話す力 心をつかむ44のヒント (文春新書 1435)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166614356

作品紹介・あらすじ

日本人だからこその会話の妙や楽しみ方はあるはず――。初対面の相手との会話から、認知症の親の介護や家庭円満の秘訣、会議や会食まで。インタビュアーを三十年以上続けているアガワが披露するとっておきのエピソードとコミュニケーション術。

感想・レビュー・書評

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  • 人との会話が楽しめる人、人から楽しい会話を引き出せる人、そんな代表格が阿川さんですね。

    この本を読むと阿川さんの肩肘張らないいつも中立なスタンス、相手の懐に上手く入って会話を引き出す術(というより、阿川さんが試行錯誤を重ねた履歴のようなもの)が語られていて、読んでいてとても楽しいです。
    これから読まれる方へはどうか「読むぞ!」と肩肘張らずに、紅茶でも飲みながら片手でページをめくるイメージで読んで頂きたいところです。
    SNSやデジタル情報で疲れた頭、弱った心に本書のような軽妙な語り言葉は効能がありそうです。
    人の話を上手く聞くこと、そこから自分の考えを巡らせること、そして上手く言葉にして人と話すこと。
    これが自分の知識になり、経験に繋がっていくと感じました。

    「阿川さんみたいに、人と接することができる人に自分もなりたいな」
    そんな気持ちで読み進めて頂きたい本です。

  • あんまり喋る方ではないので、阿川さんを見てると羨ましくなる。
    余計な一言で墓穴を掘らないようにしたい。

  • もっと気楽に話すといいよ、コミュニケーションを楽しんで、と言ってもらえているような本であった。一応ハウツーの体をなしているが、どちらかというと阿川さんの経験したエピソードを、話すという視点から、面白おかしく語ってくれている感じ。皇室の方との食事場面が印象的であった。

  • エピソードとコミュニケーション術。
    心をつかむ44のヒント。
    「男女で差が出る会話と人間関係」が参考になった。
    男性は年齢の上下が決め手になる。男性は会議の名分なら集まる。
    女性で大事なのは共通の悩み。

  • 会話術も素敵だったが、なにより明るく賢く、面白い文章。阿川さんのお人柄がとても好きだった。
    もう一回見返したい!

  • 可愛くてお茶目な阿川佐和子さん
    もう70歳なんですって!
    文化人とのお付き合いが盛んですが
    ここでの登場人物は故人も多いです。

    山本夏彦さんの名前を初めて聞いたので調べたら
    十代で二度も自殺未遂……。
    しかしその後出版界で活躍され
    なんと87歳で胃癌のため死去。
    著作読んでみたくなりました。

    さて、一つ「これは違うのでは?」と思ったのは
    エロ話を薦める森繫久彌さんを褒めている阿川さん。

    これは昭和の大御所だからOKだったのでしょう?
    今やったらセクハラなのでは?

    でも文藝春秋の編集者は若いでしょうから
    もしかしたら一周回って
    受け入れる時代がきたのかしら??

    それ以外はほとんど参考になる良いお話でした。

    たとえば「質問は一つだけ用意する」
    その答えを一生懸命聞き、
    そこで受け止めた言葉から
    会話を広げようとします。
    良いアイデアだなぁ。

    「いつも喜んでいなさい
    絶えず祈りなさい
    どんなことにも感謝しなさい」
    聖書の言葉。
    渡辺和子さんも書き残していました。

    法要などで親族一同がそろったとき
    一人一分スピーチをしてみる。
    これは面白そう!

    最後、認知症のお母さまとの関わり方が書かれていました
    そのときが来たら読み返したいと思いました。

  • 我ながら筆者を評価するのは生意気だとは感じつつも、以前の阿川氏の作品である「聞く力」で観察眼の鋭さや思考の柔軟性、豊かな表現力に驚いていた私に、本作品は再び、そばで阿川氏と会話をしている様に、生き生きと言葉が伝わってくる内容だった。
    心をつかむ44のヒントというサブタイトルがあるが、ご自身の経験(やはりお父様阿川弘之氏との家族同士の経験が多いが)の中から導き出した、その一つ一つの(話す)テクニックは、なるほど確かに、日常の中で既にやっていると感じるもの、すぐにでもできそうなものが中心で、非常にわかりやすいものである。それでいて、長い人生の中で私が体得できている様なことも、わかりやすく解説しているので、一々そういう事かと納得しながら読み進められる。
    最近は会社でも年齢の離れた部下や、2桁以上歳の離れた経営層などとも会話する機会が多く、中々共通話題にも乏しく、役職立場が違うから、更に話に困ることが多い。普段会話が多いのは同世代で音楽や趣味の話もやはり世代が近いと気兼ねなく話せるものだ。だが、社外で会う初対面同士であったり、素性もわからず、かつ異性であったりすると、無難に天気の話や移動手段(ここまで何で来たかなど、ほぼどうでも良い話で尽きる)になったりする。そんな私にたくさんのヒントを本書はもたらしてくれる。
    ありがちなのは、話していると安心、話さないでいると不安になるから、次々と自分の知見の広い領域に話を誘導して、喋り続けるパターン。これは私にもよくあることだが、筆者の阿川氏もその様な傾向があるらしく、反省を込めて、相手の話を聞く「聞き上手」の大切さに触れている。また、日本語で自分を指す言葉が相手によって変わる点は、相手に合わせて話をするという日本語を扱う日本人の特性をよく掴んでいて、改めてそれを説明されて納得感が高い。複数人集まって一番目下に喋りを振ると場が盛り上がる話なども、確かに知らず知らずのうちにやっていて、思わずうんうんと頷きながら一気に読めた。
    その他にも筆者は、沢山の人々へインタビューした経験を持ち、多くの著名人を友人に持ち、尚且つ、テレビタックルの司会として様々なゲストを招き、番組を盛り上げてきた。その筆者ならではの経験に基づくアドバイスは、我々一般人?にも真似できる内容が多く、大いに参考になった。人見知りの方、ビジネスなどで初対面の方と会う機会が多く話題に悩んだ方、聞き上手になりたくて相手の会話を引き出しながら、気持ちよく喋らせたい方(自分が話すのが面倒な方も)、疲れて家に帰って家族と話すのも億劫になった日、色々なシーンで役に立つテクニックを本書で学んでみるのも良いだろう。

  • 44のヒントのうち、特に印象に残ったもの
    ・話すべきことは相手の話の中にある
    ・会話とは"しりとり話題合戦"
    ・どんな接続後で始めるか
    ・小話を頭の抽斗に入れておく
    ・語り手をノセる合いの手

    「会話」の経験が豊富な方なだけあって、学ぶところは多々あった。
    ただ、悪い例を身近な人から持ってきている部分が複数あり、読んでいて少し心地が悪かった。

  • 阿川節炸裂。テレビタックルなどの当意即妙な受け答えの秘密がここに。勉強になった。

  • 『聞く力』がベストセラーになったので、こんどは『話す力』というわけだ。

    『聞く力』はインタビュー術の実用書としては役に立たなかったが、ユーモアエッセイとしてはわりと面白かった。

    それに対し、本書は話し方の実用書としては役に立たないうえ、エッセイとしても『聞く力』よりつまらない。

    ……と、酷評してしまったので、フォローとして『聞く力』を読んだときの拙レビューを。こちらはわりとホメています。

    https://booklog.jp/users/gethigh316/archives/1/416660841X

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

阿川佐和子の作品

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