- 文藝春秋 (2024年1月19日発売)
本棚登録 : 145人
感想 : 11件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784166614400
作品紹介・あらすじ
この1冊で近現代史がざっくりわかる!
保阪昭和史の決定版
なぜ日本は太平洋戦争を始め、敗戦に至ったのか。なぜ「玉砕」「特攻」といった無謀な作戦で多くの人命を失ってしまったのか?――
著者が昭和史の研究に携わるようになったのは、こうした謎を解明したいとの強い動機からであった。今まで5000人近くの昭和史関係者にインタビューを重ねてきたのは、それはこの根源的な問いに対する答えを探す旅でもあった。そして、敗戦に至る道筋を調べれば調べるほど、昭和だけでなく、明治維新以降の歴史をもう一度つぶさに検証しなおす作業に迫られることになった。
その結果、著者は「地下水脈」という歴史観にたどり着く。
近代日本の始まりである明治の初期に遡ろう。
徳川幕府が倒れて明治新政府が誕生したものの、新政府内の指導者には、日本が進むべき「国家ビジョン」が明確にあったわけではない。明治22年に大日本帝国憲法ができるまでのほぼ20年間は、「日本という国をこれからどのように作り変えていくか?」をめぐって、さまざまな勢力の〝主導権争い〟がおこなわれた時期だった。
著者はこの間に、次の5つの国家像が模索されたと考えている。
①欧米列強にならう帝国主義国家
②道義や倫理を尊ぶ帝国主義的道徳国家
③自由民権を軸にした民権国家
④アメリカにならう連邦制国家
⑤攘夷を貫く小日本国家
実際の歴史では、日本は①を歩み、すべてが軍事に収斂していくことになる。その結末が、昭和の悲惨な敗戦であった。
では、残る②〜⑤の国家像は、そのまま消えてしまったのか?
そうではない。4つのそれぞれの思想やビジョンは、いったん日本社会の地下に潜りながら、いまも脈々と流れ続けている。そして歴史の重要なターニングポイントを迎えるたびに、噴出してくるのである。
「地下水脈」という歴史観でとらえれば、現在の日本の窮状――経済の迷走も、終身雇用サラリーマン社会が変わらないのも、政治がダメなのも、エリート教育がダメなのも、150年以上繰り返されてきたことがわかってくる。
本書は、「地下水脈」をあらためて見つめることで、日本の近現代史を再検証する。
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
日本の近現代史を深く掘り下げる本書は、なぜ日本が太平洋戦争を引き起こし、悲惨な敗戦に至ったのかを探る旅へと誘います。著者は、明治維新以降の歴史を検証しながら、国家のビジョンが不明確だった時期に模索され...
感想・レビュー・書評
-
第一次世界大戦から第二次世界大戦に至る時期に、政治・政党関係者、財界関係者へのテロが相次ぎ、反面、民衆の軍へのシンパシーが高まっていったのは、江戸時代末期から続く「攘夷」の地下水脈を背景としているのではないか、とするくだりには納得した。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第二次世界大戦で日本が敗戦に向かって突き進んだ背景への考察、明治維新からの暴力による政権交代がもたらした弊害、軍部支配の仕組み、天皇の戦争責任など解説主張なるほどと思いました。
また、石橋莞爾に興味が湧きました。 -
東2法経図・6F開架:210.6A/Ki42k/1/K
-
【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/571919 -
【近代日本の失敗は「地下水脈」で読み解ける!】日本はなぜ戦争に負けたのか? 同じような失敗はなぜ今も繰り返されるのか? その謎に答える「地下水脈」という新たな歴史観。
著者プロフィール
保阪正康の作品
