動産屋に買い取ってもらった)を経験しているので、実感を持って読んだ。
    筆者の相続税100%と土地所有権の国家帰属の提案は、大変興味深い!正に政治家に読んで貰って日本が滅びる前に手を打って貰いたいものである。

  • 大変なのは「二次相続」。人事ではない。
    マイナンバーを使えばスムーズな相続ができると思う。

  • 相続税対策の落とし穴、空き家の活用失敗、生産緑地の売却不可、シャッター街、マンション投資や別荘が重荷に。誰もがおこりうる問題。
    解決策として早期の生前贈与をあげているが、現金だけもらって不動産管理はしらんふりや、親の老後が困窮する可能性もある。
    いちばんいいのは地方の人口流出に歯止めをかけていくことではなかろうか?

  • 相続税の免除を受けるために、不動産に投資する。一見、だれでも手を出してしまいがちだが、返ってそれが、重荷になることもあるということ。
    日本は相続税が高い、しかしそれを良しとみるか、悪しとみるかは、視点次第。
    社会福祉と平等性が重んじられる日本の良さであり、悪さでもある。

  • 【相続でもらって困る不動産の実態とは】資産を巡るバトルでも相続税対策でもない。「普通の家族」が「どうしようもない不動産」を相続し悩まされる新・相続問題の実態とは。

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著者プロフィール

不動産プロデューサー。1959年生まれ。東京大学卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)、ボストン コンサルティング グループ、三井不動産などを経て、オラガ総研代表取締役兼全国渡り鳥生活倶楽部代表取締役。著書に『空き家問題』『不動産激変』『ここまで変わる!家の買い方 街の選び方』など。

「2022年 『2030年の東京』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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